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「こうだったらいいな」を詰め込んだ本。
どんな場面でも女子の味方になっていて、
こんな視点もあるのかと興味を持ってさくっと読めた。
文の調子がtwitterみたいで読みやすい。
好き嫌いが分かれそう。。
馴染みのある昔話も、
改めて考えると結構ヘビーで残酷だなってちょっと引いちゃった。
救いのない話が多すぎる。。
作者の考察はとことん女子と向き合っていて熱量と愛を感じた。
おもしろかった!
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学生時代古典が苦手だった自分もスルスルと読むことが出来ました。鬼とか天空とか、今のネット世代の自分たちにとっては想像の出来ないものだったので、視野が広がるというか、昔の人はこう考えてたんだなと想像。
中高時代しか古典に触れていなかったので、
この本をきっかけに、大人になった今だからこそ古典に触れてみると楽しそうなんだなって感じました。
特に印象に残ったのは『女右大将/有明の女御(有明の別れ)』。ベルばらみたい。笑
今の時代にもそのように思う女性はいる気がする。
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日本の昔話や神話に登場する女の子たちを著者目線の理屈やツッコミで紹介するエッセイ集。虫愛づる姫君、皿屋敷のお菊、かぐや姫、イザナミノミコト、八尾比丘尼…。和歌のやり取りをLINEで表現し「〇〇、そんなにわるくなくない?」とか言っちゃう表現にニヤリとします。可愛らしいイラストもぴったり。一方で、イザナミノミコトの反論からの思いがけない想像など、胸が痛い部分もあります。好きならどんな姿形でも人間でなくても、と簡単に言い切ってしまえる著者が眩しかった。ヤバい女の子への愛しさがぎゅっと詰まった楽しい一冊でした。
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「有明の別れ」知らなかったな~~~~~
義理の娘手籠めにする父親とか、義理の妹手籠めにする義兄とか、男でもいいって強引に迫る帝とか、なんかこう・・・わりとクズ男ばっか出てくるやんけ・・・・・・
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お伽話などに出てくる昔々の女の子たちに焦点を当てた本作では、女の子たちを取り巻く多様な境遇にとにかく圧巻される。現代に生きる我々でも少なからず生きづらさを感じているのに、周りの環境に翻弄されながらも懸命に生きている彼女たちに拍手を送りたい気分だ。いろんな意味でヤバい彼女たちの生き様を本書を通じてを体感してほしい。
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昔話で作られた、エキセントリックな女性たち。その女性たちを血の通ったひとりの人間として、普通の女の子として、決められたストーリーから抜け出させる。昔話の女の子たちと話し込むようなエッセイ。精神的に強く、輝く女の子がたくさん。ただ著者様の像に沿えれば…だけど。そこは読者が脳内書き換えもアリって感じで!
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河合隼雄の昔話研究よりもかなりライトな文体で読みやすいが、内容はけっこう深い。
日本の昔話に出てくる女性たちについて、その行動に至る心理や、その他登場人物についても分析している。
知らない・詳しくない話も多いが、あらすじが書かれてるので、問題なく理解できる。
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表紙とタイトルに惹かれて書籍版を購入。
昔話の現代の感覚からしたらなにそれありえへん!などろどろとした空気や悲しさをやさしい語り口でさわやかな風の如く払拭してしまう。
昔話の女の子たちに寄り添ったエッセイ集。
甘すぎずだからといって厳しくもない。
さわやかな風味を残す檸檬のような読了感でした。
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昔話や古典に出てくる女性が何を考えていたのか、現代の基準に照らし合わせて考察してる本。
キャラクターは物語の傀儡に思える。行いには理路整然とした理由を求められ、そこから外れれば駄作扱い。
人間は不条理で矛盾だらけでいいと思うのだが、こと物語になると、あまり礼賛されんのは可哀相だなあっと。過去に生きた人物がモデルとなっているのであれば尚更ね。
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続編の方から読んでしまったが、こちらが先。
とは言え、どちらから読んでも問題ない。
昔話に対する鋭いツッコミが光る。
うぐいす女房
21頁、
見る側はいつも無自覚だ。
他人が真剣に「見られたくない」「知られたくない」と思っているものを何の気なしに覗いてしまう。
その無邪気さは(中略)「見るなと言われると、かえって見たくなるものだ」とかいうエクスキューズによって支えられている。
つまり、見られたくないと言う気持ちの矮小化によって、見る権利が守られている。
この主張には「知らんがな。見んなっつってんだろ。どつきまわすぞ」以外の反論はない。
ニヤニヤと喝采が止まらない。
たしかに!
知る権利、を自分に都合のいいようにねじ曲げている奴らに聞かせたい。
いや、きっとそういう人は改めないだろうから、若人に期待しよう。
変な大人になるんじゃないよ!
