紙の本
いつもの筒井ワールド
2019/01/31 13:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
かわった評論家が集結し、結束を高めていき、梁山泊という会社をつくっていく話。世間やマスコミそして国までも敵にまわし、最終的にはいつもの筒井ワールドに突入していきます。
投稿元:
レビューを見る
あることをきっかけにヘンな評論家だけのプロダクション「梁山泊」を設立する男。それを取り巻く評論家たち。最初から壮絶な結末まで、男の生き様と強烈なマスコミ社会風刺の長編。
昭和51年発行
投稿元:
レビューを見る
「今月号の『シグルイ』が一部読者から「うどんが食えなくなった」との熱狂的好評をもって迎えられたことは周知の事実ですが、『シグルイ』の狂気を数十年前に通過していると一部読者の一部読者から言われているところの筒井康隆先生は、当然読むと特定の食べ物を受け付けなくなる小説を大昔に書いています。それがこの『俗物図鑑』です。」
投稿元:
レビューを見る
評論家だけの風変りな“梁山泊”プロダクション出現――盗聴、横領、出歯亀、放火などタブーとされる芸ばかりに秀でている彼ら俗物センセイは、一躍、マスコミの寵児にのし上がる。しかし、彼らの奔放な活躍ぶりは、次第に世間の良識という怪物の反撃に合い、両者の壮烈な戦いが開始された……。人間の隠された悪への欲望と破壊衝動を、豊かなパロディ精神と言葉の遊びで描き出す長編小説
投稿元:
レビューを見る
高校の先生に
「お前好きそうだから読め!」
と言われた1冊…
先生はさすがです、鋭い!
衝撃でした。こんな小説があったのか!と高校生のあいこはびっくりでした。そこから筒井にどっぷりハマりました。
汚い話といえば汚いのだろうけど、おもしろい…ありえそうでありえない人たち、そして話の展開がたまらなく好きです☆
投稿元:
レビューを見る
夏以降バタバタしてすっかり遠のいていた読書、年間10冊ちょいしか読んでないことに気づいて年末が見えてきた頃に慌てて読んだリハビリ代わりの一冊。「良識」が支配する世の中からドロップアウトした、自己の欲望に忠実な「俗物」たちが立ち上げた各種評論家プロダクションは、やがて「良識」を相手の武装闘争をする羽目になる…。論理を突き抜けた非論理、現実を突き抜けた非現実、ごく普通のサラリーマン物のように始まった物語が自衛隊との衝突の果ての爆死で終わる辺り、難解さはないのに平然と常識世界を飛び越えるのがさすが筒井ワールド。あくまで娯楽的な軽さは固持しつつ、メディア論・マスコミ論としても読み応えのある面白さがある。
投稿元:
レビューを見る
あらゆる俗物を皮肉った小説、とよく言われている。
まあ、俗物といえば俗物だけど、もっと卑小さが欲しいような。
後半のマスコミ論だとか本質と末端だとかの話になるともの凄くおもしろい。
終わり方もなかなかのもの。
後半だけなら★4はいける。
ただ、冗長とも思える部分が少し多いので★3つ。
投稿元:
レビューを見る
平田・細川選。
確か、旧平田邸に転がってましたよね。
うちから誰を推薦します?
