紙の本
一気に読んでしまう一冊
2019/02/02 13:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M氏さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにひかれて購入しました。
内容も濃くかなり面白く、気が付けば一気に読み終えました。
おすすめです。
紙の本
十二人で二転三転する状況を追う楽しさ
2018/12/30 14:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この小説の映画化作品が2019.1.25に公開されると知り、映画を見る前に読んでみようと手に取りました。
あらすじを簡単に書くと、こんな感じです。
舞台は売却されて今は稼働していない廃病院。そこにティーンエイジャーの男女12人がある「集い」に参加するために集まって来る。しかしその集いに予想外の事件が起こって……?
集いに集まった参加者それぞれのバックボーンや、事件の状況、個々の思惑などが会話を進めるにつれて徐々に判明していくオーソドックスな群像推理ものです。
同じ年代の男女十二人もいるとややこしくなりそうに思いましたが、各登場人物がしっかりとキャラクター分けされており、混乱する事なく物語にのめり込めます。
集いに関する結末はやや想像の範疇内ではありましたが、事件の真相を突き止めるまでの怒涛のロジカルな推理は感嘆ものです。
紙の本
一気読みするべき本です!
2021/04/26 21:46
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投稿者:ぷちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
廃病院に集まった12人の少年少女たちの目的は「安楽死」をすることでしたが、病院のベッドには13人目の少年の死体がありました。
安楽死するために集まった12人の少年少女たちは、13人目の少年の死体の登場に戸惑いを隠せません。
存在するはずのない13人目の彼は何者なのか?なぜここにいるのか?まさか、自分たちの中の誰かが殺したのか?このまま自分たちの安楽死を行っていいのか?安楽死という目的のためではなく、人を殺すために集まった異分子がいるのではないか?
安楽死という共通の目的を達成するためだけに集まった少年少女たちは、議論を重ねていくうちに、お互いの生い立ち、なぜ安楽死をしたいのかを知っていきます・・・。
果たして、13人目の少年の死体は何故あったのか?
そして、12人の少年少女たちが迎える結末とは?
12人の視点で代わる代わる語られる物語に、目が離せません。
一気読みするのがオススメです!
電子書籍
映画よりも面白かった
2020/09/29 21:59
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投稿者:akb49484800 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画を見たあとに読みました。僕としては、映画よりも小説のほうが面白かったです。内容としては、難しくなくて読みやすかったです。読後感も良かったです。
紙の本
考えさせられるお話
2019/08/01 17:26
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投稿者:YurI - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は映画の予告を見て本から読んでみようと思い、手に取りました。読んでいると本が濡れてしまいそうなくらいドキドキしてスリルのある本でとても良かったです。
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いやー、面白かった!平日の夜なのに読了したら午前3時。引き込まれて450ページを一気に読み切ってしまった。
物語のあらすじは、以下の通り。
いわゆる集団自殺のお話。ネットで知り合った12人の自殺希望者が集まるのだけど、会場には既に1人の死体があり、13人目はいったい一体誰なのか...というところから話が進んでいく。
まず12人の書き分けが非常に上手いので、キャラクターの把握は難しくなかった。章毎に主観のキャラクターが変わっていくのも構成としてグッド。だんだんと手の内や考え方が明らかになっていくのが良かった。
そして面白いのは、12人が全会一致のルールを守り抜くところ。13人目の死体を前にしても、このまま自殺を決行するかどうかを話し合う。
議題は徐々に、いったい誰が殺したのか、どのような経緯があったのかと移行していく。と、同時に12人の過去や死にたい理由が明らかになっていく。
複雑な立場や思惑が絡まりつつも、彼らは話し合って決を取っていく。それが物語に緩急をつけて飽きさせない。
全ての真相は終盤で明かされるのだけど、自殺を決行するかどうかは最後まで論議にかけられる。
全てのキャラクターの主観を体験した読者は、その時点で驚くほど没入しているし、物語の決着に向けて最後まで惹きつけられる。
ネタバレ抜きで結末への感想を述べるなら、全員が満足な結末になって良かったし、それが爽やかとも言える読後感に繋がっている。
あと、外の世界から隔絶された廃病院という設定も良い。箱の中に密閉された緊迫感が非常に良かった。
ワケありな子ども達が非日常の世界で救いに出会う様は、辻村深月の「かがみの孤城」ぽくもあった。
個人的には、過激思想家のアンリに完全論破された性悪メイコがわなわな泣き出すシーンが一番熱かったw
映画化が決まっているとのことで、今から楽しみ。単なる新人俳優のお披露目会みたいにならなければ、面白い映画になるかもね
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【子どもたちが選ぶのは死か、それとも】安楽死をするために集まった十二人の少年少女。そこには謎の十三人目の死体があった――。彼らは、このまま安楽死を実行できるのか。
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久しぶりに読んだ冲方丁。考えてみれば、『マルドゥック・スクランブル』シリーズしか読んでいなかったんじゃないだろうか(時代小説の方は読んでいない)。
インパクトのある設定に目を奪われがちだが、謎解き部分は緻密だった。またミステリ書いてくれないかな。
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自殺願望のある子ども達12名が集った。と思ったら13名だった。
13人居るじゃないか!、おいおいどうするよ。
というわけで、謎解きが始まります。
賢しい子どももいるわけですが、頭のわるい子もいます。
さて、彼ら彼女らはどういう結末を出すのでしょう。
そもそもこの集いを計画した子どもの狙いはどこに?
