紙の本
主人公エルサがおばあちゃんの手紙を届けつつつかんだものは...あるいみ素敵なミステリー。
2021/05/28 16:05
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公のエルサは7歳で周囲の人々から「変わった子」の烙印を押されている。唯一の味方である彼女のおばあちゃんは77歳の元医者だが、物語の冒頭で逝ってしまう。
エルサは、おばあちゃんが住むアパートの住人たちへ手紙を届けてくれるよう託されて、悲しみに暮れつつもエルサはそれを実行。
見知らぬアパートの住人たちと、おばあちゃんの手紙を介して関わりつつ、知らなかったおばあちゃんの身の上の話や、その住人たちとの関係を知ることになる。
物語はミステリー風味も纏い、後半からどんどん面白さが増してくる。そして、行きつくエンディングに、読者としては大満足。ひとことで言えば、本書は、世代の違う孫とおばあちゃんの友情の物語。
紙の本
マジで破天荒でサイコーなおばあちゃん
2018/09/06 19:45
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投稿者:Buchi - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず惹かれてしまうのはおばあちゃんのキャラクター。マジで破天荒でサイコーなおばあちゃん。孫のエルサ曰く"人の命を救うことと、人を怒らせること”が得意な"機能不全なスーパーヒーロー"です。
物語はミステリー仕立て。解き明かされる謎は、エルサたちが暮らしている集合住宅の住人達とおばあちゃんとの知られざる関係。エルサがおばあちゃんから託された"ごめんね"の手紙を住人たちに配っていく過程で、ハッピーな気持ちになったり、泣きそうになったり、"えっ!?、そうくるか"と驚かされたり、へたなミステリよりスリリングです。
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おすすめ!
2018/05/17 17:02
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投稿者:tolk - この投稿者のレビュー一覧を見る
『幸せなひとりぼっち』のフレドリック・バックマンの2作目ということで読みました。
エルサとおばあちゃんの関係が素敵です。
ほんのりミステリー要素もあり、とても楽しめました。
今は仕事もプライベートもメールで済みますが、特別な手紙を書きたいと思わせてくれる一冊です。
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まったく前知識なしにごく気軽に読み始めたのだが、とても深くて難しい話だった。冒険譚でもあり、推理小説のようでもあり、童話のようでもあり、なんか不思議な本。でもこれ一冊あったら人生に迷ったときに何かの助けになってくれる気がする。
文章は比喩がとても多くて、二頁に一回ぐらいは出てきてるんじゃないかと思うぐらい。これほど比喩が多いと途中で読みにくくなってくる気がするのだが、そうならないのは翻訳がいいのか元の文章がいいのか、どっちだろう。
そしてこんなイカれてイカしたおばあちゃんがいたら、楽しいだろうなあ。苦労も多そうだけど。
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(2018/10/2読了)
スウェーデンの作家さん。前作「幸せなひとりぼっち」が有名らしく、その後にこの本を手に取る人が多いらしいけど、私はこの本が初めて。
洋書が苦手なので、慣れるまでホント苦労しました。こんな厚い本を読み終えられるのか。
おばあちゃんが亡くなる(主人公エルサ的には死ぬ)あたりからやっと楽しめるようになり、後半は読む手を止められなかった。
お伽話、ファンタジーでありながら、風変わりな子、いじめ、戦争、家庭内暴力、複雑な家族関係、自然災害、死などの、いわゆる暗く重たい、社会に向けてもメッセージ的な話でもある。
物語が暗くなりすぎないのは、エルサを始め、登場人物たちのキャラが強いからかな?くどく感じないのは、すごいね。
続編で、ブリットマリーのその後の本が出ているそう。読んでみたい気持ちが少しある。
(内容)
エルサは7歳。おばあちゃんは77歳。大胆不敵なおばあちゃんは、ずっとエルサの友達だった―「変わった子」と言われるエルサの、ただ一人の、強い味方だった。でも、おばあちゃんは亡くなった。おばあちゃんから託された謝罪の手紙を、エルサは代わりに届けはじめる。宛先は、よく知っている人も、あまり知らない人もいて…『幸せなひとりぼっち』の作家が、変わった子だった大人たちにおくる物語。
(目次)
1.タバコ
2.お猿
3.コーヒー
4.ビール
5.百合の花
6.洗剤
7.革
8.ゴム
9せっけん
10.消毒ジェル
11.プロテインバー
12.ミント
13.ワイン
14.かぎタバコ
15.おがくず
16.ほこり
17.シナモンロール
18.煙
19.ケーキミックス
20.服屋さん
21.キャンドル
22.チョコレート飲料
23.スポンジクロス
24.ドロンマル
25.ツリー
26.ピザ
27.ホットワイン
28.おいも
29.メレンゲのデザート
30.香水
31.ピーナッツケーキ
32.アイス
33.赤ちゃん
34.おばあちゃん
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
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7歳になるエルサは、母親と母親のパートナーであるイェーオリ暮らしている。同じアパートのフロアに住む元医師のおばあちゃんとエルサは、最高の友だち。わからない事はウィキペディアで調べ、紙の本より電子ブックを好み、ハリーポッターが大好きでグリフィンドールのマフラーを放さない。そんな、ちょっと変わった子エルサは、学校では浮いている。おばあちゃんはエルサに、おはなしのなかの国・ミアマスの事をたくさん話してくれる。それがエルサの大好きな時だった。ちょっと頑固で変わり者のおばあちゃんが、ガンで亡くなってしまう。おばあちゃんは、エルサに同じアパートに住む住人たちへ手紙を届けてくれるように頼んでいた。
おばあちゃんの手紙は、どれも「ごめんなさい」から始まっていた。
