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紙の本
善人の裏の顔
2024/06/03 09:43
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦前、「満州国」建設に情熱を燃やし、青春のすべてを捧げた主人公の青木は残酷なほどにその夢が潰え、戦後は混血児収容・保護施設の園長なる、その功績を新聞社に称えられて表彰される、そこから青木は崩壊していく。満州国に情熱を傾け、それが脆くも挫折して命からがら日本に逃げ帰ったと言っても、それは言ってしまえば自業自得、それはそうだ勝手に他国の土地を奪い理想郷を建設するなんて許されるわけがないわけで。作者は満州国の建国と崩壊を「明治維新以来の日本民族の物理的エネルギーから精神構造にいたるまでの、活力と矛盾、夢想と悲劇の集約であって、この体験と苦渋、独善と錯誤を伏せてはいかなる未来志向もありえない」と総括する。生ける屍となって帰国した彼のその後の人生は幻想だったのかもしれない
紙の本
堕落
2021/08/14 12:16
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
満州国という夢に破れた元大陸浪人の青木が、戦後、混血児問題に関する活動で新聞社の表彰を受け、それをきっかけにおかしくなっていく。婦女暴行、部下への暴力、賞金の横領などを経て、最後は絡んできたチンピラを殺すに至る。
原因として、最後に、大陸からの引き揚げに際して子どもを囮にし、殺してしまったことが語られるのだが、なんというか唐突な気がするし、あとがきにあるように、もう少し長めの長編で書いてほしかった気もする。
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