虫愛づる姫君
こちらもたまらない。
48頁、少し長いが引用。
興味のあるものに夢中になって好きなように暮していたら、
身近な人たちから「カシコぶってて痛い」と文句を言われ、
見ず知らずの男から「お前の探究心はどうせ中途半端なものだろ」と嫌がらせをされ、
でもその嫌がらせに返事をしなければならず、返事をしたら余計に絡まれてじろじろ見られた。
キモいので逃げると「うわっ、逃げた。やっぱり生半可な覚悟なんだ」と全然関係ない傍観者に分析され、
当の男からは恋を示唆しているとも馬鹿にしているとも取れるLINEが届く。
しかもその男は「化粧したらかわいいのに惜しい~」とか言ってる。
いや最低だな。いるよねー、化粧したら、痩せたら、若かったら、黙ってたら、可愛いのに~って言う奴。
さあ、ご一緒に。
う る せ え よ
著者は救いのない物語について(おかめの話、八百比丘尼など)、もっと、素敵に自分らしく生きている終わりを想像する。
とても素敵だ。そうなれたらいいのに。
昔の価値観に驚き呆れるけれども、物語そのものは否定はすまい。
そう言うことがあった、それが普通だった、それで成り立っていた、その事実は消すべきではない。
ただ、そこから派生して、物語が昇華されるなら、未来を生きる女たちの土台にもなるかもしれない。
いや、そうであって欲しい。そう、願っている。
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ブラック企業に勤めた著者が、今の世の中ですら「ヤバい」のだから、昔はもっとヤバかったのでは、という好奇心から、昔の「女の子」が登場する、古典を読んでみたところから、この物語は始まったのだそう。
古典文学の、ヤバい女の子が次々に登場してきて、男尊女卑だの、世の中だのと、色々と考えさせられます。
これぐらいゆるやかに、古典を学生時代に学ぶことができれば、もう少し真面目に勉強できたかもしれない。
古文に登場する人物は、それほどにも、現実離れしていて、実感が湧かない。
だからこそ、「今の私たちからすれば、こんなこと考えられないよね」の切り口で語りかけてくる文体は、すんなり入ってくる。
その中で、気になったものを挙げるとするならば、「浦島太郎」だろう。
この章では、珍しく、男である、浦島太郎のことについて、考察され、それに続いてこの物語の女の子である、乙姫について語られている。
『乙姫について考えると「なぜ親切にしてくれた(または恋人だった)人物をひどい目に遭わせるのか?」という疑問が湧きあがる。』
この視点。浦島太郎がおじいさんになるところが、あまりに強調されていて、全く考えることはなかったが、言われてみれば、確かにそうだ。
この疑問に対しての著者なりの考察は、読んでからのお楽しみということで、あえて書かないが、古典や小説を読むにあたって、ついつい大きなことに夢中になって、こうした些細なことを見逃して、それらは忘れ去ってしまう。
この本全体を通して思うことは、こうした、些細な違和感を広げて考えてみることで、また一つの作品が出来上がるのではないか。
もちろん、名作に浸るのは最高ではあるけれども、最高の体験をしている最中にも、何となくの違和感に気づく、そんな読書生活を過ごしていきたい。
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たしかに彼女たちはここに生きていた、日本の女の子たちはずっとたくましく今を乗り越えてきたとひしひし感じる。
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昔話(古典、伝説、怪談)などに出てくるエキセントリックな女性達一人一人に焦点を当てて、作者独特の視点で、現代に置き換えて、彼女達の生き方を再評価していく本。昔の話を通して現代の女性達の生き方を紐解いていくという、温故知新なフェミニズム本(なのかな?)。過酷で理不尽な運命の中で生きぬいた彼女ちの気持ちに寄り添うような優しい視点が好ましかったです。惜しいのは、途中文章が少しまわりくどく感じるところもあったところ。あとがきの漫画のような形態で本文も書いてくれたらもっと良かったかも…。
でも、全体的に面白かったです。私もがんばろう、と思えます。
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好きな男に開けてはいけない玉手箱を贈った乙姫、恋愛やお洒落よりも虫に夢中な虫愛づる姫君、たまたま羽衣を盗まれ下界での生活を余儀なくされたトヨウケビメetc――……。
日本の昔話に登場し、読み継がれる内に「恐ろしい」「かわいそう」「愚か」「奇妙」などの記号になってしまった女の子たち。そんな彼女たちに友だちのような距離感で寄り添い、宅飲みをするかの如く思いを汲みあげていくエッセイ集です。
総勢20人の「ヤバい女の子」が取り上げられているのですが、出典が驚くほど多彩!私たちが子どもの頃から親しんできた昔話あり、古事記や今昔物語などの古典作品あり、今尚お寺に言い伝えられている伝承あり。あらすじも解りやすく、どんどん読み進めてしまいました。
フェミニズムについて考える上で、これからも繰り返し読んで行きたいなあ。続編もあるようなので、勿論そちらも。
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日本書紀とか神話、民話とか(だったか?)とにかく昔話に出てくる女性についての本。
アイデアは悪くないと思うけど、だから何?と言う感じで面白くない。
最後の話がまだ一番良かったかな。
これもページを開けば眠気が襲ってきて、時間がかかってしまった。