紙の本
この本は絶対手元に置いて下さい
2018/09/26 16:09
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アガサ・クリスティーは「ミステリの女王」と称される英国の作家だ。
生まれたのが1890年、亡くなったのが1976年というから、86歳まで生きたことになる。
日本の作家でいうと三島由紀夫が亡くなったのが1970年、川端康成が1972年に亡くなっていることを考えると、アガサが亡くなった時には日本でも大きく報じられたはずだが、自分にその記憶がないのが残念だ。
つまり、その当時ミステリにほとんど興味をもっていなかったということだ。
もちろん、アガサ・クリスティーの名前は知っていたし、有名な作品『オリエント急行の殺人』とかは映画にもなっていたからいくつかの作品名は知っていた。
作者の名前と作品名は知っていても読んだことがないのだから、どうもいただけない。
弁明するわけではないが、そんな人も結構いるのではないか。
この本の著者霜月蒼さんは「ミステリ評論家」を名乗りながらも、この本を書くまではアガサの作品はわずか7作しか読んだことがなかったというから、本好きといってもその読書経歴はさまざまだ。
そんな霜月さんがアガサの作品はどんなミステリで、何が面白いかを解明しようと取り組んでくれたおかげで、日本におけるアガサ・クリスティーはうんと身近な存在になったのではないだろうか。
なにしろ、この本1冊にアガサの作品が100冊網羅されている。
しかも星印による「オススメ度」付き(★5つが満点)。
さらにどのような「おはなし」なのか簡単な文章がついているが、「ネタバレ」がないようにも配慮されていて、この本さえあればあなたもアガサ・クリスティーのとりこ間違いなし。
電子書籍
ずっとファンです
2021/04/27 15:10
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:デ*ナダ - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生の頃から読み始めた海外ミステリー。
半世紀以上経っても色褪せないクリスティはやっぱり凄いです。
殆ど全て読んでいますが、再読再々読に耐える作品群。
未だクリスティを読んでいない人が羨ましいですが(笑)
紙の本
面白い!
2018/09/24 10:14
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぷりしら - この投稿者のレビュー一覧を見る
クリスティーの作品はもうかなり前に全部読破したが、この本で改めて新しい見方を提示された。
自分は目につく作品から適当にばらばら読んでいたので個々の作品の感想しかないが、この本ではジャンル別に出版順に沿って書かれており、一連の流れの中で作品を評価する視点が良い。
基本的にネタバレはなく、これからクリスティー作品を読もうとする人にとってはいいガイド本、既読の人にとっては面白い評論本。
読むと、クリスティーの大半の作品を再読したくなる。
電子書籍
全体図
2022/03/12 18:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くうき - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的なクリスティーブームが何度かあり、年齢を重ねるうちに、トリック以外の面白さが身にしみます。
シリーズごとではなく、傾向でまとめて読む参考になります。
それにしても30年前にはレディス新書でしか読めなかったミステリー以外の作品が、早川文庫で出版されていることが知れてよかった。
紙の本
唯一無二の完全攻略本
2021/09/19 11:01
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
中高生のときに夢中で読んだクリスティ。約30年ぶりに『ナイルに死す』を再読。これが本は黄ばんで古いのに、内容は全く古さを感じさせなくて面白い!そこでと思い、この本を購入。ただの解説書と思いきや、クリスティ作品を読むのと同じくらい楽しい!一冊の解説を読むごとに、その本を必ず読みたくなります!これを読むとクリスティがなぜミステリーの女王と呼ばれるか、その凄さが分かります。さすが完全攻略!クリスティをこれから読まれる方は是非これを読んで、本編を読んでほしいと思いました。それくらい素晴らしいガイドブックです。
