個人的にはイマイチでした
2023/03/18 13:48
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投稿者:とりまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
「錦船」の物語でかつて一世を風靡した小説家、森和木ホリーの弟子としてホリーと同居する事になった駆け出しの小説家國崎真美。
彼女は浮世離れしたホリーやその秘書?宇城に「チャーチル」と猫の名前で呼ばれる事になり…。
私はわりと現実的な「たとえば、葡萄」から大島さんの著書を読み始めたからか、この物語にはイマイチハマれませんでした。
全体的にふわふわとした、夢かうつつか…みたいな雰囲気のお話です。
出てくる人たちの殆どが地に足がついてないと言うか。
ホリー先生や宇城さんがあまりまともな感じがせず、共感しづらかった。
唯一國崎真美の友人の冬ちゃんとの会話は「現実に戻った」感じがしました。
「たとえば、葡萄」みたいなテイストを求めている人には向かないかもしれません。
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の人生についても考えさせられる部分もあったりして仕事や家庭環境など、なんとなくですが、改めて考えた。
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【「書くこと」に囚われた女たちの本当の運命は】書けない老作家、代りに書く秘書、その作家に弟子入りした新人。三人の不穏な生活は思わぬ方向に。不思議な熱を持つ前代未聞の傑作。
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後ろ表紙に曰く“書けなくなった老作家、代わりに書く秘書、書きたい新人…。書くことに囚われた三人の〈本当の人生〉は?”とあって何だか面白そうな設定だと思ったのだけど、そこから想像する話とはだいぶ趣きが違ったな。
この作者で言うと、「ピエタ」のような話を想像していたが、寧ろ「ビターシュガー」という感じ。サクサクと読めたけど、何だかとっちらかった印象が大。
錦船のつづきが出て来て欲しかったけどな。
凝ったコロッケが一番印象に残るって、どうよ?
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選べるのはどれか一つだけです。
コンティニューもリセットもできません。
チュートリアル的なものは…子ども時代かな?
それだって、生まれる場所を選ぶことはできないのだから、その先の選択肢には限りがある。
やがて後戻りできないくらいの年齢になって、「こんなはずじゃなかった」「どこで選択肢を間違えたのだろう?」「あの時ああしていれば…?」的なことを考え始めるのが凡人。
逆に、恐ろしいくらいの黄金狂時代に突入してしまった人や、シンデレラストーリーに恵まれた女性がいたりして、今度は人生が猛スピード過ぎて着いて行けない。
待って、待って、もう少し考えさせて!これでいいのかな?…って。
私くらいの年齢になってある程度達観すると、自分の身の丈が何となくわかってくる。
「あの夢は、まあ、はなから無理だったのだ」とか、「どこをどう選んでも、結局、今のここに立っているのだろう」と思える。
人は一生に一つしか人生を生きることができない。
だから、「物語が欲しくて欲しくてたまらない」のだろう。
そのなかで、何度でもお好みの人生を生きるのだ。
ホリー先生の元夫・蓑嶋さんは真実を知っている。
ホリー先生は、物語を紡ぎ、未来も見ることができる魔女なんじゃないか。
ホリーの秘書・宇城さんと、編集の鏡味氏は、他人の人生に寄り添う、実態を持った影のようでもある。
そして、ヒロインの國崎真実は、“本当の人生は”なんてはなから思わないところが自由である。
「コロッケ揚げるだけの人生も有りかなって思うんです」
創作活動に命をかけている人が聞いたら目をむきそうな…
真実にとっては、創作活動もコロッケを揚げることも同じように人生なのだ。
そんな迷いなく(彼女の名誉のために書いておけば、迷わなかったわけではない)やりたいことをやる、そんなところがやっぱり猫っぽい。
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今年はまだ2月だが、今現時点でのNo1作品。
優しい語り口に暖かい雰囲気。
とにかく、コロッケがバツグンに効いている。
心温まる傑作でした。
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「タイトル」に惹かれて購入。
その頃
「私の本当の人生って何?」と思っていたし、
大島真寿美さんなら
どんな「本当の人生」を書かれるのか、興味をそそられて。
読了して、笑いがこぼれた。
そこには
私の求めていた答えはなかった。
あったのは「コロッケ」
途中から
「コロッケ」「コロッケ」「コロッケ」
胸焼けしてしまうくらい (笑)。
でも
この「コロッケ」は、なんと「魔法のコロッケ」‼︎
いろいろな人を繋げる「魔法のコロッケ」。
昔別れて以来会うこともなかった夫婦の近況を繋げて、
ある生真面目な人のタガを外して
自分の全てをかけて”書く“決意をさせ、
出会った若い男女を...まあまあ♡
まったく
登場人物たちの「本当の人生」って何なのだ?!
