紙の本
規格外の発想に光る金言
2018/05/29 01:25
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投稿者:southday - この投稿者のレビュー一覧を見る
土井英治さんのビジネスブックマラソンで紹介されていて読みました。正直、一般的な会社員が参考にできることはそんなにないですが、キラリと光る金言というかキーワードがいろいろあって面白かったです。p.33~のティールのエリート事務次官を目指すという目標は、周囲や親に万事順調だと弁明するためのアリバイだ。「現在のためのアリバイづくり」ではなく常識を超えたイノベーションに全てを傾ける姿勢に心打たれます。
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ルネ・ジラール『世の初めから隠されていること』
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Cf. 「模倣」と「競争」
【3段階アプローチ】p146
ティールによれば、すぐれた企業には三つの段階がある。第一に、価値を創造する。第二に、長く市場にとどまり、必要とされている。第三に、創造する剰余価値の一部を資本に転化できる状態にある。
資本蓄積のためのティールの公式はたった二つの変数で構成されているーー。
「ある企業がXドルの価値を創造し、XのうちYパーセントを資本に再転化します。XとYは独立変数です」p151
リバタリアン思想の源流
海洋自治都市
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サイバーリバタリアン・ピーターティールの伝記。
「テクノロジーの進歩は人類の問題を全て解決してくれるわけではありません。ですがテクノロジーの進歩夏には私たちは1つとして問題を解決できないのです」
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集中投資と逆張りの力強さ。胆力もさることながら、上手くいかなかったことの考察含め、徹底的に物事を考えているなぁと圧倒されます。
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【破壊的創造者の像】ペイパルの共同創設者であり,フェイスブックを初期から支える大物投資家でありながら,リバタリアン的な政治思想を有し,トランプ米大統領を支持したピーター・ティール。次の一手に注目が集まるこの人物の反省を追いながら,その多面的な人物像を浮かび上がらせる作品です。著者は,ドイツのニュース専門チャンネル「n-tv」等で活躍するトーマス・ラッポルト。訳者は,『ドローンランド』等の翻訳で知られる赤坂桃子。
多様な読み方を許す作品だと思うのですが,個人的にはピーター・ティールが何故にトランプ米大統領を支持するに至ったかの説明に特に感銘を受けました。テクノロジーやイノベーションという言葉とその影響が,アメリカにおいて(日本では想像もつかない程に)どれだけ重要かということを思い知らされた一冊でした。
〜「テクノロジーの進歩は人間の問題をすべて解決してくれるわけではありません。ですがテクノロジーの進歩なしには,私たちは一つとして問題を解決できないのです」〜
最近読んだ中でもかなり面白かった作品☆5つ
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若干冗長でしたが、ピーターティールの考え方や今後のビジョンがよくわかる良書。
「Zero to One」でも綴っていた、人類をもう一段先へ進める為のテクノロジーによるイノベーションの重要性を軸に、その為に逆張りの精神の重要性がありありと伝わってきました。
世の中に溢れる投資家は利益の為に投資している人が多いと思うが、ティールは実現したい世界を後押しする為にピュアな気持ちで投資をしており、それこそが自分が世の中にインパクトを与えられる天職だと。真の投資家ですね。
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哲学がある。言うことがいちいちカッコいい。訳者のセンスかもしれないが。とりあえずティール自身の著作であるゼロトゥワンは必読となった。
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ゼロトゥワン以来のティール本。
逆張りで明確にトランプ支持までしたのが伝説に拍車をかけてるような感じはある。ティールの私的な思考とかもっと知りたいなと思った
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FAMGAのビジネス戦略の強み、無料のプラットフォームを提供し、ユーザー数が伸びればそこから得られるデータは数も精度も増していく。
模倣ではない、競争のないブレイクスルーを提供できたことが、従来の成長セオリーに勝るスピードでの成長を可能にした。そして市場を独占している。