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「読もう読もうとずっと思っていた」の書き出しに思わず、私もそうだと思い本書を購入。
筆者は七冊読んでたとの事だが、私の場合は五冊のみ。
改めて読もうと思うと、超有名作以外どこから手をつけたらいいか分からなかったので、その点では本書は一つの物差しになって参考になった。
本書はブックガイドとしても優れているが、筆者が如何にしてクリスティを理解して行ったかがよく分かるので、良質のノンフィクションを味わったかのような読後感を味わえた。
クリスティを全作読もうとは流石に思わないが、半分くらいは本書を読み興味を持った。今一番読みたいのは「フランクフルトへの乗客」です(笑)
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アガサ・クリスティーの全作品を改めて読み,ネタバレ無しで各作品を詳細に紹介しているガイドブック。作者自身が「文庫版のあとがき」に,「別冊宝島 刑事コロンボ完全事件ファイル」と「別冊宝島 JAZZ名盤 入門!」の2冊を意識して執筆したと書いている。確かに,刑事コロンボもJAZZも,作品が多数存在し,なかなか手を付けにくい。著者自身が「別冊宝島 刑事コロンボ完全事件ファイル」を読んだあと,1か月足らずで全話コンプリートさせて,DVDボックスまで買った。「別冊宝島 JAZZ名盤 入門!」を読んで読後の1年で150枚のジャズCDを芋づる式に買った。著者自身が同じように「読者にクリスティーを読ませる」ことを目的として書かれた本。そして,そうさせるだけの魅力がある本だと思う。
まず,本の構成が見事。「第一部」は「エルキュール・ポワロ長編作品」,「第二部」は「ミス・マーブル長編作品」,「第三部」は「トミー&タペンス長編作品」,「第四部」は「短編集」,「第五部」は「戯曲」,「第六部」は「ノンシリーズ長編作品」として,それぞれを時系列で書いている。そして,時系列に長編を読み,その都度感想を書くというスタイルでアガサ・クリスティ―の全作品が攻略されている。そのため,著者の中で「アガサ・クリスティ―」という作家の像が徐々に焦点を結んでいく様を見ることができる。これも面白い。
この本を読んで,2019年は,アガサ・クリスティーの作品を改めて何作品か読んでみようと思った。この本がブックガイドとして優れているからだろう。
高校時代に,「Yの悲劇」の次に「そして誰もいなくなった」を読んでから,「ゴルフ場殺人事件」,「アクロイド殺し」,「オリエント急行の殺人」,「三幕の悲劇」,「ABC殺人事件」,「ひらいたトランプ」,「ナイルに死す」,「五匹の子豚」,「葬儀を終えて」,「ハローウィン・パーティ」,「予告殺人」,「火曜クラブ」,「ゼロ時間へ」は読んだ記憶がある。いつか読もうと思って「カーテン」と「スリーピング・マーダー」の2冊は置いておいたつもりだったが,クリスティは十分に読んだと思っていた。しかし,まだまだクリスティのことを知らなかったと痛感した。
とりあえず,「カーテン」を読み,「終わりなき世に生れつく」,「ポケットにライ麦を」,「ハルにして君を離れ」,「白昼の悪魔」,「鏡は横にひび割れて」,「謎のクィン氏」,「死との約束」,「NかMか」と読んでいきたいと思う。
かつて,高校時代に「早川ミステリ・ハンドブック」を読んでから,いろいろと読書ガイド,ガイドブックを読んできたが,最良の1冊だと思う。文句なしの★5で。
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さあ、あなたもクリスティーの世界へ。
言われてみれば、『オリエント急行殺人事件』『そして誰もいなくなった』『アクロイド殺し』『春にして君を離れ』くらいしか、ちゃんと読んでいないかも。子ども用に書かれたものや、映画を見たことはあるけれど、これではいけないと思ったので、手に取った。そして、一気に読んでしまった。
一番好きな探偵はシャーロック・ホームズだけど、毎回クリスティーの作品には、舌を巻く。どうしてこんなお話が書けるのかと。あれもこれも読みたくなった。著者の書評は的確で(私が知っている限り)、どんなに低い評価の作品に対しても愛がある。だから、今すぐ私も攻略したい。私も語りたい。
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個人的にアガサクリスティは名作のみを読んでおり、他の作品も読んでみたいけど、どれから読んで良いか分からなかったので、当該ガイドを購入。
