それぞれの「欲しいもの」
2022/03/03 15:47
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
夫のDVと借金により離婚し、幼子と健気に生活しているありさ。そのありさの「欲しいもの」で、ありさの印象が、後半でがらりと変わってしまった。自分達の欲のために、悪いことをしている自覚がないのが怖い。
テルは、最初から油断ならない賢さがあったが、最後まで変わらずそのまま。彼は「欲しいもの」も、思い通りに手に入れるんだろうな、と思った。
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投稿者:うえちゃこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社経営者独身の由希子、派遣社員寡婦のありさ、ホストのテル、欲しいものはみな違う。
恋愛小説かと思って読み進めたら、実は価値観の違いが生み出すミステリーでした。
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女たちは、みな、寂しい。
小さな偶然が重なって起こる事件。その先に現実がある。
感情的にゆきこに一番近い身としては切ないラストでしたが、面白かったです!
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通勤用にゆっくりと読もうと思っていましたが事件が起こってからはおもしろくて一気に読んでしまいました。永井するみさん、さくら草とこれと二冊目ですが、ああ、こういう人っているよね~っていうのが上手いなと思います。でも中高年男性だけは、こんな人いないでしょって、いたら怖いし。
加害者の欲しいものよりも被害者の欲しがっているもののほうが、ないものねだりで自分勝手で気持ち悪いと思ってしまった。次はダブルを読みたいな。
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強くたくましく生きているようでも
実は寂しく満たされない女性が巻き込まれる事件。
切なさは残るが面白かった。
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いい人に思えたテルこそが一番腹黒かった。ラストで本性を知ってしまった。生活保護のために偽装離婚しちゃう人ってやっぱりいるんですかね。
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【あらすじ】
42歳独身の紀ノ川由希子は、妻子持ちの男と不倫関係にあった。しかし、満たされぬ想いは募るばかりで、その寂しさから逃れるために、彼と会ったあとには決まって出張ホストを呼んでいた。そんなある日、彼が歩道橋から転落し、突然亡くなったことを知る。若い女へのストーカー行為をしていた彼は、その最中に謝って落ちたのだという。そんな話は信じられない由希子は、真相を確かめるため動き出す。
【感想】
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"女は皆、同じことを言う。同じことを望む。ただ、抱きしめられたいと、それだけを願っている。"
しかし主人公がいつのまにか変わっていてびっくりした。
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永井さんのお話には、いかにもな悪者じゃなくて、あぁいるよね~
って感じの無意識の悪意?みたいなものを持った人が割と出て
きます(って私も永井さんの本まだ3冊目ですが・・・)。
この本にもそういう人物が。。。
人材派遣会社社長の由希子。由希子の恋人(妻子持ち)久原。
派遣ホストのテル。由希子の会社に登録している派遣社員ありさ。
ありさの元夫優也。
久原がありさをストーキングして、ありさに歩道橋から突き落とされ死亡する。
久原の死の原因(ストーキングの原因?)を探る由希子を中心
にストーリーは進みます。
まぁ色々あるのですが(ネタばれになるので色々で済ませますが)
各登場人物の欲しいものが明らかになるラストは中々のものでした。
人の裏と表、欲望を書くのが上手いなぁと思います。
ものすごい悪意を持っている訳ではないけれども、自分勝手。
そういう人がやっかいなんだなと思った1冊。
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主人公は人材派遣会社を経営する紀ノ川由希子42歳、独身。恋人はいるがいわゆる不倫関係。
もう一人の主役は派遣ホストのテル。
そして由希子の会社に登録している、シングルマザーのありさ。