俗物は俗物ですけど、なんせ評論じゃ飽きたらんで革命(中途半端に!)やろうとするから…
評論にも客観性がないですし。
まあ、私も書評っちゃ書評してるんでしょうけど。
投稿元:
レビューを見る
2009年05月27日読了。
最初の日常的シーンからドタバタへの流れが楽しすぎるだろ……。
全体的にぶっ飛んでるのだけど、その中に社会への揶揄やらブラックユーモアやら混ざってて、かなり長い話なのに、それをまったく感じさせなかった。
こういうの好きかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
評論家っていうと、文学やら現代社会やら、なんだか『ちょっと難しそう』なものを色々とこじつけていて、『俗物』と違うイメージ(笑)
だがこの小説では『俗物』が、それぞれの得意分野を生かし、『○○評論家』となる。
最初は贈答品評論家から始まったものの。
・うまくリベートを取るコツは?!横領評論家
・覗きが生き甲斐、そのためだけにアパート管理人になった覗き評論家
サラリーマン等雇われの身分で地位と上司の顔色がすべてだった『俗物』が、もうやーめた!って感じで『評論家』になっちゃう。
そんな評論家を集めてプロダクションを作ってしまう。
中には吐瀉物評論家なんてのも……
よくもまぁここまで変な評論家を考えたな、ってまず感心した。
ちゃんと『評論』している場面もうまく書けてるし!
『皆の意見を代弁するマスコミ』じゃなく、『マスコミの意見が皆の意見を作る』っていうこの国の状況を的確に、かつ皮肉たっぷりに表している!!
『世の中はいいことと悪いことの2つしかないと考えている』『他人を悪者扱いする人間は自分を悪者じゃないと思い込んでいる』
これぞ俗物じゃない??!
→余談だけどこの考えって中島義道を思い出す(笑)
ただ色々俗物評論家が出てくるあたりは面白かったんだけど。
ラストが滅茶苦茶。
バトロワを彷彿とさせた(笑)
ラストが微妙だったから★4つでw
投稿元:
レビューを見る
うーむ、面白い。気持ち悪い。よしよし、げーしなさいげー。
という感じの小説。筒井先生の本領発揮といいますか。先生の著作には凡作も存在するわけですが、これは読んで損しません。
投稿元:
レビューを見る
おもしろいというか物凄いというか気持悪いというか……
とにかくドタバタ!
下品なんだけど勢いがあって読みやすい本でした
投稿元:
レビューを見る
みんな気が狂っています。
が、狂いたいように狂っている人は幸せそうです。
笑える話ですが、読んだ後悲しくなりました。
投稿元:
レビューを見る
想像を絶するマニアックな人たちが多数出演するコメディ小説。読後には自分のマニア性を妄想せずにはいられなくなるはず!!だって「人間万事、色と欲」ですから……。ちなみに、わたしの「色と欲」は……、長くなるのでやめておきます。
(琉球大学 大学院生)
投稿元:
レビューを見る
筒井康孝2作目
僕が生まれる前の作品とかしかもまだ生きているし
もっと若い人なのか勝手に思っていた
でも、おかしいよな
だって星新一とか小松左京とかと同世代なんだもんな
若いわけがない
内容はというと
接待専門のような課長が、社長の情婦と関係をもった所から話が始まる
なんだかんだと家を追い出された主人公はその情婦と暮らすことになる
で、その情婦の兄が出版社を立ち上げるということで、「接待論」とかいう本を出すことになり
これが意外と売れて、そしたら何か変わったことを評論できる人はほかにも居ないかと思ってゲロ評論家などを見つけてきたらこれが大当たり
情婦を住んでいる梁山泊という名前のマンションに声をかけた評論家を住まわせて評論家事務所「梁山泊プロ」としてテレビに出すことに
そこからテレビやら何やらで大活躍?するんだけど
反社会的というか異常としか思えない評論をする人ばかりなものだから問題になって最後はドタバタ劇の末、女性陣と息子を残して全員自衛隊に殺されるという
うーん、説明していて訳わからなくなってきた
この人はナンセンスを描く人らしいんだけど
ナンセンスというのは、意味があることを知りぬいてないと書けないわけで
知っているからこそナンセンスという形の皮肉めいた表現ができるわけで
そう考えてみると当時の社会がどんなものか僕はあまり知らないけれど
こういう風刺をされる世の中っていうのはどうなんだ実際
ていうかこの人の発想力と展開の飛び具合は本当にすごいな
うん、ダメ人間ばかりが出てくるというのも好きだ
違うのも読もう