紙の本
どんでん返しの連続
2022/05/04 22:43
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの「世界を売った男」は、デヴィット・ボウイのシングル「Life on Mars?」のB面の曲から来ている、結構、デヴィット・ボウイについては本筋にも関係してくる。13・67を読んでいるので、前回同様のどんでん返しが用意されているに違いないと用心には用心を重ねて読んでいく、でも、こちらの予想を遥かに上回るどんでん返しに降参してしまった。序章で死体だったはずの女が「おつかれさま」と小さく微笑む、まったく意味が分からなかったが、最後になって意味が分かった、6年間の記憶を失くしてしまった主人公、勤め先の警察署はいつの間にか綺麗な建物に建て替えられている、昨日までは汚い庁舎だったのに。主人公でなくても、混乱していまう序盤から、途轍もない展開が用意されている、いろんな意味で怖い作品だ
電子書籍
どんでん返しが次々
2018/12/24 21:06
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初、ちょっと香港独特のノワールな雰囲気にとまどいましたが、すぐになれて、楽しめました。緻密に考えられたミステリーがどんどん展開して、スリリングでとてもおもしろかったです。
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『13・67』で大ブレイクした陳浩基の、第2回島田荘司推理小説賞受賞作。
謎が謎を呼ぶ導入部、スリリングな中盤、ラストのどんでん返しと、お手本のような本格ミステリだった。『13・67』も買おうかな……。
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デヴィッド・ボウイの同名曲がモチーフの華文ミステリー。華文翻訳初体験だが、北欧ミステリーに比べ断然馴染み易い文体なのは、やはり原文との言語的相違が少ないからかと思ったり。本編はクールなトーンでサクサク進み、主人公と相棒役が香港の街を練り歩く描写には紀行小説の趣きも。記憶喪失の真相が明かされる中盤以降は緊張感が薄まり、肝心の終盤は盛り上がりに欠けたが、伏線回収を含め、トータルでは綺麗にまとまって好印象。香港映画をノベライズした雰囲気と表せば割としっくりくるかも。話題作となった「13.67」も読むのが楽しみ。
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【六年間の記憶を喪った男が真相を追い香港を駆ける】目が覚めると六年後! 事件を追う刑事に何が起こったのか?「13・67」でミステリ界を席巻した香港の気鋭、衝撃のデビュー作。
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香港舞台の小説に関心があったので購入。スピード感があり面白かったが、登場人物の名前がややこしいです。最期の結末はさっと読んだだけではちょっと分かりにくい。
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自分が捜査した事件からの記憶が抜け落ちた刑事が、雑誌記者の力を借りて事件を再捜査する。容疑者らしき男を特定して、いざ真相解決ーと思って迎えたクライマックスでの予想だにしないどんでん返し。「それアリかよー!」との叫びも聞こえそうだが、ミステリーってもともと読者を大きく裏切るものだからそれでいい。力技とトリッキーさが魅力の香港サスペンス映画の味わいもあっていい。これ
が『13・67』につながるのね。
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最初、ハードボイルドなタッチでこれに香港っぽさが加わるなら面白そうと思い、読み始めたのですが…女性記者の阿泌と主人公の絡み辺りから『香港国際警察』みたいになってきて、その印象が最後まで拭えず作品の世界に入り込めませんでした。
最後のどんでん返しも、なんだか後から取ってつけたような、言い訳がましいような。
後味がスッキリしませんでした。
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よく練られたミステリー。若干無理やりなところはあるが、伏線の張り方・回収が見事で、真相にうならせられる。ラストもグッド。そして翻訳がすばらしい。読みづらさが一切なかった。中国人の名前を覚えるのが若干つらかったがしょうがない。
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五章あたりでなんとなくという予感があったもののその通りだった場合、ついついしたり顔をしてしまう。だがこの作品はその上に別の伏線が張ってあり騙された! と素直に感心してしまう。
映像化でさらに化ける作品でしょうね。
タイトルの謎も作中で解答はあるものの、作品の内容とあまり関係ないような、でも由来を読めばなるほどと思うがやっぱりサブタイトルでも良いんじゃないの? と首を傾げたことだけは伝えたい。
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綾辻先生がツイッターで感想を書かれていたので手にとった1冊。
記憶喪失から自分の手がかりを求めながら事件の核心に迫っていくスピード感と、練られた構成がうまい。最初の幻想的な妄想かと思われたシーンも綺麗に納得いくようまとめて余韻も良かった。信じていたものが足元から崩れてひっくり返っていくのが爽快。
ただ、犯人の正体のどんでん返しだけはちょっと好みでは無かったかな…というか、ただでさえ中華圏の名前に馴染みがなくて覚えられないので(誰がどの名前の人かさっぱり覚えられず、何度も往復して読み返した…これは単に私がダメだめ)最後の犯人が結局誰が誰なんだか混乱した。
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ものすごーく映画になりそう、だけど小説としては短い、長編に期待、たしかにデビュー作っぽい。香港の街の匂いがする。伏線がどうこうとか気にする本読みにはちょうどいいミステリ。
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以前読んだ傑作ミステリー「13・67」を書いた陳浩基氏のデビュー作ということで読んでみた。
この方の作品は香港を舞台にしたものが多いが、本作も例に違わず香港が舞台。
朝車の中で頭痛と共に目覚めると6年間の記憶を失っていた警察官が主人公。
先週に起きた殺人事件は解決済みだし、町並みは変わってしまっているしで混乱した状態から物語が始まる。
6年前の殺人事件の取材をしたいという雑誌記者の女性と取材を共にしていくなかで、事件の真相に気づいていく
というストーリー。
主人公が6年間の記憶喪失という設定も珍しく、調査を続けていく中で、主人公自信のアイデンティティーが明らかになっていくくだりは読んでてとても面白かった。
凶悪犯罪者と思われていた犯人以外に犯人がいる。
その真犯人を突き止め、追っていた真犯人が実は主人公自信であるという事実。
そこからさらに新事実が明らかになるという展開。
デビュー作でこのロジックの立て方は見事というほかない。
心地好い騙され方だ。
さらに、心理学やPTSDの科学的根拠を元にした主人公や犯人の行動も納得できる内容であり、隙がない。
最後はハッピーエンドっぽく終わるので読後感も爽やか。
デビュー作とはいえミステリーとしての完成度は高く、今後も期待できる作家だと思う。
新作にも期待したい。
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「13・67」を書いた陳浩基のデビュー作。
香港を舞台にした刑事物ミステリー。
主人公が6年間の記憶をなくした状況で物語がスタートする。いきなり話に引き込まれる。
いろんな伏線を回収すべく物語が展開していき、最後は無事にハッピーエンド?に落ち着く。
主人公の記憶喪失、アイデンティティの喪失など今までにないミステリーの設定(少なくとも自分にとっては初めてだった)や心理学的なPTSDの科学的根拠を踏まえた行動理由など、いろいろ詰め込んであって面白かった。
いろいろ無理筋な感じもあるけど、概ね納得できる内容で読後感も爽やか。
ただ、ヒロインである女性雑誌記者の魅力がちょっと足りないかなと思った。
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ひどい二日酔いとともに車の中で目覚めた主人公は6年間の記憶を失っていた。刑事である自分が追っていた事件と関わりがあるのか…? 何とも魅力的な謎で、かつての島田荘司作品のような疾走感。それもそのはず、第2回島田荘司賞の受賞作品なのだ。個人的には解決編が一捻りくらい多すぎるような印象だけど、まさに本格ミステリ。最後の一文には、思わずニヤリとしてしまった。実に見事!