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暗い森を抜けて
2018/05/04 07:53
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼い頃の夏祭りの夜の記憶が、鮮やかに蘇ってきました。大人になりたい子供たちと、大人になりきれない大人たちのコントラストが心に残りました。
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すごく好きだった。深い深い森の中に10歳の少年と少女が迷い込み、かつて商店を営んでいたおばあさんに出会い、少年はさらに深い森の中をさまよう。少年の母親は少年の父親と別れていて今は若い恋人がおり、少女の父親は妻とは別居中。そして少年の母親と少女のの父親はかつて恋人同士だった。
愛に不器用な人たちが暗い森の中で想うこと。愛の終わり、そして、愛の残りについて考えたくなる。
まさに大人の童話。暗く甘美で、どうしようもなく好きなのにしょうもないことになってしまう恋というもの、空回りだらけの愛。
人生ってやっぱ森なのかな。迷子になってる人たちへ
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【いまの家族の闇を描いた「大人の絵本小説」】夏祭りのきもだめし会場から、少年と少女がいなくなった。親たちは森で迷う。痴呆の老婆は墓を掘る。大人のためのモダンホラー小説!
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故郷の夏祭りで偶然出会った麻里子と敬吾。昔付き合っていたが別れ、別の人と結婚し、麻里子には和馬、啓吾には美優という中学生の子どもがいる。麻里子は離婚しており、啓吾も別居中。そんな二人と子どもたちが夏祭りの夜に度胸試しの山のなかでさまようことになる。そして、地域で駄菓子屋を営んでいたおばあさんが関わり、一夜の大放浪となる。
愛とか、結婚とか、難しいね
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人を好きになるって爽やかにいかないもので、ぐちぐちしている。
頭蓋骨の中に残ってたゆるい土みたいに、ぐちぐちしたところがある。
あまりにぐちぐちしていて、苦しい気持ちになることの方が多くて、
でもやっぱり最後には会えてよかった、一緒に過ごせてよかった、好きになってよかったっていう気持ちが残るところまで、たどり着ける強さを持った気持ちなんだと思う。
そんな素敵な気持ちはきっと、恐れないでたくさん持つのがいいんだと思う。
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(わたしもよくハッと気づいたら途中を全部すっとばしておばあさんになっていればいいのになぁと考えていた)
少年、その母、その元恋人の男、おばあさんが暗い森の中を歩く。挿絵がよい。少年が母を描くためにいるだけのような気がして残念。
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伊藤たかみってもうちょっと女性の心情を書くのが巧いと思っていたんだけれど、この作品には共感できず。
なにより自分の息子が行方不明になっているっていうのに、元恋人と缶チューハイ?ビール?(記憶があやふや)飲んだりしてる時点で、ないなー。
大人のための絵本とは言うけど、設定に無理があるよ。
残念・・・。
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認知症の老婆はずいぶん前に亡くなった旦那さんの
骨を掘り出すために 森をさまよっていました。
骨になってからも旦那さんを誰にも渡したくなく
恋慕い続ける姿に枯れた愛を持ちたいと願う反面
こんなに好きなのも幸せかもと思ってしまう
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「大人の絵本小説」をコンセプトにしているのであれば、なんか中途半端なイメージを受けた。挿絵のタッチに臨場感を持てない(←これが狙いなのであれば、そこに共感できなかった)し、「現実味を持った肝試し」的なストーリーからタイトルに繋がるような核になる部分が見つけにくい。中年世代の男女の恋愛観や結婚観、子ども目線から感じる大人の理不尽さな不可解な観念、すべてを超越して夫の亡骸を掘り起こそうとする痴呆を患っているであろう老婆。人生を問う要素は詰まっているのだけれど、輪郭がぼやけてしまっている感じ。
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絵は凄く可愛いのに、内容は凄く重い(-_-;)はやく老人になりたいと思っても、老人になるまでにいろんな事が起こるし、老人になっても老人の悩みが出てくるから、結局は今をしっかり生きないとな~(^^;)
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不安なことが多いとき、ああ、早く老人になりたいって思うことがあったので読んでみた。
ちょっと読みたかった内容とはちがった。
おばあちゃんのエピソードは少し怖いなあ。
なんとなくどよーーんと暗い気持ちになってしまった。
(舞台が暗い森だし)
でも多分本当はそうじゃないと思う。
ただどよーんとなるんじゃなくて、過去の辛いことを受け止めて、消化して行こうみたいな感じなのかなあ。
まだ作品を汲み取る力が弱いなあと感じた。。
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自分もおばあちゃんになったら楽しいかなーって思うことあって読んでみたけど、自分とはあんまちゃうかった(笑)もっと達観した人のお話なのかなと思ってたんやけど、むしろ真逆かな 猛々しいし生々しい
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なんというタイトルなんだろうと
思わず手に取って読みました。
大人の為の絵本小説との事。
確かに 普通の本より絵が多かった。
内容もファンタジー?っぽいような
現実感ありのような。。。
タイトルの
早く老人になりたいと思っていた
主人公?の女性は
シングルマザーで 色々悩みを抱えていて
老人になったら 怒りとか悲しみとかから 開放されるだろうから
早くなりたいと思っていたようですが
一晩の さまよいの中
その気持ちも 動いていったのかな?
登場人物それぞれに 抱える悩み
でも 答えを出すのは自分。
ホラー小説なのかなぁ??
不思議なお話でした。
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読書開始日:2022年7月5日
読書終了日:2022年7月31日
所感
知らず知らずのうちに、自分を抑圧してしまうことが多くなった中年男女が、呆けた老婆の尖った愛に触れ、変化が起きる。
どんどんスピードを上げて坂を転がるように、堕落する。ダメだとわかってるのに、少しの興奮と、面倒臭さから、流されるまま。
どこまで行っても愛に肉は介在するし、愛を捨て去ることもできない。
またくるの、写真を送るの。
愛は少々乱暴を纏う方が健全。
先に自分で自分をこき下ろすと、そのあとなにか言われても不思議と傷つかない
フレネミー
藪蚊やスイカの種と一緒で、なくても困らないけれど、あったほうがやっぱりいい。夏の輪郭だってくっきりする
卑怯な自分の心が焼け焦げた、そんな臭い、臭いが恥ずかしかった
色恋等を削ぎ落とした、晩年の心だけでつながる関係を築きたい。でもそれは老いてから叶う、老いたい
カレーの香りで不安に、日常と非日常
私の不幸に相乗りするな
恋多き女だけど、人好きではない、すぐ結婚したのも、他人じゃない人にそばにいて欲しかった
押し付けられた優しさだって、もらえるだけありがたい
家族愛が強まると、性が遠ざかる
夫婦ではなく、自分自身のつじつまを合わせてしまう、防衛本能
愛し合わないといけないなんて、若さの脅迫観念
お正月もだめだったら、人間もうダメ
ようやく恋が終わる。執着。肉の介在しない、心の愛がはじまる。実態など無いのに。距離感
またくるの=愛は少し乱暴なかたち
あのひとに見て欲しいから、送るの
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大人の絵本とは思わなかったかな。
私の理解力が乏しいからでしょうか、ストーリーとタイトルのリンクがあまりないような、、、