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久しぶりにじわじわとくる感じ。
このままいくかと思いきや、まさかの展開に、ついページを戻ってしまった。
タイトルの妙といい、やはり上手い作家だと思う。
「ひかり」の漢字が知りたい。
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ダークサイドの道尾作品、久しぶりでうれしい。
人のゲームを見てるような物足りなさ、サイコパス多すぎとか突っ込みどころはあるけど、駆け抜ける疾走感に痺れる。
おかえり。
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新作はサイコパスがテーマ。そしてまさかの○○○もの。ヒントはあった気がするけど、まさかという感じ。最後は少し感動的なんだけど、もう一つ裏があるように思うのは自分だけでしょうか?
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え?何?突然双子??
後半は何が何だかわからない感じでした。
んー。まぁ面白かったけど、ちょっと無理があるなぁ。
「向日葵の咲かない夏」が面白かったので期待しすぎたかなぁ。
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図書館で。ちょっとだけ苦手意識の有った作家さんだけど!このお話しは一気読み出来ました。二転、三転する展開に驚いたり、はっとしたりしながら読了。最後は救いがあって良かったな。双子の錠也と鍵人。鍵人の章の数字が反転してるニクイ仕掛けにニヤニヤしちゃいました。間戸村さんの【みんな、どっかおかしいんだよ】という言葉に錠也が救われた気がします。戸越先生とおでんを食べるシーンも良かったな。人はやっぱり誰かに愛されたり思われて思うことが大切だなとあらためて感じた作品でした。
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「不幸」という言葉を誰かの人生に当てはめたら、この物語が出来上がるんじゃないだろうか。
しかもその不幸は運命とか宿命とか、自分の力ではどうにもならないものに大きく方向づけされているような。
どこからその不幸は始まったのだろう。生まれたときからか、生まれる前からか、あるいは育っていく途中でか。
サイコパス。知ってるようでよくわからない、その特質。彼らはなぜ平気で人を殺していくのか。その殺し方の容赦なさはどこからくるのか。やるせなく、救いのないこの不幸な物語は私が今まで知っている道尾秀介の、ラストに見える光がない。どこまでも続く不幸のなかで生きていく、希望や光のないその人生の意味を思う。
救いのない世界での、一片の光を感じさせてはいるけれど、そもそも5歳であそこまで人を傷つけることができたという時点で錠也は無垢ではないわけだし、もしかするとあの最後の死闘で生き残ったのが錠也ではないのかも、という疑いも残しているわけで。
道尾さん、どこまでダークに染めるんだ。
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ミステリーとして読むとそのトリックはちょっと反則と感じましたが、サイコパスたちのバトルロワイヤルとして読めばそこそこ面白かった。
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2018年91冊目。途中の仕掛けには舌を巻いたものの、テーマと展開は正直道尾さんにしては平凡。気持ちの面で盛り上がる箇所が少なく、ラストも淡々としたものになってしまった印象。
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道尾秀介版ドストエフスキー、「カラマーゾフの兄弟」「悪霊」かな、と。
しかし、どんどん文章が上手くなりますね。出だしは表現力にうなり、ひかりさんを失う場面は技巧にうなりました。
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こういうヒリヒリする様な道尾作品は久しぶり。最近ちょっとユルい作品ばかりだったから。私はこっちの方が断然好み。
ミステリ度合いは相変わらず弱いけど、この仕掛けは単純なのに気付かなかった。やけに独り言が多い主人公だと思ったら、そういう事だったんだね。
散々悲惨な展開を繰り広げながら、最後をハートウォーミングな終わり方にするのは、賛否あるかも。まあ、その御蔭で読後感が良いけど。
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「スケルトン・キー」
タイトルが意味するもの。
道尾秀介のヘビーカテゴリに入るだろう本作。主人公の不遇な過去に特異な性質、異常な犯罪者の登場に、想定外で悲哀ある展開が待っている。
主人公は坂木錠也。母の命と引き換えに生まれた子供。身寄りが無くなり、児童養護施設で育った未成年の少年である。錠也は養護施設で暮らし始めるが、次々と奇怪な行動を恐れることなく、実行に移し始める。ある時、錠也は、同じ施設の子供に、あなたはサイコパス、と告げられる。サイコパスは、感情に左右されることがなく、心拍も上がりにくいから、そんな危ないことや恐ろしいことが出来るのよ、と。