「小説でも奇なり」だったのである。
「あなたの本当の人生は」...
「事実は小説よりも奇なり」っていうじゃない。
ある意味、それが、「答え」なのかもね。
私は
一日一日の出来事を積み重ねつつ
地道に生きていくしかない、とわかったわよ、とどのつまり。
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書けなくなった老作家、代わりに書く秘書、書きたい新人。本当の人生は。
これは面白そう♪と読み始めたけど…思ってたんと違う…かな。
書けなくなったベストセラー作家は中途半端に予言者で全ての答えを残したまま。
本当の人生にこだわっていた秘書はいちばん人間らしかったけどそれはいつも何かにイライラして満足感を得ることがない人という意味で。
書きたい新人は書くより揚げるに専念したけど本当の人生というほどのことでもなく就職先で出会った人と恋に落ちたという平凡に普通の出来事でそれが本当の人生かと思いきやまた書いてるのも謎。
編集者のお金の使い方も変だし、それが許されてるのも変だし、それに甘えてる蓑島も変だし、結局どこにも本当の人生と言えるものは見えてこなかった。
けど評価が高いので私の思考回路が偏屈なだけかもしれません。
今年の17冊目
2019.11.18
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あなたの本当の人生は、と問われて簡単に答えられる人なんていない。やさしくてコロッケみたいにほっこりする読み口だけど、ページをめくりながらずーっと心がぢくぢくした。
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"人生"に対して大仰な答えを出すのではなく、「やっていけるかどうかわからないけれども、やれるところまでやってみようって思ってるんだよね」と言う自然体な姿勢を示すのがとても清々しくて良かったなあ。
起伏もなく淡々と進み終わる話なのでなんとも感想が書きにくいものの、ふわふわした空気がなんとも心地良くて久々に良い読後感を味わえた。
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よかった…
人生に迷っている時期に、本当の人生を知りたくて、あと大島真寿美さんが好きで、手に取った一冊。
物語が始まる、希望で幕を下ろす小説。
人生に横道も本道もない、獣道を行く。
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初めましての作家さん。
「錦船」シリーズが大ヒットしたものの、
病気で入院して以降、続きは書いていない、
高齢となったホリーさん。
言葉は縛る。それを言霊というのだろうか・・・
〈あなたの本当の人生は・・・〉
これはホリーさんの周りにいた人達の
数奇な人生のパッチワークでしょうか・・・
「わたしには物語が必要なんだ」
これ、すごくわかります!
