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イザナミノミコト、乙姫、かぐや姫、虫愛づる姫、皿屋敷・お菊――。日本の昔話や神話に登場するエキセントリックな「女の子」たち。キレやすかったり、バイオレンスだったり、そもそも人間じゃなかったり。彼女たちは自由奔放に見えても、現代を生きる私たちと同じように理不尽な抑圧のなかで懸命に生きていた。作者は、友達とおしゃべりするように、彼女たちの人生に思いをいたして涙を流し、怒り、拍手と賛辞を送る。ときには、ありえたかもしれないもう一つの人生を思い描く。時空と虚実を飛び越えたヤバい女子会が、「物語」という呪縛から女の子たちを解放する。
え、すごくない?このエッセイ。エッセイって一括りにするの勿体ないなって思うんだけど。初めて読むタイプだこれは。とてつもないパワーと、そして彼女たちを力強くpushしてくる作者の愛にのまれる。読み終わったらすごく元気になる。私たち、いつか何百年も後に、昔話として語られる時代が来ても、そんなに変わらないのかも。あらすじまでは知っていても、そこまで深く考えずスルーしてきた自分の共感能力の無さと、著者の目の付け所のすごさを実感しつつ、あっという間に読み終えた。『虫愛づる姫君』が一番好きだったなあ。時空を超えて友達になりたいなと思う女子がたくさんいて、続編もとても楽しみ。
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様々な昔の物語の女の子のお話をたくさん知ることができたのは良かったが、著者の解説がよくわからなかったり納得できなかったりしました、、。続編もあるようですが読もうとは思わないかな、、。読む前まではすごく面白そうだと思ってただけに少し残念。
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昔話に登場する女子たちにも言い分もあるし、その子自身の人生もある!ということを具体的に知ることができた本。
「見ないでね」と言ってたのに見てはいけないものを見てしまって、「戻ってきてくれ」ってなんやねん、って確かに思う。軽々しく約束を破っておいて虫がよすぎる、って言いたくもなるわな。
こんな、さまざまな言い分がありそうな昔話女子のお話と解説が20本、収録されています。
乙姫やかぐや姫、「古事記」のイザナミ、安珍清姫などの有名どころはもちろん、今昔物語に登場する虫愛づる姫君とか、怪談話で有名な牡丹灯籠お露や番町皿屋敷お菊なども登場。更屋敷のお菊はオーソドックスな怪談話じゃなくて落語版のお菊だったのが笑える。
最後に女右大将と有明の女御の話はたぶん、氷室冴子センセイの「ざ・ちぇんじ!」の元ネタよね?これ読んで「ざ・ちぇんじ!」が読みたくなってしまった。
これらのお話の女子たちについての解説が女子目線で書かれているのですが、フェミっぽい意見に見えそうで、フェミっぽい口調じゃない、フェミじゃなくてもすんなり聞けそうな文体で書かれているのでスッと読めました。このテーマで女性の権利だ、人権だを前面に出されると吐き気がするけど、この本はそんな本ではありませんので大丈夫♪
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概ね面白いけど、ちょっと解説が長いかなぁって思って、軽く読み飛ばしながら読了。
取り上げているお話はどれも良かった。今まで軽く知ってた話もたくさんあったけど、大人になって、別の視点で読むとまた面白いなと思いました!
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昔話に出てくる女の子たちをゆる~く(時にしっかり)紹介している本。かぐや姫や織姫、乙姫などの有名な昔話から、虫愛づる姫君や清姫などの学校で習う古典文学に出てくる女の子まで、幅広いです。これを読んで興味を持ったら原典にいくもよし!もともと興味のある女の子を深く掘り下げる手がかりにするもよしの古典エンタメです。(日高町門別/N)
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女の子が、凛としていて、昔から、女の子は、恰好良かったのだな、と思った。
文章が、話しかけるみたいで、ドキッとして、好きやった。「歴史なのです」には、痺れました。
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昔の日本に伝わる物語から、現代時代の観点で考察するエッセイ本。
かぐや姫や浦島太郎など知っている物語もあれば知らない物語もあっておもしろかった。
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読みやすかったけれど、何か残るわけではない。
昔話やお伽話には、その時代の暮らしぶりや人々の考え方が色濃く残っていて面白い。
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乙女心を知りたければコレを読め!