そこから錠也は自分がサイコパスであることを理解しながら、生活を始める。そして、養護施設を出た後はサイコパスの症状を抑える為に、何でも屋のようなバイトに手を出す。そんな錠也の生活を変えたのは、かつての友人の一言だった。
この友人と言うのが、錠也が暴力を振るった相手なのだが、何故かその後仲良くなり、養護施設を出てからコンタクトを取る。これには理由があったのだが、錠也の周りで起きる事には何かの理由がある。この理由については、仕掛けがあり、それに気づくと、想定外の出来事に気づくことが出来たのだが、その仕掛けはほぼスルーしてしまった。
一番のポイントは想定外の出来事であり、サイコパス。症状を抑えるのに薬がどこまで効くのか不明だが、錠也は落ちついてみえる。サイコパスは遺伝するのか、母体の時のアルコールやタバコが影響するのか、鉛の量も関与するのか。興奮しにくい、感情が欠落しているからといって、全てのサイコパスか危険人物かと言われたらそうではない。しかし、やはり危険人物の率は高いのではないかと恐れるのは仕方ないだろう。と本筋では関係ないが、思ってしまった。
ストーリーとしては、全体的に良い雰囲気はない。最後の贈り物にしても、既に起きてしまったことを鑑みると少し虚しくもある。そして悲しくもある。キーの意味を考えると。しかし、これからは本当に良いことがあるように願う終わり方であるのは良かった。錠也とある記者との関係性が、事件を通じて少し暖かい形になっているのが、良いことがあるような雰囲気を出しているのだ。
因みに、サイコパスに戻ると、頭からちょくちょく出てきて、終盤には悪役ばりの破壊行動に出る大物俳優こそ、サイコパスだろうと。誰も触れないんだが、何故だ?と疑わざるを得ない。もはやシリアルキラーである。
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このところ、どちらかといえばハートウォーミングな路線が続いていた、道尾秀介作品。実に久々となる、ダーク路線の作品が届けられた。キーワードは「サイコパス」。近年の路線が好きな読者には、しんどいかもしれない。
「サイコパス」という言葉からは、安直に連続殺人鬼を想像しがちだが、全員が反社会的というわけではなく、起業家として成功した例も多いという。しかし、本作は、敢えて安直さに乗ってみた、道尾秀介の勝負作と言えるのではないか。
生まれてすぐに児童養護施設に預けられ、育った青年。施設を出た彼は、スクープ狙いの記者の手伝いをしていた。彼は、自らをサイコパスであると自覚していたからこそ、狂気を抑え込むため、敢えてスリルに身を晒していた。
しかし、ともに施設で育った仲間からの電話が、彼の平穏を一変させる。出生の秘密を知ってしまった彼は……おいおいおいおい。実は、早い段階で道尾秀介の術中にはまっていたのを知ったのは、読み終えた後のことである。
帯には、道尾作品史上最もダーク、などと書かれているが、殺人描写もあり、かなりの血が流れることは明言しておきたい。余計な感情を持たないサイコパスだけに、死に様が割とあっさりしているのが、救いといえば救いか。
ダークさだけでなく、「騙し」という点でも久々な作品と言えるだろう。なるほど、こういう騙しのテクニックも、まだ残されていたのだ。彼の秘密が判明すると、対照性や皮肉が際立ってくる。彼の努力は一体何だったのか…。
クライマックスは、ずばり、工場での殺し合いである。正しさとか道徳とかは、何の意味も持たない。生きるか死ぬか。どうやって生き残るか。ある意味、動物としての本能の戦い。そう、ここに集まった当事者たちに、人間はいない。
それにしても、これだけの大騒ぎをどうやって収拾させたのか…。よく拘束されなかったものだが、波乱含みの結末でもある。彼には今後も平穏に生きてほしい。本作の本質は、ダークさではなく、最後の一文に集約されている気がする。
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サイコパスの話ということで、覚悟して読んだのであまりビビることなく読み進められたのだが、後半になって予想外の展開と描写の激しさアップ。好きな作家だがちょっと苦手なジャンルだった。
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久々にちょっとバイオレンスな小説を読んで、ぐったり。ただ速やかに読了。
サイコパスは遺伝するのか、結局は遺伝なのか、子供の性格を形成するのか養育環境なのか。そこが今の私には気になって仕方なく。
そして彼は本当に救われたのかどうなのか。だって、サイコパスって変われるの?という疑問などなど。
一度サイコパスに関する本を読んでみるかなー。
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養護施設出身の坂木錠也は週刊誌記者の手伝いで生計を立てていた。尾行、潜入、なんでも出来た。錠也は、「恐怖」というものを知らなかったからだ。親しかった少女は彼のような者を「サイコパスだよ」と教えてくれた。ある日、施設の園長から自分の親について知らされる。曰く、シングルだった母が押し入り強盗に射殺されたので園長に保護されたのだ、と。さらに唯一の友人だった男の父親がその犯人らしいと聞かされ……
温度のない語口に、淡々とした犯行、湿度のない関係が大変ぞくぞくした。後半で明らかになる事実には驚いたし読み返して納得した。これ詰みじゃない?って展開からどうするのかと思ったけどあっさり?解決してしまったのでそこだけ拍子抜け。相方は今後もひたすら罪を重ねていくのかなあ。主人公にはどうか幸せになってほしいけど。