これからは、男性も料理のワザが必要になる時代
2019/06/15 14:22
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投稿者:野間丸男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
単に料理をつくるだけでなく、ピリッとしたスパイスの効いたうんちくを添えた料理をめざそうか!
「料理は化学実験、キッチンは化学実験室」のコンセプトで、
(煮る、焼く)の熱化学反応、(なます、ピクルス)は酸・塩基反応、
(発酵)は生化学反応、(干物)は光化学反応として、料理を化学の眼でとらえる。
例えば、「肉の熱変化」の説明では、次のようになる。
食用肉は、(コラーゲン、筋原線維、筋形質)の3種類のタンパク質からできている。
50℃で筋原線維タンパク質が硬化し、60℃で筋形質タンパク質が固まる。
65℃を超えるとコラーゲンも固まるが、75℃を超えるとコラーゲンが分解し、
ゼラチンに変化して柔らかくなるが、煮込みすぎるとゼラチンがなくなりパサつく。
男性諸君! 理論詰めでキッチンに立って、効率的な料理をしよう!
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案外面白かったな。
加熱の種類だとか、熱によるデンプンの変化だとか。ま、保存のあたりはあまり他の本と変わらなかった気もするし、内容人あたりで薄いつっちゃ薄いんだけど。
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フリーズドライによる殺菌。
餅が粘るのは全てアミロペクチンからできてるため、一部の毒キノコは塩漬けして半年置くと毒を無効化できる、などえ、そうなの?という情報が盛りだくさん。
ニラとスイセンなどはよく間違われる危険な組み合わせ。
じゃがいもに放射線のγ線を照射し、芽が出なくするなどのテクニックも。
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タイトル・副題どおり、料理における加工・加熱・調味・保存とは食品に対して何をしているのか、主に化学、物理化学的な視点から説明してくれています。舌の仕組みだとか、遺伝子組み換え食品だとか、ところどころ食にまつわるお話しが挿入されているところが面白い。写真もすべてカラーだし、食品・料理に関する知識をざっくりと辞書的に知るのにはとても便利な一冊と言えそうです。料理をある程度するようになってから「この作業は何をしているのかな」「調味料って何だ」「美味しく食べるにはどうすべきか」「保存食ってどうして長持ちするのかな」というような疑問を持ったら本書を読むのをお薦めします。レシピを見て上手に料理を作るのには役立ちませんが、このような知識を得て料理をしていれば、自分なりの料理をする際の応用には役立つでしょう。一般読者に分かりやすくしようとしているからなのか、誤解を招く、もしくは間違っているような説明も散見されます。著者もあんまり自分の専門でない部分は分かってないのかもしれません。でも、間違いないく読みやすい一冊です。個人的には、「炭水化物」は「炭水・化物」じゃなくて「炭・水化物」なのであり、化学式も<Cm(H2O)n>なんだと、と分かったのは目からうろこだった(現在の定義は拡張されているようですが)。今さらですが。
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・日常的に触れているけどあまり理解していないこと、例えば発酵や腐敗の違い、卵がなぜ熱を加えると白くなるのか等を分かりやすく化学的に解説されている。
・料理のレシピの意図を理解するために役に立つ
・化学調味料の項目で語られていた安全性については疑問符がつく