ミステリだから詳しくは書かないけれど、それぞれの欲望、タイトルにもなっている「欲しい」もののために事件が起こり、そしてその欲望が浮き彫りになっていく。
この小説に限っては、誰か登場人物の心情に自分を重ね合わせる感覚はなかったけれど、人間の闇の側面の描き方が秀逸だと思った。
イメージ的には、のし上がった女社長で不倫をしてて派遣ホストを呼んだりもする主人公の由希子がいちばん黒そうに思えるけれど、実際はそうではなくて、慎ましやかに暮らしているように見える人間がいちばん恐ろしかったりする。
自分の欲望を自覚した上で行動するのと、無自覚のまま行動するのでは、同じ悪でも無自覚の方が罪深い。理性がまったく利かないから。
自分の欲望しか見えなくなって、それを客観視する力を失うと、盲目のまま周りを傷つけることさえ厭わずに突っ走ってしまうこともある。
自分がいちばん「欲しい」ものって何だろう、と考えている。
もしかしたら無自覚のまま生きてるのかも知れない、とも。
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独身の女社長、不倫相手が死んだ。ストーカーをしていた相手に殺されたことになっている。しかし、彼がストーカーだったと思えない主人公が、事実を解明していく。ホスト、これが主人公?どっちが主人公?実は、ストーカーされたと行っていた女の旦那が、、、
だんなは、DVだと言っていたが、生保を受給するために。
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派遣会社を経営する紀ノ川由希子
彼女の不倫相手、久原啓治が取締役をしているMISAKI商事に契約をしている槙ありさが派遣として働いていた。その会社に暴力が原因で離婚した元夫の優也が現れる。金の無心をしに来た。ちょうどMISAKI商事にいた由希子は急いでロビーに降り優也と始めて逢う。しかし言葉を発する前に息を飲む。なんて綺麗な顔立ちなの。
その場はなんとか優也に引き取ってもらい槙ありさと今後の事について話し合う。
ありさは由希子に迷惑をかけたくないので登録を解除してくださいと一点張り。由希子は不倫相手の久原とは別に派遣ホストのテルとも関係がある。久原を家に呼んで帰った後必ずテルを呼んでいた。
久原は出会い系サイトのようなところでありさと名乗る女性とメールの交換をしていた。メールの内容が以前自社に派遣として働いていた槙ありさに酷似している。しかも自分の娘と境遇が似ている。久原は次第にありさを本当の槙ありさだと思い込み自分の娘と重ね合わせのめり込んでしまう。しかし久原はある晩死んでしまう。ありさが久原を階段の上から落とした事が原因だという。
何故久原はありさにストーカーまがいの事をしたのだろう。由希子は疑惑を抱く。
久原がやりとりしていたメールの相手ありさ。
槙ありさと優也の関係。
テルと由希子の関係。
いろいろな謎が解かれていく。
始めて読んだ作者の方だったんですが永井するみさん、もう亡くなっているんですね。
特に大きな浮き沈みの内容はないのですが何か引き込まれる内容が続いていきます。
生活保護の抜け穴とかが細かく書かれていて現実感が湧きました。
永井さんの別の作品も読んでみようかと思います。
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題名から想像するに、大人の恋愛小説なのかなぁ?と思ったのだが、
良い意味で期待を裏切られた。
ありそうでなさそうな現実的な話のほんのりミステリー。
こういう話は初めての感じで、とても楽しめた。
出張ホストの彼が悪者でチャンチャンっとこじんまり纏まる物語かと
思ったらとんでもない。
あらゆる人物の表裏の感情が見えてくると、
物語はそんな単純なものでなくなり・・・。
ぐっと引き込まれて一気読みしてしまった。
この作家さんの本はまた読んでみたいと思った(*^-^*)
満足♪
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最後の方で、あっなるほど、ココにつながるのか!って思えた。人間の欲が垣間見えた。読んで楽しい本だった。自分の欲を満たすが為にルールをずる賢く利用する。心配してくれる人がいても、心配される自分は、本当はそんな自分ではない。ほっといて欲しいという気持ちもわかる。が、それはしてはいけないよね。
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恋愛ものというよりはサスペンス、びっくりな展開でさらっと読めるけど、人物の心理とか感情とかそういうものにフォーカスしているわけではなく、また読みたいわけではない(2017)
再読。展開自体は面白い。だけど結局スカッとしないモヤっとさがのこる、確かにまた読まなくて良い本(2023)