米大統領選における広報も、トランプとその娘婿クシュナーの戦略が新たな効果を生んだ。ただそこには、トランプ支持ではなく、現政権を信用できず距離を置こうとする無党派層を取り込んだという効果が大きかった。
従来の広報戦略では響かない層に、直接的に訴求でき、現状を破壊する期待を持たせたことが効果として現れた。
選挙では政治は変わらないと人々が思うところに、勝機を見出だしている、というより、トランプはそのアイコンであって、ティールはその先、現状の選挙制度や政治、権力に依存しない社会にブレイクスルーを求めているのかもしれない。
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ピーター・ティールに焦点を当てながら、周りの人、企業も合わせて取り上げ、ITバブル以降の歴史をも俯瞰して知ることができる点が良かった。
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【ITか】
日本は今までソフトウエアを軽視していたと思います。
質のいい「物体」に固執している間に時代が変わってしまいました。
この20年で「物」でないものが売れる時代になりました。
しかし、ソフト(IT)は入口のハードルが低い(初期費用が圧倒的に少ない)分野であり、何がヒットするか誰にもかわからない分野です。今からでもすぐに参入できます。
さらに、もとでゼロではじめることができるので、何回失敗しても損失はゼロです。
(時間的ロスはありますが。。。)
どんどんやれということです。
だた、湯水のようにアイデアが湧いてこないとすぐに手詰まり状態に陥ります。
数を打てば当たるのにアイデアがないので数が打てないのです。
これは日ごろからアイデアがないか意識して記録として残しておかないと続きません。
物体として「ないもの」が売れる、こんなに原価が安い「もの」は他にありません。
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ティールの逆張り思考が取り上げられている。イー論・マスクもそうだが、一筋縄でいかない男だと感じさせる。
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ー模倣こそ、僕らが同じ学校、同じ仕事、同じ市場をめぐって争う理由なんです。経済学者たちは競争は利益を置き去りにすると言いますが、これは非常に重要な指摘です。
ジラールはさらに、競争者は自分の本来の目標を犠牲にして、ライバルを打ち負かすことだけに夢中になってしまう傾向があると言っています。
競争が激しいのは、相手の価値が高いからではありません。人間は何の意味もないものをめぐって必死に戦い、時間との闘いはさらに熾烈になるんです。ー
面白い!
ジラールの『世界の初めから隠されていること』も読んでみたいなぁ〜。
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シリコンバレーの大成功者で多くの起業家に影響を与えている奇才ピーター・ティールの伝記である。
ピーター・ティールは「ペイパル・マフィア」と呼ばれるシリコンバレーの起業家集団の中心人物としてその名をとどろかせている。ペイパルに関わった「ペイパル・マフィア」には、Tesla MotorsとSpaceXのイーロン・マスク、LinkedInのリード・ホフマン、Yelpのジェレミー・ストッペルマン とラッセル・シモンズ、YouTubeのスティーブ・チェン、チャド・ハーリー、ジョード・カリム、Yammerのデビッド・サックスなどきら星のごとく有名人がの名前が並ぶ。「マフィア」と呼ばれるほどその関係は濃いが、ティールによるとスタートアップの成功の条件として友人とも言える強い絆を持った仲間と起業することだという信念があることからもその関係性は当然なのかもしれない。また起業家としてだけでなく投資家としても、フェイスブックにかなり初期の段階で投資をしたことでも有名である。
ティールは、先の大統領選において、シリコンバレーの誰もが反対(どちらかというと嘲笑でさえあった)トランプ大統領を支持したことでも有名になった。結果は、トランプの勝利に終わり、ティールは政策顧問として大きな権力を持つこととなった。 ティールの著作『ゼロ・トゥ・ワン』で、「世界に関する命題のうち、多くの人が真でないとしているが、君が真だと考えているものは何か?」を問うべきだと書いていたが、トランプ支持はまさしくそれに当たる。『ゼロ・トゥ・ワン』は、ティールの考え、シリコンバレーの掟と、その上での起業の勧めが書かれていて、ドキリとさせられるところの多い、起業を考える人には必読の名著である。ティールは、起業とは賭けではなく、人生をコントロールする手段であるという。