ほとんど知らなかったアパートの住人たちと、おばあちゃんとの関係がだんだんわかっていき、最悪の場面を切り抜け、エルサは幸せな仲間たちに出会うことになる。
変わり者のあつまりのようなアパートの住人たちの本当の姿を知ることで、おばあちゃんはエルサに残してくれたものにきずく。
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先日読んで気に入った『ブリット=マリーはここにいた』のフレドリック バックマンの作品です。
訳者曰く“生意気なクソガキ”のエルサ。ハリー・ポッター好きで、理屈っぽくて、どこか夢見がちな変わり者。そのため友達がおらず、学校ではいじめを受けている。そしてエルサのスーパーヒーローがおばあちゃん。若い頃は娘を置いて世界中の紛争や災害の中で患者を救う当時としては珍しい女性外科医。エルサが生まれてからは医者を止め孫娘の養育に専念するが、半裸でベランダに立ち下を行く人にペイントボールを投げつけるような破天荒。無免許運転の常習者でハチャメチャで傍迷惑な女性。二人が共有しているのがおばあちゃんが語る6つの王国の物語。
序盤でおばあちゃんが癌で亡くなります。そしてエルサはおばあちゃんから託された謝罪の手紙を配り始めます。
正直かなり読みづらい。おばあちゃんが語る物語と現実が錯綜する上に、結論までに様々な紆余曲折を経る倒置的な文体。そして婉曲表現。途中でアレッと思い、前に戻って読み直すこともしばしば。でも面白いのです。
どこか軽いミステリーっぽい話の流れの中に、いじめや家庭内暴力、戦争、強制される良識などの重苦しい話を織り交ぜてきます。そして登場人物は皆、心に傷を持ち、どこか頑なで暗い。でも、著者はそれらをすべて温かくまとめ上げて行きます。
もっとも現実にこんなおばあちゃん、孫娘が居たら手に負えないでしょうが(笑)
ちなみに『ブリット=マリーはここにいた』は本作のスピンオフ物語。本作の主要登場人物としてブリット=マリーが登場しています。
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もうすぐ8歳の孤独で変わった女の子が、亡くなった祖母からの手紙に導かれて周囲の人や動物と交流し、絆を結び、自分も周りも再生させていく、「許し」の物語。とても優しい話だと思った。
このおばあちゃんというのがすさまじく破天荒でハードボイルドなのだけれど、でも実は昔は紛争地域に赴いて傷つき見捨てられた人々を助ける医師だったというすごい人。
おばあちゃんが女の子に聞かせていたおとぎ話の世界と現実が入り乱れていて、かつ、おとぎ話の世界の出来事や国名などがややこしいのでとっても読みにくかったけれど、後半に謎が解きほぐされていくと、止まらなくなった。
複雑で難しい問題が諸々ある現代社会だけれど、人を信じる(または人を信じたいという)作者の揺るぎない想いを感じて、ジーンとした。
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序盤はちょっと読み進むのに時間がかかったけれど、段々わかってくるにつれてページを捲る手が止まらなくなった。
ちょっと変わった、愛すべき人たちの物語。
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途中で道に迷うけど、それが道標だったりする
一文目、いきなりほっこりした可愛いスタートやって心掴まれた
でも318ページあたりまで読みにくくって仕方なかったのも事実
諦めて最後の章読み始めたり、次に読む小説買ってそれ読むために早く読了しようとしてみたり…結局ちゃんと読んだ笑
話と話が繋がる瞬間は面白いね、でもそれまで独立してた話が多すぎるし言葉もこんがらがる
海外独特の言葉は好きだから好きなフレーズいっぱいあった!
和訳された本読むの2回目ぐらいやけど私が好きなのは洋書より洋画だな〜
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慣れるまで読みにくい本だった。
もうすぐ8歳のエルサの理屈っぽく夢見勝ちな性格そのままのような文体。
「◯◯のような~」がやたらに長く頻繁に出てくるのだ。その引用がハリー・ポッターや知らない本の引用だったりするとお手上げ。
登場人物も多く、それぞれが強烈な個性を持っているので気になりストーリーを追うのが止まる。
複雑な架空の世界と現実が混じりあってわからなくなり、戻って読み直す。
エルサをはじめ登場人物それぞれが抱えているものがひとつでもテーマになるほどの社会問題が盛りだくさん。
けれど!読み続けると後半のおもしろさに驚く。諦めずに最後まで読んで良かった~。
バラバラだった登場人物たちと架空の世界とがおばあちゃんを軸にひとつに集束していく。その過程をエルサが知るための「おばあちゃんのごめんリスト」だったんだ。
おばあちゃんの願いを叶える過程でエルサは変わっていく成長の物語でもある。
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読みづらかった。翻訳のせいでなく、おとぎ話を差し込む構成が場当たり的だったのが理由だと思う。
登場人物がみんな何らかの傷や負い目を抱えていて、主人公で語り手でもエルサが子供らしい傍若無人さで、周囲の大人を巻き込んでいく。
大人が読んでも面白い物語だと思うので、もう少し読みやすくなればと思った。
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大好きなおばあちゃんが亡くなる直前に手紙を渡すミッションを受けとった主人公。
そのミッションをこなすうちに見えてくる、同じアパートに暮らす一見変わった人たちの悲しい過去。
子供向けの物語のように見えて、現実の問題を扱っている深いお話です。
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説明的な文体や、おばあちゃんとエルサの空想話の言葉や設定がイメージできず、最初はとても読みづらく、諦めようかと考えた。飛ばしながら読み進めていったら、後半になって住人とおばあちゃんとの繋がりが紐解けてきて、面白くなってきたので最後まで読めた。前半の読みにくさが△。
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この著者の本は初めて読んだ。なんだか、楽しい気分で読めた。ハリー・ポッター、スパイダーマン、X-メン、、、が好きなら尚更。