紙の本
店主が謎
2018/07/14 19:50
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
たくさんのオルゴールがあるオルゴール専門店。店内はオルゴールの視聴がしやすいように静か。
ではなぜ「うるさい」店なのか。秘密は店主にあり。
不思議な能力を持つ店主ですが、彼の素性はとうとう謎のままです。
店を訪れるお客は皆何かしら悩みや悲しみを抱えてて、でもオルゴールを手にすることによって希望を持ちます。
静かに、ジンワリするお話ばかりです。
続編出るかな。出そうだな。
紙の本
その人の心に流れる曲
2018/09/28 02:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集ということで読みやすく、どれも心温まる話で、良かったです。
心に流れる曲というのがどのような曲か、という店主の話にも、かなり納得しました。そういう意味では、最後から2つ目のお話が一番好きかもしれないです。
「ありえないほどうるさい」とはどういうことなのかと思いながら読み進めていましたが、そういうことかと、最後には理解。
軽く読めるので、結構オススメです。
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人の心の中に流れる、あるいは眠っている大切なメロディ。
それを店主の青年は聴き取って、オルゴールへ書き起こす。
第六感的な能力ですが、なんだか素敵な物語に会えそうな予感がして手に取った本です。
北の町の片隅で紡がれる7編の短編。
感情の起伏を求めると、物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、淡々としたトーンで語られる清々しい物語は端正な風景画のよう。
各編のラストにほんのりと広がる余韻が、滋味深い優しさを感じさせてくれます。
慌ただしい毎日の中、こういう物語を静かに味わいながら過ごす時間はとても贅沢なものに感じました。
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ほのぼのとする短編が7編。
その人の思い出に残る曲を聴き出せるオルゴール職人さんが主人公。
その職人さんは私のためにどんなオルゴールを作ってくれるのだろうか?
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+++
北の町の小さなオルゴール店では、風変わりな主人が、“お客さんの心に流れる音楽"をオルゴールに仕立ててくれます。
耳の聞こえない少年。
音楽の夢をあきらめたバンド少女。
不仲だった父の法事で帰郷した男性。
長年連れ添った妻が倒れ、途方に暮れる老人。
彼らの心には、どんな音楽が流れているのでしょうかーー。
+++
何となく惹き寄せられるように入ってしまうオルゴール店。ひょろりとした店主が、絶妙な距離感で薦めてくれるオルゴールは、その時の心の隙間をしみじみと埋めてくれるような音色を響かせる。オルゴール店はとても静かで、タイトルとはかけ離れているが、実はそこには店主自身の秘密があるのだった。忙しない日々の中、オルゴールのどこか懐かしい音色が、忘れそうになっていた大切なことを思い出させてくれるような味わい深い一冊である。
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題名に惹かれて・・初著者デス^^
面白く、心温まる本でした。
「ありえないほど~」も、良く分かりました^^
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連作短編7編
聞こえすぎるオルゴール店の店主が選ぶその人だけの音楽.その音楽によって大切な何かが変わるそんな心温まる物語たち.耳の聞こえない子供の『よりみち」と夫婦二人の温かく寄り添う「おさきに」が良かった.
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ふんわりとした優しい雰囲気のお話。
どのお話もその後は読者に委ねられる終わり方で
その後がどうなったかが気になるお話(笑)
オルゴール店の店主と喫茶店の女の子が一番気になるなー(笑)
自分の心の中には何が流れているんだろう。
あったら入ってみたいお店です^^
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北の町の小さなオルゴール店では、風変わりな主人が、“お客さんの心に流れる音楽"をオルゴールに仕立ててくれます。
耳の聞こえない少年。
音楽の夢をあきらめたバンド少女。
不仲だった父の法事で帰郷した男性。
長年連れ添った妻が倒れ、途方に暮れる老人。
彼らの心には、どんな音楽が流れているのでしょうかーー
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北海道の某観光地とおぼしき町にある不思議なオルゴール屋さん。
導かれるように立ち寄った人たちが抱える悩みや問題を、その人の「心に流れる音楽」を聴くことができる店主が差し出すオルゴールが解きほぐします。
短編連作なので、とても読みやすいです。
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心の中に流れている音楽をオルゴールにできるという変わったオルゴール店の話。短編集で、どの話もじんわり感動して、ほっこりする。
読んで日が経つほどこの物語いいなって思える。
自分にはなんの音楽が流れてるのか...
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お客の心に流れる曲がきこえるという謎めいた男性店主のオルゴール店を訪れた六組のお客達。先天性難聴の幼児と母親、破局の危機のカップル、大学卒業を控えたガールズバンド、急死まで不仲だった父子、ピアノの天才少女の決断、仲の良い老夫婦。向かいの喫茶店でゲイの店長と働く女性。狭く深く掬い取るよう。結末が儚い。
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うれしい思い出だけが強く残るとは限らない。
悲しいできごとをずっと忘れられないこともある。
本人が覚えていたいかどうかは別として
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偶然めぐりあったふたりを
優しく包んでくれた音楽を、
小さな箱に閉じこめて贈ったら、
将来というやつを動かすこともできるだろうか。
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不思議なオルゴール店に訪れる人たちの短編集。
号泣必至と紹介されてるけど
そこまでではないかな。
「 人生の大事な場面でたまたま流れていた曲が、
心に残ることもある。
音楽は大切な思い出を呼び起こす。 」
いまの自分にはどんな曲が流れるのか、
ちょっと行ってみたい、
不思議な力を持った店主のいる、
ありえないほどうるさいオルゴール店
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心に染み入るような、やさしい物語。
一気に読んでしまうのが惜しいので、毎日寝る前に一話ずつ。
北の小さな町(といいつつ、観光客も来るらしい)にあるひっそりと佇んでいる小さなオルゴール店に訪れる人たちの心の中にあるもやもやを、まるで澄んだ音色が解きほぐしていくようです。
生まれつき耳の聞こえない少年と母親の話に、涙腺が緩みました。
わたしの子どもも、障がいを持って生まれました。
なので、より共感の度合いが強かったのでしょう。
わたしも体調によっては、音が頭に響いてしまってうるさくて仕方ないときがあるけれど、それが四六時中であれば、気が狂いそうになるかもしれない。
過ぎたるは及ばざるが如し。
何事も程々がいいということね。
とうとう、読み終わってしまいました。
ラストに相応しい、風薫るような季節へドアを開いて「お先に、どうぞ」
あぁ、なんてきらきらしてる終わりかただろう。
久しぶりに、多幸感溢れる素敵な物語を読みました。
ありがとう。
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北国の運河のある街、といえばあの街ですね。観光地でもある運河沿いにあるオルゴール店。店主はお客の心の中に流れる音楽を聞きとることができるという・・・。7つの短編は全て店主とオルゴールに関わった人たちの人生をあぶり出して行きます。ファンタジーかと思いながら、読み進むと、これは寓話ではないかと思えてくる。店主は象徴的な存在で、意味を具現化しただけの存在・・・。
そうではないことが、「おむかい」「おさきに」の最後の2編で覆されました。店主は現実の人であり、そのことが、ロマンティックなエピソードでさりげなく明かされるのです。
時に説明不足で感覚的なことがあるけれど、表現されることばはとても好みです。作者の表現感覚が好ましい、というのか。瀧羽麻子さんの小説との出会いは、人生の宝物のひとつになりました。