本書は、ペイパルの成功物語として、イーロン・マスクの会社との合併や軋轢、イーベイが提供する決済ツールとの競争、イーベイによる買収、といった比較的知られたストーリーが語られるが、コアとなる内容はティールの経営者としての哲学である。ティールがペイパルの後に興したパランティア社にしても、多くの人が真とは思わなかったが、ティール自身は真だと考えた業態であり、競争をしないという経営哲学に沿っているものだ。いまやパランティアの社員は1500人を超えているという。ちなみに選考試験に受かった応募者は課題図書として、『倒壊する巨塔 -アルカイダと9.11への道』を読むように言われるそうだ。あの本はジョン・オニールという人物のキャラの立ち方もあって圧倒的な傑作だ。
ティールは、6歳の時にナミビアの港湾都市に一家で移住している。シリコンバレーの大立者には移民も多いが、イーロン・マスクが南アフリカで育ったことを思うと、未成年期にアフリカのような異文化環境の中で育つということは、社会の規制からいったん距離を置く眼を身に付けることにつながり、何かしら人生を自らの手でコントロールし、さらには世界もコントロールしたいと思うような大きなビジョンを持つことにつながっているのかもしれない。そういえば、リチャード・ドーキンスもアフリカで育っている。
ただし、学生時代につい��は、後にそのことについては自らも批判的に語ることになるが、かなり保守的であったようだ。学業成績も他の普通の学生たちがそうするように、よい成績を取ることにこだわりを持っていたという。何より少し集中すればそれができたからということでもあろう。その後ニューヨークに行って法律事務所に入ったことも無駄な時間として語っている。
なお、ティールは自身の経験から、アメリカの教育制度に大きな疑問を抱いており、大学中退を条件とした奨学金を支給したりもしている。
ただし、本書で描かれる学生時代のティールの経歴や興味の中心は自分から見ると魅力的だ。特にスタンフォードで哲学を専攻し、特にルネ・ジラールに心酔しているというのは意外でもあり、魅力的でもあった。昔少し入れ込んだフランス現代思想の一人として、ジラールの『欲望の現象学』を読んだことがある。スタンダールの『赤と黒』を題材に「欲望の三角形」ー 欲望とは、他人の欲望の模倣である - を描いていて目から鱗が落ちる思いをした。ジラールを通して人間の「欲望」や「模倣」について深い洞察を、ティールも得たのだという。「私たちが何かをするのは、結局のところ他人がそうするからだ」と語り、「競争は敗者のもの」として、競争に勝つのではなく、競争しないことを目的としなくてはならないと主張する。
「ジラールはさらに、競争者は自分の本来の目標を犠牲にして、ライバルを打ち負かすことだけに夢中になってしまう傾向があると言っています。競争が激しいのは、相手の価値が高いからではありません。人間は何の意味もないものをめぐって必死に戦い、時間との闘いはさらに熾烈になるんです」フォーチューン誌のインタビューでティールは語る。「人は完全に模倣から逃れることはできません。でも細やかな神経があれば、それだけでその他大勢の人間を大きくリードできます」
彼が、最高傑作と呼んでいるジラールの『世の初めから隠されていること』はいつか読んでみたい。
また、ペイパルマフィアの一員で、後にLinkedInを創業したリード・ホフマンも哲学を勉強していて、二人が哲学科で出会ったというのも驚きだ。また、政府や軍のセキュリティ関係部門にビッグデータ解析ソリューションを提供するパランティアのCEOにスカウトしたアレックス・カープもドイツのフランクフルトでユルゲン・ハーバーマスのもとで哲学の博士号を取得している。カープは、CEOの面接で、パランティアに関して、市場や売上げではなく、世界で一番重要な会社を作ることについて語ったという。哲学とビジネスは、大きく隔たれているものと考えていたけれども、そこには意外なショートカットがあるのかもしれない。
現在、ティールはAIとアンチエイジング研究に大きな関心を寄せているという。彼はシンギュラリティを支持している。人間の健康寿命が今よりも各段に伸びることを信じている。さて、どうなることか。
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『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』のレビュー
https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4140816589
『倒壊する巨塔〈上〉―アルカイダと「9・11」への道』のレビュー
https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4560080194
『倒壊する巨塔〈下〉―アルカイダと「9・11」への道』のレビュー
https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4560080208
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ピーターティールの考え方を知りたいならZERO TO ONE
。その考え方の根拠なり、哲学的思考に至る経緯を知るにはこの本。サラッと読む程度かと思われます。