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冲方丁初のミステリってことで、単行本が出たときから気になってた。直木賞候補作ノミネートで尚更。で、文庫化されたから待ってましたとゲット。題名の通り中高生が12人も出てきて、年齢による差別化が出来ない分、キャラの書き分けが大変そうだけど、そこはさすが、見事にそれぞれがしっかり立ってます。物語そのものも、ちょっとややこしいなっていうキライはあるものの、さすがの吸引力。ってここまで良いこと尽くめなんだけど、そもそも何で2人が組むことになったのか、っていう大前提がいまひとつスッキリせず。モヤモヤのまま読了。書いてあったけど読み飛ばしたのかな?
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廃病院に集まった、十二人の子どもたち。
かれらはインターネットのサイトを通じて強い自殺願望を持っていると認められ、その夜集団自殺を決行するために集まったのだ。
しかし、全員が揃ったとき、十二人が眠りにつくはずの地下室のベッドには、既にひとりの少年が横たわっていた。
この少年は誰なのか、なぜ、何のために、ここにいるのか。自殺なのか、それとも…
謎を解き明かしてすっきりした後で自殺したいグループと、とにかく早く自殺したいグループにわかれて、話し合いをはじめ…
それはもう、まさかそんなことはどうでもいいからサッサとやってしまおう、になる訳はないので…
もしやひとりずつ減っていく展開?
…などと思いながら読み進め、誰も自殺を選ぶことなく終章をむかえて、奇妙な爽やかさで読み終えた。
いじめや虐待や病気、死んだ方がマシと思う出来事にあっても、その感情を吐き出すことで、出口を探す力が自分の中にあるのだと気付かされた子どもたちは、きっともう自死を望むことはないだろう。
明日があるとは限らないから、今日を精一杯生きよう!
…なんていう熱い志には、わかっちゃいるけど、どうにもそうなれないフラフラヨロヨロ低温の私には、“死ぬまで生きる”という感覚が、案外しっくりきてしまったせいか。
バッドエンドでもハッピーエンドでもない、モアベターエンドが、思いのほか良かった。
それにしてもシンジロウくん、いい子だなぁ。
クラスにひとり、こんな子がいれば、イジメなんてなくなるんじゃないか…
いや、こんな子が教師になってくれれば…
オマケ。
解説で、『十二人もの』ということでいくつか作品があげられていましたが、私は『11人いる!』の方を思い出しながら読んでました。
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初・冲方丁作品。
12人の自殺志願の子どもたち。ちょっと密室トリック的な?子どもばかりなので、会話が幼稚なので、、。
ちょっと残念に思った作品。気づけばナナメ読み。
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安楽死を望む十二人の少年少女たち。
みんな、いろいろなことを抱えて生きている。
ページをめくる手が止まらない。最後の最後、想像を超える展開。
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集団自殺するために集まった少年少女たち。事前に聞いていた12人ではなく、先にベッドで死んでいた少年もあわせると13人いた。「12人の~」のとタイトルにあったら想像するあれ!解説でも書いてあるが、怒れると優しいの2つの映画を連想する展開。そして名作漫画「11人いる!」のような内容。
話の作りは完全に本格ミステリー。誰が連れてきたのか、その目的は?それがわかるためにはいくつかの謎を解明しないといけない。その話し合いを、語り部を変えながら巧妙に展開していくのは見事だった。
たしかにそんなことあるんかいな?ってこともあるが、大きな問題ではなく、思考の過程を楽しむ小説だった。
それでいて考えさせられる部分もあって、なかなかニクい作りだ。
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タイトルから連想される通りのミステリー展開+思想的なメッセージ性も強い長編小説。
「構想12年」ということらしく、確かに舞台設定や登場人物のキャラクターがかなり細かく練られた上で描かれた作品なのだなと感じた。
捉え方によってはめちゃくちゃ奥が深いなぁと感じられる一方、ミステリーが伏線の長さの割にたいしたことなかったなと感じたので☆4評価です。