当初はブログ連載だったようですが、全作品を読みつつ1冊ずつ解説を書くスタイルとなっており、この本を読み進めるうちに著者自身が徐々にアガサクリスティの造形が深まっていくのを、この本の読者も追体験できる構成になっており、なかなか面白いと感じました。
文字通り全作品の解説が書いてあるため、その読書に対する姿勢には圧倒されます。単純にすごいです。解説内容的にも、ほとんどネタバレ無しに良くまぁ、ここまで作品の事を書けるな、と感心しきりです。一部のネタバレについても、黒塗りしてあり好印象。(なお、黒塗り部分は巻末に記載あり。)
あと、作品毎に★がついており5つ★が最高となっています。あくまでも著者の独断と偏見の点数であるため、その点は注意が必要だと思います。
また、この本はKindle版で購入しましたが、各本の解説ページに電子版のリンクが貼ってあるため、
電子版でアガサクリスティの作品を集めたい人には便利だと感じました。買って良かったです。
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余談ながら、この本のオススメでKindle版アガサクリスティの作品を購入してみたのですが、解説がついてなかったのが気になりました。権利等の問題があってなかなか難しいかと思いますが、解説もつけて欲しいなと感じました。
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クリスティー作品を読んだことがある人もない人にもオススメの解説本。
ポアロ物、マープル物、おしどり夫婦物、短編集、ノンシリーズとシリーズ毎に紹介されている。
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初めて読んだのは、図書館にあった装丁版。まだアガサ・クリスティ完全攻略には程遠い頃だった。ネタバレのないこの攻略本を参考に、次に何を読もうかとガイドブックとして活用していた。文庫版が出版され、アガサの未読もあと少しとなった今再度読み直すと、それこそ、「未読は許されない」一冊としみじみ感じる。アガサ好きなら一家に一冊置いて損はない攻略本だ。
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この解説を読むと
また 全作品読み返したくなります。
「読もう読もうと
ずっと思っていたのである。
アガサ・クリスティのことだ」
という不穏な書き出しで始まる
『完全攻略』。
実際に、100作品読んでみて
魅了されて
書いたそうです。
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一冊で108回楽しめる本!
(((((コロナ失業で)暇で)ケーブルテレビでBBCのドラマシリーズを観ていて)原作が読みたくなって)本屋に行って見つけた)どのタイトルがどんなストーリーだったかを手っ取り早くかつネタバレなく一覧できる本書の楽しみ方。↓
1〜100
気鋭のミステリー評論家・霜月蒼氏が、早川書房のクリスティ文庫の順番に一冊ずつ読み、読んだ順に解説しているので、作品ごとに自分の読後感と比べたり、これからどの作品を読もうかの計画立案を、ネタバレに怯えることなく楽しむ。
101〜104
幕間として、氏がその時までに読んだ中からベスト10を選んでいるので、その解説を楽しむ。
105
幕間の解説1から4の、氏の変遷を楽しむ。
106
本書への書評を楽しむ。
107
関連書目録及びクリスティ文庫全作品の広告を読んで、さらなる読書計画を立てて楽しむ。
108
奥付を見て驚く!
私信ですが、松原有子さん、お元気ですか?
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こんな本が出ているなんて!夢のようなガイド本です。
中学生の時に「そして誰もいなくなった」に出会って、その後ドラマシリーズのポアロさんにハマりつつ、コツコツ読んできましたが、いつのまにか挫折。もう一度、最初に戻って読みながら攻略したいと思います。
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どれがどんな風に面白いのかネタバレなしでわかりやすく紹介しているので、アガサ・クリスティーの本を選ぶ時参考にしている。
ポアロやマープルなどのシリーズ、ノンシリーズ、短編、戯曲、クリスティーの作品数の多さにも驚いた。