投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
米澤穂信の新たな青春推理小説。
図書委員の松倉詩門と堀川次郎は人よりちょっと(?)頭の切れる男子高校生。
彼らは、学校の窓ガラス破損という正に"日常ミステリ”の事件から、金庫の暗証番号の解読、
自殺した上級生が最後に読んでいた本探しという、有り得ない訳ではないけれど歪な日常の謎まで、図らずして二人で関わっていく事になる。
「昔話を聞かせておくれ」での松倉の二人の対比が、よく分析されていて、面白い。
「友よしるなかれ」が書き下ろしだというのには少し驚いた。
これを読まないと、物語に一区切りできないので、もし雑誌で読んでいたという人も買った方がいいと思う。
今後もシリーズが続いていくのか分からないが、是非とも、もう一度この二人に会ってみたいと思う。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ほとんど利用者のいない図書室、図書委員を務める男子高校生ふたりのもとに持ち込まれてくる謎を解いてゆく日常系ミステリ。
久しぶりに作者のビターな学園ものが読めて嬉しいというのがまず大きかったですし、一筋縄でいかないシニカルさもばっちり。
読んでいて味わうこの「気まずさ」「厭らしさ」こそ作者だと、褒めているんだか褒めてないんだかわからない感動を得てました。けして派手な展開ではないのですが、的確に積み上げていくロジックと高校生二人の知的な掛け合いもあり、軽く読めつつもしっかり充足感を味わえる一冊になっていました。
簡単に続編たのしみ!とさせない後味を残すのも旨味ですが、あればいいなあとほのかに期待します。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
米澤節全開。日常の謎だけど、苦さが増しているね。
自分の得意げな姿を外側から見て、みっともなさにげっそりしたり、でも、それをさりげなく指摘してくれた友も……。
これ、まだ連作されるのでしょうか。されうるのか。このふたりの距離はどうなるんだ。読んだあといろいろ気になる。
古典部シリーズも再読したくなった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
友情だわ〜
懐中電灯で顔を照らしてみたり
不思議味のドリンク買ってみたり
高校生してる〜
青春してるだけが高校生ではないけれど
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
古典部のよう感じだがちょっと違う。
短編連作集。図書委員の男子高校生二人が謎を解いていくミステリー。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ホータローと福ちゃんを足して2で割ったような男子高校生二人の会話の妙が楽しめました。日常(でもないのもあるけれど)にありそうな事件を解き明かすたびに静かなワクワク感があって、さすが米澤氏!です。高校に戻って図書委員やりたい!とつくづく思いました。文芸部だったけど図書委員ではなかったので、分類番号知ってる二人がとっても羨ましいです。学校の図書室、素敵な空間だなあ、と遠い目になれました。大切にして何度も読み直すでしょう。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
図書室を舞台にした小説と紹介されていて、図書室ミステリーなのかな?と思ったけれど、そうとも言い切れず。
高校生二人が事件に巻き込まれて、謎を解いていくが、どの事件も結末はシビアでもの悲しく複雑でした。
図書委員なのに、職員なみの仕事をしていないか?と疑問。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ミステリ。
高校生。図書委員。
なんと優秀な図書委員二人。
謎を解けばすべてがめでたしめでたし、じゃない。現実世界だなぁ。
貸出履歴を見せろ見せないのところに松倉の最後の砦を見た気がする。それが崩れてなければきっと月曜日に図書室にやって来ると思う。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
お〜!
2019年初読書!かな?
漫画しか読んでない日々‥
久々よねざわほのぶ
こんなかんじだったかな、うん
そこまで男子ふたりに入り込めないけど、(最近の男子高生ってこんなかんじかなぁ??)
図書室ミステリーだからまぁつまらなくはないかな
本の謎がメインというより
その謎を解くことによって明らかになる人間の‥みたいのがちょっとどろどろしている‥
本よみたいけど
目がつかれちゃう(まんがは?(^ω^))
よみたいけど、たぶんそこまで面白くない気がしちゃう‥
作者でなんとなく想像がついてしまう
といいつつ、読書したいな!いっぱい!
