というわけで、キャシー・マロリーシリーズ開幕。
2016/01/24 11:36
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『クリスマスに少女は還る』の衝撃もいまださめやらないキャロル・オコンネル。
次にどうせ読むなら、彼女のデビュー作でもありライフワーク的シリーズに手をつけるべきでは、と考える。 また、デビュー作には作者の特徴が否応なく織り込まれているものですし。
舞台はニューヨーク。 孤児として盗みと逃走生活に明け暮れていたキャシーは警官であったルイ・マコーヴィッツに捕まるが、その妻ヘレンに「子供に手錠をかけるなんて!」と怒られ、ヘレンは愛情を持ってキャシーを引き取ることになる。
時間は流れ、キャシーはルイと同じ職場で働くようになるが彼女の倫理観は子供の頃から変わっていない(彼女にはハッカーの天才的な才能があり、あるものを誰にも悟られず持ち去れるのに何故してはダメなの?、的感覚の持ち主。 おまけに氷の美貌の持ち主なので尾行など絶対つとまらない)。
なんと、物語冒頭で、捜査中の老女連続殺人事件に巻き込まれて警視であるルイ・マコービッツが死ぬ! キャシー・マロリーはひそかに復讐の炎を燃やして事件解決にのめり込む。 マロリーの周囲には、ルイの同僚・部下・友人たちがいてはっきり口には出さないがマロリーを気遣っている・・・という話。
天才的に頭は切れるが人の心の機微がわからない、そのうえ絶世の美女、というマロリーの存在は少女マンガのキャラクターみたい。 が、まわりにはマロリーだけが浮かないようにか、作者のもともとの趣味なのか、ほんの脇役までもなんだか変な人・何かを隠し持って生きている人がいっぱい! これって『クリスマスに少女は還る』もそうだったなぁ(同じようなトラウマを持つキャラクターが登場してるし)。
おまけに文章が少々読みにくい! あまりに視点が独特(しばらく読んでいると慣れてきますが)。 なんでも作者キャロル・オコンネルは画家としてのキャリアもお持ちのようで・・・登場人物チャールズ・バトラーが目に映るものを写真のように記憶できる能力の持ち主なので、もしかしたら作者もそういう意識で描写をしているのかもしれない。
事件としては、最初にあやしいと思った人物がやはりあやしかった・・・ということでものすごい意外性はありませんが、なにより登場人物たちのキャラ立ち具合が半端ではなく、続きが読みたくなっちゃいます。 (2012年7月読了)
復讐に燃える天使
2017/05/15 22:07
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
元ストリートチルドレンで天才的なハッキング技術を持つマロリー巡査部長。老婦人ばかり狙った連続殺人の捜査に当たっていた育ての親を殺され、復讐のため独自で犯人探しに乗り出す。序盤ではマロリーにソシオパスのような印象を受けましたが、話が進むにつれ友人の安全を考慮したり、子供にはやさしかったりと、ワルの印象が薄れていきます。ただ、基本的に事件の捜査はワンマンプレーで、違法な捜査もしているので、人によってはマロリーの好き嫌いがわかれると思います。事件はただの殺人ではなく、そこに詐欺行為が絡んできてなかなか複雑で楽しめました。
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投稿者:にゃお - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカとか海外のこういうミステリー小説を読むのが好きなんですが、正直しょっぱなから結構読むのが難しかったです・・・。
途中で読むのを止めて少ししてからまた読んだんですが、やはり読むのがしんどかった・・・。
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シリーズ第一弾。浮いて鼻につきそうな設定の数々が見事に生きています。冷たく硬質な世界に吸い込まれる。
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泥棒の心を持つ、美貌の刑事マロリー。彼女の保護者たち(マーコヴィッツの友人達)のマロリーに寄せる心がよい。チャールズ・バトラー(遅く生まれてきた騎士)も。
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「クリスマスに少女は還る」のオコンネルだ!! 主人公は10歳までストリートチルドレンで、その後刑事の養父母の元で育った、ものすごい美人でコンピューターの天才で、でも倫理観がかけた巡査部長マロリー。クールビューティーなヒロインは色々いるけど、これほど鮮烈なのはいないだろう。このちょっとさじ加減を間違えると陳腐になりそうな設定をオコンネルは、そのクールさを貫くことで払拭している。脇役もいい。彼女を愛する、でも報われない、鼻が大きなでも脅威的な視覚的記憶力を持つチャールズ。彼の善良性かあるからこそ、マロリーの倫理感の欠落が表面的になり、また救いになってもいる。この辺のバランスが、上手い!!
このシリーズ、6月8月と続けて刊行されるらしい。今から楽しみ!
