紙の本
有名なギリシア悲劇
2024/05/28 00:27
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投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
父を殺し母を娶った真実を知り、自ら目を潰すオイディプス。
アポロンの神託に翻弄されるテバイの王家が描かれる。
巻頭の系図や色々な情報から結末は分かってしまうため、オイディプス王が今回の神託に従い前王の死を追求すればするほどに自分自身の破滅に向かっていくのが分かるだけに辛い。
それぞれがアポロンの神託のお告げを避けようとした結果、様々な不幸な偶然が重なっただけで、各人に悪意がないのが何とも言えない。
旋舞歌は難しかったが、作品自体は読みやすい。他も読んでみたくなる。
紙の本
こたえへの固執
2013/07/01 17:45
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
荒唐無稽の伝説を、スリリングな対話劇にしている。
スフィンクスを倒した智者は、自らスフィンクスのようにこたえを求める。
(このような反転は、随処にみられる)
劇中のオイディプスの冒険は、こたえを引き出すことにある。
相手を愚弄してでも、自らを悲劇に陥れても、執拗に要求する。
観客/読者も、次第にオイディプス同様こたえを望み、来訪者が口を開くと安堵するようになる。
プロットの直線的な推進力は、有無を言わせない。
(大人は些事に拘るべきでない、と窘められるが、これは観客にも向けられているか?)
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蜷川幸雄演出、野村萬斎主演でアテネで舞台公演が行われ大成功を収めた古典劇の原作。 運命の大きな力によって、避けられない悲劇の結末へと否応無く導かれて行く王の姿を見事に演じた萬斎の舞台を観て感動。是非読んでみたい一冊。 ちなみにまだ読んでません。
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所謂エディプスコンプレックスの、エディプス。というのはさておき、怒濤のダイナミカルな悲劇でガッと読めます。おすすめ。
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「オイディプス・コンプレックス」の源泉として人口に膾炙する、ソフォクレスによるおそらくは最も有名なギリシア悲劇。
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超しろうとだけど、ギリシャ悲劇の「破滅一直線」感が好き。悲劇の予感に固唾を呑み、「ああ、来た」のカタストロフィーで得られる不思議な安堵感。なりきりギリシャ市民。なかでもオイディプス王は格別だと思う。そしてアンティゴネーを手に取らずにいられない…
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エディプスコンプレックスについて読みましたが、普通に読んじゃいますね、これ。
人間は知りたがりだけれど、知るということは必ずしも良いこととは言えないってことですね。
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エディプス・コンプレックスに関して考えてみたかったから購入したのだけど、普通に読み物として楽しんでしまった。
初めて読んだギリシア悲劇。
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ギリシア三大悲劇詩人の一人ソフォクレスの作品。
オイディプスが真相に辿り着くまでの認知劇はギリシア悲劇の中でも最高傑作だと思う。
この作品を読んで思うことは、悲劇と喜劇は紙一重の差しかない、ということ。
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オイディプスが先王殺害犯人の探索を烈しい呪いの言葉とともに命ずる発端から恐るべき真相発見の破局へとすべてを集中させてゆく緊密な劇的構成。発端の自信に満ちた誇り高い王オイディプスと運命の逆転に打ちひしがれた弱い人間オイディプスとの鮮やかな対比。数多いギリシア悲劇のなかでも、古来傑作の誉れ高い作品である(表紙より)
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ものすごく悲劇。泣きます。
泣かされた感のある話は嫌いですが、これはそうじゃないです。
程度は違えど、誰のなかにもある恐怖と絶望を、理性と感情に乗せて描いています。
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あれ?既にオイディプスが結婚してしばらく経ってからが始まりなんですね、意外。
もーこれ誰も幸せになんないじゃないですか。本当に悲劇。
次々と疑惑が晴れてみんなが顔面蒼白になっていくあたり、「もういいよ、そこまでにしときなよ!!」って止めたくなりました。
09.07.19
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ずっと読もうと思っていた古典名作ものをやっと読めて
個人的に満足。
あ〜神々の呪いオソロシヤ〜
考えたらオイディプス自身に非は全くないのよね。誰も責めることができないところが
そもそも悲劇なのか・・・
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必死に抗おうとし、探求しようとする善意による行為こそが運命に操られている。
ただ、アリストテレスや解説が絶賛するほどに素晴らしいか?
後の人々にも多大な影響を与えている点を考慮するとしても、
シェイクスピア悲劇のが悲劇的だし、ラシーヌのがより形式的古典性でも精度が高い(また内容でも同等以上)と思う。
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かなり面白かった。古典中の古典のしかも傑作みたいに言われていますが、本当にそうだと思った。野村萬斎のを観たことがあるので話は知っていましたが、ゾクゾクする感じは本でも充分に味わえると思います。アリストテレスの書いた「詩学」というのを読んでみたいです。