悩める中高生向き?
2021/01/05 07:11
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
顔のつくりだけでなく表情が相まって他人から「自分の顔」として認識されるから、顔のつくりを気にするより良い表情をしよう、良い表情になるためには自分の内面が大事なので内面を充実させて生きよう、という著者の中高生へのメッセージを感じました。
赤ん坊が大人の顔のどこを見るか、文化による差異があるということや、何を見ているかを知ることができたのも良かったです。赤ん坊と接していて不思議に思っていたので。
自分の顔を好きになれない中高生が読むと良さそうだけど、割合難しい本なので、ある程度知的レベルが高くないと中高生には難しいかもしれません。本書を読みこなせるぐらいの中高生だったら、つまらないレベルで自分の顔について悩んでいなさそうなので、この本の有効性がどの程度あるかは若干疑問に思いました。
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思春期になれば必ず悩むことになる、自分の顔。
もっと鼻が高かったら、目が大きかったら.......鏡を見てため息をつく。
いつかはコンプレックスだらけの自分の顔に折り合いをつけていくものだが、私は未だに思春期のままなのか、自分の顔が好きではなくて、写真に写る事を出来る限り避けている。
各種免許証や写真はどれもこれもぎこちない顔をしている.......。
それなのに、自分に似ているはずの我が子の顔は世界一かわいいと思っているのだから随分矛盾しているものだ。
鏡の中の自分は実は自分の顔ではない。
イギリスのペレット教授の研究を見てみると(11頁)それがよくわかる。
どちらが女性らしくてどちらが男性らしいか?
実はこの顔はどちらも同じ顔で左右反転したもの。
この実験は私にとって吉報か、訃報か?
サッチャー錯視(62頁)も面白い。
有名な錯視なのだが、何度見ても違和感がない。
0歳の子供は違和感を感じるらしいが、いったいどんな風に見えているのだろう?
子供が見ている世界と私(大人)が見ている世界が違うなんて不思議でたまらない。
さて、インスタグラムなどでより綺麗に見える自撮りが流行って久しい。
が、私には自撮りをする人の気がしれない。
などと言っている私の方が実は自撮り大好きな人々よりも自意識が過剰なのはよく理解しているつもりだが、みんながっかりしないの?
私って、ブスだなあ、と。
就活の時にわざわざ銀座の写真館に行って、メイクもしてもらって気合を入れて写った.....はず。
さて出来栄えは?
......なんじゃこりゃあ!!!!
プロなんだろ、なんだよこの顔、でもこれが本物の私?とさらに落ち込んで足りない分を700円のスピード写真で撮る。
あれ?こっちの方が写りがいい。
友人や後輩にはそのスピード写真を勧めておいたのだが、違いはリラックス(112頁)にあったのだと思う。
195頁では「顔とは、人との関係の中にできあがる」とある。
元々の造作はそりゃあいい方がいい。
しかし時代によって「美人」は変わるし、どうせ自分は、と思っているよりは笑っていた方がいい。
色々な表情をしていたほうが、見ている側は楽しい。
そしてそんな人はとても魅力的な「いい顔」をしている。
かわいいは作れる、とどこかのCMで言っていたが本当にその通り。
「いい顔」の秘訣はそこにあるのだ。
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人間は社会性を進化させていく中で、顔を判別する能力を磨いてきた。赤ん坊の視力が0.02位の頃から顔の配置をしたものに対して反応をし、大人になると。変なところもある。右脳が判別を担っているため、顔の左側の印象が重要となる。
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個人的に注目している若手の著者。本書もわかりやすく、かつ興味を引く書き方で顔にまつわる学説をもろもろ紹介してくれている。
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「顔」の心理学~一般的傾向として大人は親近化選好(古いものに固執する)を持つが赤ちゃんは新規選好(新しもの好き)を持つ。自分の写真を見て馴染みが持てないので皮肉なことに違和感を持つ。人の顔を見る時、向かって左側で判断する。顔認識は30歳まで成長し続ける。顔を覚える時には感情が伴い、顔で表情を作ってみせることで、感情も育まれる。日本人は相手の顔を見ることを失礼だと感じて、目許の小さな変化を読み取ろうとするが、西洋人は顔全体を見る。こうした日本人の文化の特性は生後8ヶ月後の赤ん坊の人見知りから始まる~どうやら表紙の絵は著者のようだ。子ども時分に美人の概念が解らなかった。日本赤ちゃん学会の事務局長。まイイや!