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レビューを読んで安心。
読みづらい作品だと声を大にして言おう。
多分、作者が手探りしながら書いたからだと思う……。
ただ、素敵なキャラクターと面白いストーリー展開。
とりあえず、キャシー、はやくチャールズの手を取ってあげろよ。
ラブ要素がもうちょっとあれば……。
面白いのは事実。
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読み辛い・・・途中で断念しました。
訳者の問題?著者の問題?今の自分の状況が問題?
評価が悪くないだけに、これを読めない自分が悔しいです。
タイミングを改めて、再読します。
「ミレニアム」関連のツイートから、これを紹介してもらいました。
マロリーは確かにリスベット・サランデルに重なる。
でも、ミレニアムの読んでると「気が付けば夜が明ける」魅力には敵わんなぁ。
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先日こちらの感想でオコンネル面白そうと思っていたら、図書館の棚にマロリーシリーズ第一作目の本書があって即手に取った。
おお、面白い!
設定や人物像など最近ではよくある感じだけれど、さじ加減がいいというか嫌な気分にならず読み進められた。
クールビューティーな主人公とそれぞれがほどよく温かみを感じさせる主人公周辺の登場人物たちのバランスがいいのかなぁ。
このシリーズ以外にも面白そうな本がありオコンネル注目です!
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最新作「吊るされた女」がとても面白かったので、シリーズ一作目から読むことにした。ヒロインの刑事マロリーがほれぼれするくらいクールでカッコイイ。それ以上に、ストリートチルドレンだった彼女を引き取って育てたマーコヴィッツ夫妻との温かな絆が胸を打つ。
本作冒頭でそのルイ・マーコヴィッツは捜査中に殺されてしまうし、妻のヘレンもすでにこの世の人ではない。でも、第六作である「吊るされた女」でも、この養父母の存在感はとても大きい。協調性などかけらもなく、我が道を行くマロリーだが、犯罪捜査においては頭の中に常にルイがいて彼女を導き、無償の愛を注いでくれたヘレンの思い出が彼女を支えている。
マロリーは、ちょっとあり得ないほど極端な設定のヒロインだ。尾行が不可能なほどのずば抜けた美貌に、コンピュータを駆使する天才的な頭脳、悲惨な生い立ちから来る人間的な感情や倫理観の欠如などなど。しかし、マーコヴッツ夫妻をはじめとした周囲の人たちの造型がとてもうまく、マロリーの魅力を際だたせている。「ミステリ史上もっともクールなヒロイン」という評に納得。
本作には「壊れた人たち」が何人も登場する。それぞれにぞっとするものがある。そのインパクトが強くて、ミステリとしてのストーリーを見失いそうになるくらいだ。このバランスの危うさと、プロローグの意味がわかりにくいことから、ここは厳しく★三つ。でもこのシリーズは「買い」です。
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フロスト警部の後ろの広告が面白そうだったので。
運が悪いというか、間が悪いというか、
直前まで読んでいた
パトリシア・コーンウェルの検死官シリーズの
主人公の姪ルーシー・ファルネリとキャラクターがかぶりすぎ。
すごい美人とか、スタイルが良いとか、
善悪の基準があいまいだとか、
ハッカーだとか、
他人を寄せ付けない性格だとか。
そのため、どうも比較してしまうというか、
印象が悪くなってしまうというか。
ただし、
こちらの作品の方が、
ミステリーとしてひねりがきいているし、
表現がピリッとしている。
今後の展開に期待か。
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『ルート66』上下巻を買った後で、マロリーのシリーズが何冊もあることに気付き、1作目を古書で入手^^;
天才的な頭脳と鮮烈な美貌を持つ女刑事もの!
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美人で有能で倫理観薄い女性捜査官が義父を殺した犯人を追う物語。容疑者をはじめとする登場人物の多さの割に人物描写が少ない。
シリーズ作品なのでその点は解消されるかもしれないが、犯人を追い詰める過程がイマイチ。
主人公の優秀さがはっきりしないのが残念。
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「愛しい骨」「クリスマスの少女は還る」の作家さん。
『キャシー・マロニーシリーズ』の一冊目とのこと。
幸いにして一冊目だったので、これから機会があったら、シリーズ読み進めてゆきたいのですが。
冗長に過ぎる場面などあり、時間はかかってしまったけれど女性らしいきれいな表現(訳者の方のおかげもあって)楽しい読書体験でした。
主人公はもちろんだけど(美貌のハイレベルすぎるハッカーという設定)ほかの登場人物、過去の人物においてもある意味、魅力的な人々。
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処女作なので、どの作家でもそんな気がするのだが、ストーリーと文章が硬いような。もっと話を整理出来たら、リーダビィリテイーが高くなるきがした。基本的なところは面白かったんだが、