紙の本
今後の展開は?
2018/06/24 23:16
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投稿者:やす - この投稿者のレビュー一覧を見る
超能力、という言葉は、字面的には通常の能力を超えているもの、だが、通常の能力とは「別な」ものなのであろう。
みんなと違う能力が備わっていることの悲しさ、それをやさしさに昇華させていく様子を描いた物語である。
子どもが大人になって、どのように変わるのか、純粋な心はいつまで保てるものなのか、今後の展開があることを期待したい。
紙の本
読み終えてスッキリ爽快!
2021/11/09 20:37
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
この人の作品はやはり読みやすくて飽きさせない。短編集で、人にはない不思議な能力を持つ6人のストーリー。明日起こる悪いことが見える少女。何時間か後に起こる悪いことが聞こえる少年。磁場をまとう少年。虫を呼び寄せることができる少女などバラエティにとんでいます。能力を持つが故に苦しみ、孤独に苛まれ、しかし、最後の短編で、その6人が一堂に会することに。俄然どうなるか、何が起こるのかに興味が惹かれました。そして読み終えて、すっごく爽快感。続編希望ですっ!
電子書籍
良いお話になったのが逆に残念
2021/08/08 10:47
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
望まない能力を持ってしまった子どもたちのお話である。一人目からしっかりとストーリーに引き込まれてしまい、3人目の壮絶な話にどっぷりと浸かりこんだ。しかし周辺に望まれる能力を持った六人目であれっと思い、良いお話でまとめようとした最終章に逆にがっかりした。子どもたちの心情 疎外感 孤立感の解消 で話をまとめたほうが良かったのではないか。
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不思議な力を持つ子供達。
彼らの境遇は、決して幸せなものではなかった。
彼らを集め、選ばれし者のチームを作った。
今後、彼らはどうなって行くのか?
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超能力を持った子どもたちを描いた連作短編集。
それぞれの能力は異なるが、彼らに共通するのが社会からの拒絶と孤独感だ。
物語の語り部はいずれも本人ではなく、周りの人間。能力者を受け入れることで、自分も受け入れられる物語が多かった。
救われる気がして、いい読後感だった。
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人が一般には持たない不思議な能力を持つ子どもたち。その力の扱い方が分からず孤独に過ごす。心を開いてくれる大人に出会ったとき彼らの未来は光りだす
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2018年44冊目。超能力者を特別な人間としてではなく、マイノリティとして描く切り口が新しかった。その能力ゆえに避けられ、または崇められ、孤独を味わってきた彼らが理解者を得て、仲間とともに一つのことを成し遂げるラストは胸にくる。
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『プラスティック』以来、井上作品五作目。“魔王の手”まで読み終えた段階では星二つの〈イマイチ〉という評価が最終話で一変した—— 。個々のキャラクタが活かされた話で、とても良かったです^^ 星四つ。
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超能力を持つ六人の子供たちを描く連作短編集。超能力と言えば聞こえは良いが、実際はその特異性の所為で誰もが【孤独】を抱えて生きている。登場する子供たちは皆ヒーローではなく、皆普通でありたい子供たちだ。そんな彼ら彼女らの孤独に寄り添う飛島先生を始めとした大人たちとの触れ合いが、孤独に戦う子供たちの心に潤いと救いをもたらしてくれる。六人の子供たちそれぞれに希望が宿った余韻を残しつつ終幕するラストは「the TEAM」同様に潔く軽快だ。やはりベタな題材ほど作者の力量が問われることを改めて思い知る。
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超能力と呼ばれる力を持つ子供達の優しいお話。
能力故の苦しみ戸惑い、周りの人や家族も含めて悩む様子からの理解者の登場に救われた。
特に健太くんの話は壮絶で涙。
最後の合宿の話は6人それぞれに胸が熱くなった。
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作者買いしてしまう井上夢人の作品。短編の連作。
あした起きることが見える、他人の心の声が聞こえる、周りに虫が集まってくる…。
そんな不思議な能力を「持ってしまった」少年少女たち。彼らの居場所はあるのか。。。
井上夢人の超能力モノ。
過去にも『魔法使いの弟子たち』という作品もあったが、あちらはSF。
本作はもっと現実的なお話。
近いのは『オルファクトグラム』とか、宮部みゆきの『龍は眠る』などか。
描かれているのは望まない能力を手にしてしまった少年少女の葛藤と救い。
まだその能力をどのようにすれば良いのかわからない年齢の少年少女たちなので、
周囲の「理解者」が大きな存在となるのだが、その理解者たちの葛藤や態度も描かれている。
短編それぞれでは、ようやく光っぽいものが見えてきたぐらいで終わり
少し消化不良感が残る。
それを解消すべく(?)6作目の短編が書かれているのだが、
これがちょっと微妙だった。
スーパーヒーリング能力を持つ大人びた中学生の少女が登場し、
その娘も含めて今までの能力者を全員集合させて合宿的なものを開催する。
そこで起こる色々なピンチをそれぞれの能力で乗り越えるのだが、
どうにも“手前ミソ”感が強い。能力を生かすための場面を無理やり作り出した感とでもいうのか。
また、ヒーリング能力を持つ少女も個別の作品が書かれていないせいか、浮いた感じに。
全体を見れば読後感も良く暖かな作品だが、スッキリしにくいのも事実。
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この人の作品はやはり読みやすくて飽きさせない。短編集で、人にはない不思議な能力を持つ6人のストーリー。明日起こる悪いことが見える少女。何時間か後に起こる悪いことが聞こえる少年。磁場をまとう少年。虫を呼び寄せることができる少女などバラエティにとんでいます。能力を持つが故に苦しみ、孤独に苛まれ、しかし、最後の短編で、その6人が一堂に会することに。俄然どうなるか、何が起こるのかに興味が惹かれました。そして読み終えて、すっごく爽快感。続編希望ですっ!
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井上夢人さん2015年の作品。『the TEAM ザ・チーム』が面白かったので、続けて読みました。
連作というより、共通テーマをもつ独立した6編の短編集になっています。テーマはズバリ、特殊な能力をもつ少年・少女たちです。
物語は、彼ら・彼女らが特殊能力を使い大活躍! という話ではなく、周囲から誤解され、孤立して苦しんでいて、それぞれ理解者が登場し‥という内容です。その6名は、以下の通りです。
・明日の惨事を予知しそれを絵にする小2女児
・脳内に響く声や頭痛に苦しむ中1男子
・周囲を空気の剃刀で怪我をさせる小5男児
・大量の虫を友だちにし呼び寄せる4歳女児
・強力な静電気で電撃傷を与えられる高2男子
・怪我や病気を治癒する力をもつ中2女子
全部子どもたちです。子どもは、自分の困難さを上手く説明できません。そして6編とも、第三者視点で描かれており、彼らに心ない扱いをする者と理解しようとする者を対比させ、救いの物語にしている点が希望をもたせてくれます。
読み始めこそ『the SIX』というタイトルに疑問をもったのですが、最終編で〝選ばれし者たち〟という「まとまり」の意味を実感しました。
超能力に限らず、他と違うだけで排他的な言動を取るのではなく、理解し受容する姿勢が大切なのですね。