紙の本
極点と極限に挑む者。
2008/04/15 17:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
「極点飛行」のタイトルを見ただけで、なるほどそうきたか!と胸が躍った。
現代における冒険小説の代表作家、
笹本氏が今度舞台に選んだのは南極であるかとピンと来る。
と同時にこれまでの舞台と比べても、
圧倒的に劣悪かつ極限な場所である事を思い、
かの地にに展開する物語に思いは馳せる。
これまでの作品も物語の作りが非常にしっかりしていた感があったが、
この作品の書き込み具合は、これまでの非では無い。
南極圏に隣接するチリやアルゼンチンといった各国の政治的・
歴史的背景が、恐ろしいほどに調べ上げられ絡み合わされ、
物語にこれでもかと真実味を与えている。
そこにナチスの亡霊とネオナチが絡み、
過去に封印された黄金伝説が蘇ってた来た時。
それを狙ったハイエナが、南極圏に次々と集まってくる。
この地を愛し、仲間を愛する者達がそのハイエナ達に立ち向かうが・・・
後ろに控えるあまりに巨大な組織が姿を現した時、
目の前に吹き荒れるのは、ただ絶望の嵐だった。
近年まれに見る、読み応えたっぷりの一作。
「疾走感」よりも「重厚感」にどっつりと浸りたいあなたに、お勧めです。
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投稿者:坦々麺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
南極という低温で閉ざされた過酷な場所で繰りひろげられる冒険小説だが、笹本氏の小説は自分にとって多分一生行くことのない場所でも行った気にしてくれる魅力がある。『天空への回廊』のエベレスト、『還るべき場所』のK2、この小説の舞台である南極。どこも人間の生存をも否定する場所に連れて行ってくれることに感謝します。
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面白かったです。堪能できました。今回の舞台は南極。ナチスやら財宝やらいろいろ出てきて読み応えがありました。笹本ワールドは相変わらずスケールが大きくてハラハラドキドキスリル満点でそれでもやっぱり最後は愛の力を見せつけてくれて、期待を裏切りません。笹本作品のストックがなくなったので次の作品を早く手に入れないと・・・^^
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南極飛行でスリルとサスペンスー(゚∀゚)
内容としては面白かったのに、何故か読むのにものすごく
時間がかかってしまった・・・
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私の苦手な小説の傾向として、①登場人物名がカタカナ(外国人)、②舞台が国際的でスケールがでかい、③世界史が絡むなどである。
まさに本作は全てが当てはまる為、途中で挫折・・・。
評価が低いのは個人的理由であり、冒険小説が好きな人にはたまらなく面白いと思います。
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冒険小説とある。冒険する姿に驚き、困難を克服する姿に感動するという内容ではない。話のスケールが世界に広がり、時代を数世代経ての謎を解き明かすという構成になっている。残念なのは、悪党とのやり取りの場面、その経緯が複雑になりすぎて読むスピードが止まること。少し欲張りすぎたのかな。
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・笹本稜平すっげーなー。これも一気に読んだよ。まさに冒険小説的な冒険小説。突っ込みどころ満載だけどそれを気にしてる暇ないほど勢い良く展開する秀逸なプロットが圧巻。力技なようでいて説得力があるような、でもまあおもしれえから続き読もう、みたいな。でも主人公に魅力が欠けてたなーものすごく欠けてた。それなのに読ませるのがすげーんだけどね。面白かった。
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飛行機などの機械類に弱いせいか、登場人物が多すぎるのか、いまいち情景が頭に浮かばず読み終えるまで時間がかかってしまった。ヒロインにもあまり魅力を感じなかった。自分の感性にぴったりしなかったけれど、メカに強い人などハマれば相当面白いのだと思う。それにしても、こういう小説に出てくる女性の服装や話し方、なんとかならないものかねぇ??
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久しぶりの笹本稜平。
いやぁ、良くできたエンタテイメントですこと♪
謎―謎―新事実―謎―新事実―謎―危機―恋愛?―危機―危機―新事実―危機―危機―新事実―危機―勝利♪
これでもか?と、繰り返し窮地に立たされる主人公たち。怪しいヤツは、やっぱり悪い奴だったし……味方になりそうな雰囲気を醸し出しつつもやっぱり怪しさの滲んでいたヤツも、案の定に極悪人だったし……
読者の予測を覆す出来事の連続にして、でも期待は裏切らないというニクい展開で、最後はしっかりハッピーエンド♪
アクションもあり、航空機での空中戦も迫力あり。
これ、もし、ちゃんとした予算とスタッフで映画化されたなら『ダイ・ハード』あたりよりも面白い作品になりそうだな、と。
★4つ、9ポイント。
2016.08.23.古。
※南極って、そんなに広いの????
と、驚き!!!
そこを、飛行機など使えずに犬橇で探検していた時代の人達って……。
※笹本作品には警察モノで初めて出会って、そちらを読む機会の方が多かったのだけれど……、
やっぱり彼の作品は警察モノよりこういうタイプの物語の方が、好きだな。