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いい顔、魅力的な顔、とはどういうものかというあとがきの話が一番印象に残った気がする。本文は概して読みやすかった。
美醜という物理的な顔の造作ではなく、それを超えたいい顔、魅力的な顔というものがあることが言語化されていて、私が目指せばいいのはこれかもしれないなと糸口を得たような気持ち。
何かを一生懸命やる姿、前向きな気持ち、克服する努力、そういう自分の内面にも向き合って磨き上げていくのが顔であるらしい。いい雰囲気、いい表情、そうしたいい顔になれるようにしていきたいなと思った。
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人の表情や感情を読み取る能力は、人との交流の中で養われる。引きこもっていては衰えていく。
笑顔は脳にとって報酬として働く。ありがとう、という言葉も無表情で言うより笑顔で言ったほうが効果的。
顔の形はなかなか変わらないが表情は変えられる。
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「顔」を出発点として、いろいろな心理学の知見がちりばめられており、岩波ジュニア新書と侮っていけない。一応心理学を勉強していたが、心理学のトピックが多岐にわたっていてとても勉強になった。一方で、岩波ジュニア新書であるおかげで、わかりやすく的確な説明だったので、サクサク読むことができた。
「顔」から出発して、これだけ幅広い話題をわかりやすく解説する山口先生、お見事です。
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顔、表情が人に与える影響力の大きさを痛感した。美醜に執着するより素の自分で出来る魅力アピールが大切だし効果が大きい。
メディアやSNSの発達で美男美女を目にする機会が急速に増え自分の容姿を必要以上に貶める心理状態に陥っているのかもしれない。
身なりや表情など素のままの自分で自分らしさを見出していく方が豊かな人生を歩めるのだろう。
国によって容姿の価値観が大きく変わる事に驚かされた。
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2時間あれば読める。
表情や印象は、その相手の顔だけでなく、その相手が誰といるか、どんな状況かによって受ける印象が変わる。
笑顔の女性がそばにいるかいないかで、写真の顔の表情が変わってるように見える実験写真は面白かった。
出世しそうな男性は男性らしすぎない顔。
女性が遊び相手として好む顔は男性らしい顔、パートナーとして選ぶ顔は女性っぽい雰囲気の顔。らしい。
自閉症の人は写真の上下が変わってても顔を区別できる。
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ジュニア文庫であり青少年向けに書かれていたが、勉強になった。
驚いたのは、顔は正面から見ると向かって左側の印象が強いこと、男性的な顔と女性的な顔のどちらも時と場合により魅力差が出てしまうこと、同じ男性の顔でも女性に笑顔を向けられているのと不機嫌顔を向けられているのでは魅力が違うこと(つまり人の顔の魅力は顔の造形だけでなく、周りの人の表情にも左右されている)等…
自分は自分の顔が思春期は本当に好きじゃなかったが、大人になって働き始めてからは得をしていることが分かってきて、次第に好きになった。1番は面長はリーダーシップがあるように思われるからかもしれない。なるほど。
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顔は心の窓
人は、無意識に顔に目が行ってしまう。
顔を見ると比較するクセがついている。
コミュニケーションとしての顔
目・鼻・口の位置が重要である。
赤ちゃんは目・鼻・口の位置であれば何でもよい。
顔を見ることの不思議
レビー小体型認知症患者は見えない顔を認識してしまう。
世の中には「顔を見るのが苦手な人」が存在する。
「ウォーリーをさがせ!」
「自分の顔」は、他者を通して見るものであり、自分で見ることができない。
顔で性格が分かってしまうことに驚いた。
赤ちゃんの時や大人になった時は、顔の見方が違うことに気づいた。
この本を読んでみて、他の人の顔や自分の顔に今まで以上に興味を持った。
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自分の顔を魅力的だと思っている人は一部だと思う。ほとんどの人は自信が無いと思う。だからこそ、このような本に手を出してしまうのだ。結論から言うと、自分の顔は自分で手直ししていくしか無いと言うことだ。そして、他人は真剣に生きている人の顔を「いい顔」と思うらしい。そうか、真剣に生きる事が顔に現れると言うことか。
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タイトルの問いかけが気になったので読んでみました。
「いい顔」は目鼻立ちが整っていることがではないそうです。自分を向上させることに真摯に取り組もうとすることがいい顔の条件かもしれないと作者はあとがきで述べています。
顔は自分の心を映す窓であるならば、普段自分はどういう表情をしているのか、少しでもいい表情でありたいと思いました。
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筆者の本が好きなので読んでみようと思った。読んでみると比較的読みやすかった。自分の顔は他人の目を通してしか見えないので、他人との関係が必須。自分で見ることのできない自分の姿をなるべく客観的に知ろうとするには、他人との関係が必須である。顔というのは造形が大事だと思われがちだが、実は表情が重要である。
造形は整形をしない限りそれほど変えられないが、他人と多く関わり魅力的な表情ができるようにできるようになりたいと思った。