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
高校生の老成した感じだとか、結末が重い展開を迎えることとか、この作者さんの本はどれも好きです。913と、ロックオンロッカーはすでに読んだことがあったので再読でした。同じ登場人物だと始めて気がついた。図書分類とかバーコードラベルとかは自分にとっては身近なのですごく楽しめた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
高校生二人が主人公。「古典部」や「小市民」より「ベルーフ」寄り。読んだ感じでは、「満願」にテイストが似ている。スイートではなくビターな青春ミステリー連作集。探偵役が二人で、同等の能力があるのが目新しいかな。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
米澤穂信の最新作。高校生図書館委員の松倉詩門と堀川二郎。ふらりと持ち込まれる謎、そして二人がそこに挑む。皮肉屋ないいやつの松倉と、ピュアででも友人思いな堀川。本と鍵の季節というタイトルどおり、本にまつわる部分に鍵が隠されているストーリーに仕立てられている。死んだ祖父の開かずの金庫を開けて欲しい、女子高生の悩みは、実は生きている祖父のいない間に開けようと企む家族の作戦だったことを見抜く。
「友よしるなかれ」が秀逸。松倉詩門が探す鍵を頼りに、親父が死んだが盗まれたお金を取り返すという。その謎を解き明かす堀川。謎解きに隠された背景を知り、松倉詩門という名前、盗んだ方が親父だったこと、そしてその鍵を持ってして得たお金は盗みで得たお金であること、がわかってしまう。友情と熱い思いが交錯する青春の一シーンのようで、美しいストーリーと爽快な読後感を味わえる良作。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
高校二年の図書委員コンビが活躍するミステリー。
・913
・ロックオンロッカー
・金曜に彼は何をしたのか
・ない本
・昔話を聞かせておくれよ
・友よ知るなかれ
の6編収録。
同じ高校の先輩や後輩から依頼された謎を解く青春ミステリーと思いきや、その裏にある人間性の在り方まで暴こうとするダークミステリーでした。
謎解きは本が絡んだりして感心しましたし、暴かれた後の結末は描かれないという苦さが残る展開も作者らしいといえます。
特に最後の2話は二人の関係を根本から覆すような辛さがありました。
最終話は書下ろしで、それまでの伏線も回収されていてミステリー的には完結しているといえます。
ラストは青春ものっぽい終わり方で、ちょっと涙腺が緩みました。
高三になった二人の続編やシリーズ化も期待したいですが、そうなると父親の友人の佐野さんも絡んできそうですし、さらにその先には父親の出所という問題も絡むのでシリーズ化するにしても、ミステリーパーツのレベルが下がるようなら諸手を挙げての賛成はしかねますので、これはこれで終わった方が名作として残るような気もします。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
図書委員の二人組、堀川次郎と松倉詩門が日常の謎を解いていきます。
『913』
二人は、浦上先輩から、おじいさんの遺した開かずの金庫を開けてほしいと依頼されます。部屋に残された本から番号を探り当てようとしますが、実は金庫を開ける裏にも事件が隠されていました。
『ロックオンロッカー』
美容院に行った堀川と松倉は、店長に「貴重品は、必ず、お手元にお持ちくださいね」言われ、なぜか「必ず」がついていたことに引っかかります。その「必ず」の一言から、面白いことが起こりました。
『金曜に彼は何をしたのか』
金曜日、学校の職員室前の窓が割られており、不良くん植田昇が疑われてしまいます。昇の弟登から「兄の無実の証拠を見つけてくれませんか」と頼まれた堀川は、松倉とともに植田の家で証拠を探しますが、帰り道、“立ち去る松倉の背中は、知らない男のそれのように見えていた。(p156)”のでした。
『ない本』
“死んだ三年生が、その死の数日前に読んでいた本はなんだったか?(p188)”長谷川先輩に頼まれて、堀川と松倉がその答えを調べます。
『昔話を聞かせておくれよ』
亡くなった父親の宝探しをする松倉詩門の物語でした。物の見方が違う堀川が話を聞くことで、物語は進んでいきます。
『友よ知るなかれ』
『昔話を聞かせておくれよ』の続きです。松倉が話していなかった話に、堀川は辿り着きます。
松倉の事情はわからないけれど、もう少し、ただの図書委員でいてほしいと願います。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
連作青春ミステリ。青春ではあるけれど、案外とシビアというか苦い展開の読み心地です。でも青春が爽やかで明るいものばっかりとは限らないよねえ。これくらいの苦さは程よいものかも、と思えました。そして本好きの心に引っかかるあれやこれやの要素も魅力のひとつです。
お気に入りは「ない本」。これ、本好きならある程度の謎は解けるんですよねえ。簡単な謎じゃないか、と一瞬思ったのだけれど。なぜ彼がそんなことをしたのか、というところまでには思い至ることができなかったので、まだまだだなあ、と自戒しました。