色んな事を思い出したり、想像し過ぎたりして
これ、うまく感想が書けないですよ(^◇^;)
それにしてもスゴイものを読んだなぁ~
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担当編集者に、ヒット小説を生み出した老齢作家の森和木ホリーの弟子入りを持ちかけられた國崎真美。ホリーの有能な秘書であり、エッセイのゴーストライターの宇城、ホリーの元夫の蓑島との関係性を描きながら、「私の本当の人生」について模索する。
真美が自分もゴーストライターとして、ある意味夢を掴んでしまう話なのかと思っていたがそうではなく穏やかに物語が進んでいくさまが良かった。
絶品コロッケで周囲の人々の心を掴み、自分の道を築いていく面白さが良かった。
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敬愛する作家のもとに住み込みで働くことになった新人作家。その風変わりな屋敷で、長年の秘書や担当編集者が抱える秘密を知って…。「書く」ことに囚われた三人の女性たちの本当の運命は……新人作家の國崎真美は、担当編集者・鏡味のすすめで、敬愛するファンタジー作家・森和木ホリーに弟子入り――という名の住み込みお手伝いとなる。ホリー先生の広大で風変わりなお屋敷では、秘書の宇城圭子が日常を取り仕切り、しょっぱなホリー先生は、真美のことを自身の大ベストセラー小説『錦船』シリーズに出てくる両性具有の黒猫〈チャーチル〉と呼ぶことを勝手に決めつける。編集者の鏡味も何を考えているのか分からず、秘書の宇城は何も教えてくれない。何につけても戸惑い、さらにホリー先生が実は何も書けなくなっているという事実を知った真美は屋敷を飛び出してしまう。一方、真美の出現によって、ホリー先生は自らの過去を、自身の紡いできた物語を振り返ることになる。両親を失った子供時代、デビューを支えた夫・箕島のこと、さらに人気作家となった後、箕島と離婚し彼は家を出て行った。宇城を秘書としてスカウトし書き続けたが、徐々に創作意欲自体が失われ……時に視点は、宇城へと移り、鏡味の莫大な借金や箕島のその後、そして宇城自身の捨ててきた過去と、密かに森和木ホリーとして原稿執筆をしていることも明かされていく。やがて友人の下宿にいた真美は、鏡味と宇城の迎えによって屋敷へと戻る。そしてなぜか、敢然とホリー先生と元夫の箕島にとって思い出の味を再現するため、キッチンでひたすらコロッケを作りはじめた。小説をどう書いていいのかは分からないけれど、「コロッケの声はきこえる」という真美のコロッケは、周囲の人々にも大評判。箕島へも届けられるが、同行した宇城はホリー先生の代筆を箕島に言い当てられ動転する。真美、ホリー先生、宇城、三人の時間がそれぞれに進んだその先に〈本当の運命〉は待ち受けるのか?
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作家として2作を出すも鳴かず飛ばずの國崎真実は、あまりの出来の悪さに編集にとある大作家の弟子になることを提案される。大作家の名は森和木ホリー。一世風靡をしたが、代表作『錦船』の続編を書かず、何年も新作を出していないのだった。豪邸に住むホリーとお手伝いをしている宇城の元、真実は立派に弟子を務められるのか。
なんとも読みにくい文章で、おそらく作者は詩人なのだろう。短い章のそれぞれで真実、ホリー、宇城、編集の鏡味、それぞれの視点で描かれるのだが、それが最大限誰なのか隠されているため、章が変わってイラストの区切りのたびに、誰なのか?とさぐりさぐりよむひつようがある。また、会話は誰が言ったのか書かず、章の途中で視点が切り替わるなど、追いかけることに神経を使ってしまう。
真実は一体ホリーから何を学んで小説を書き始めるのかと期待して読むのだが、たったの2日で飛び出し、一体何をすべきなのかを逡巡する。ホリーや宇城の過去を描く章も少なからずあるものの、やはり國崎真実の動きを見るのが本筋なのだろう。
その真実がどうにも掴みどころのない動きをするもんで、意味はわかるが感情移入やストーリーへののめり込みが難しいまま終盤に入ってしまい、最終的にあっさりした話だったなあという印象しか残らなかった。
詩人だろうと思われる書き口で、好きな人は好きなんだろうが、これまでにも書いてきたとおり、ワタシは詩が苦手だし、主語述語のない文になっていない文や、後半略したが察しろという文章が続くのは苦痛だった。