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[ 内容 ]
経済学が生き返る道は「現実」の中にある。
「経済学不信」の原因を探り、再生への処方箋を示す。
[ 目次 ]
第1章 経済学の危機
第2章 マルクスはジャーナリストだった
第3章 現実に直面したケインズ
第4章 日本の輪入経済学者
第5章 経済学者の忘れ物
第6章 調査に基づく研究
第7章 改革への道
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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日本では、研究テーマを決めて、先行研究を学んで、問題意識を立てて、仮説を立てるという順番だけれど、海外ではまず自分の問題意識から仮説を立てて、その後先行研究を調べて検証するという手順ということ。
なるほど、と思う。まずどう考えるか、というのを大事にできる自由、その後で現状を分析する謙虚さ。。。普段のミーティングなんかでもこういうことがさらりとできる人になりたい。
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面白い本である。題名の「経済学は死んだのか」とは、「死んだ」と言う主張ではなく、「現実から理論を作り出すチャンスが来た」とのポジテブな主張であった。
今、ヨーロッパ経済やアメリカ経済が歴史的な混乱期に陥っている。、世界的な経済混乱に対し、いわゆるエコノミストは有効な対策を提案できていないのではないか。
日本においても、長期のデフレ経済の克服がいまだにできていない。デフレの克服を繰り返し唱える歴代の施政者と経済学者は、結果的に何もできない無能者としか言いようが無い。
世界経済の現状と日本の現状をすっきり解説した本はなかなか無いが、本書は今までとは違った「新しい経済学」を提案している点で、興味深く読めた。やはり、経済学だけではないとは思うが、全ての学問は足元の事実を謙虚に認めるところから始めなければならないのではないか。理論どおりに現実が進まなければ、現実が間違っているのではなく、理論が誤っているのである。経済学も同じであると思う。
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第1章 経済学の危機
第2章 マルクスはジャーナリストだった
第3章 現実に直面したケインズ
第4章 日本の輪入経済学者
第5章 経済学者の忘れ物
第6章 調査に基づく研究
第7章 改革への道
著者:奥村宏(1930-2017、岡山県、経済学)
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未曾有の経済危機にあるにもかかわらず経済学者は押し黙ったまま。そもそも経済危機の解明に対して全く無力な彼らには誰も期待もしていない。現在の日本の経済学者は外国から理論を輸入して解説するだけ。経済の審議会のメンバーになってはいても主張が尊重されることはなく、ただお飾りに利用されているだけに堕している。本来ならば経済の現実から出発して調査研究して理論化するのが経済学。今こそアダム・スミス、マルクス、ケインズが踏み行ってきた原点に立ち返って、経済学のあり方を根本的に変える必要がある。著者は訴えるが、定年退官した教授の言葉には迫力の欠片も感じられない。寧ろ後進のことを省みない無責任人間としか思えない。ジャーナリズム批判も何をいまさら感が漂うだけで新味の欠片もなかった。