いま問題になってる、女性軽視やジェンダー論。
昔から考え方は変わってないな…とつくづく思う。
昔話や古文に出てくる女の子も、現代の女の子も同じ。
みんな男を愛し、悩み辛い思いをして、鬼にされる…
『かぐや姫』『浦島太郎の乙姫』『七夕の織姫』とか現代でもメジャーなものから、
『おかめ』『うぐいす女房』『飯食わぬ嫁』とかあんまり知らない物語まで幅広く考察してくれてるのが良い。
超現代語で書かれてるから、めっちゃ読みやすい。
面白い!
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昔話や童話を通して現代の私たちに女の子であることの制約、理想っていうのがこうだったら良かったのにねっていう風に妄想でお話をアレンジしてくれます!フェミニズムの導入に使えそうな気がします
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昔ばなしって突拍子のない展開でも、そういうもんだとなんとなく受け入れていたけれど、この本は「なんで?」「ほんとはどう思ってた?」「現代の私ならどう考える?」と、いろいろな側面から読み解き、ツッコみ、昔ばなしの女の子たちに寄り添っていく。
ジェンダーの問題に限らず、日ごろ当たり前だと思っていることに思考停止せずに、「なんで」「どうして」と考えることをもっと大切にしたくなった。
考えて、考えて、誰からの心を想像し、寄り添える人でありたい。
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続編の「日本のヤバい女の子 静かなる抵抗」を先に読んでしまったので、こちらの方は有名な物語が多く、割とオーソドックスな内容に思える。
昔の物語の登場人物と、同世代のように話せたら、というコンセプトをもとにしているので、現代との文化、習慣のギャップもモリモリ。
少し前の世代だったとしてもギャップがあるだろう。
・夫のことを機転を利かせて助けたにもかかわらず、女に助けられた男は恥ずかしいという概念に照らし、自殺する「おかめ」
また、物語の伝来が男目線のため、女目線で考えると違和感がいっぱい。
・「虫愛でる姫君」は別に、騒ぎ立てるほど異質ではなかった。好きな勉強をして好きな恰好をする一人の女の子だった。オフラインで彼女に関わったせいぜい数十人~数百人の人たちが、勝手に彼女をカテゴライズしたのだ。
しかし、昔話で残っているものって、これだけいろいろなことが語れるだけの物語的な強さ(それは突っ込みどころが多いという面も含めて)があるのだなと改めて思った。
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読み終わって思ったのは、本当にヤバい女の子って、ほとんどいないのではないかと。「うぐいす女房」は、約束を破られただけだし、「トヨウケビメ」に至っては、理不尽な事故にあったようなものだし。本当にヤバいものは、おそらく今も密かに燻り続けている。
昔話に登場する、「清姫」や「イザナミノミコト」や「お露」等の悪女(ファムファタル)に、作者や語り手や読者は、知らず知らずのうちに「果たすべき役割」を背負わせている。それを取っ払って、今風に考察したり想像したりすると、そこには私たちと変わらぬ一人の人間がいるだけ、という主張に納得し、面白く読ませながらも、男女格差の問題をしっかり提起しています。
もちろん、昔話だから、時代錯誤の感もあるのは分かります。「おかめ伝説」の「女の助言で成功させたことが夫の不名誉になる」というのも、おかめ自らがそう思って、自ら死を選んだことや、時代背景や当時の価値観もあるのかもしれない。
しかし、今もそれらに近い考え方が全くないとは、私は言い切れないと思う。なんとなく、ちょっと上から見ている感じが、その人の性格などではなく、性別のみで判断して言ってる感じが。本文中だと、
「早く帰ってごはん作らないと」
「仕事熱心なのはいいけど、彼氏、怒らないの?」
「女の子は好きな仕事しといた方がいいよ」
等がそうです。一番上の文も、男性から女性への言葉だと、よく分からないモヤモヤしたものが沸くのを止められないのは分かる気がします。「女の子は」って何だよ。じゃあ「男の子は」って言うのか、おまえは、みたいなモヤモヤ。これを、作者のはらださんは、
「ふと遭遇するこれらの言葉に対して、ちょっと変な感じだな、と思ったとして、情や諦めやその他の面倒な気持ちによって、さっと流してしまうことが、毎日の暮らしでは頻繁に起こるのだ」
と書いてます。まあ、単純に気付かなかっただけなのかもしれないが、そういうことが多いから、なかなか解決しない問題なのかもしれないとも思ってしまう。
それと、もう一つ印象に残ったのが、「結婚」について。
「結婚できないって不思議な言い方だな・・と考えていた。できないというと、成し遂げなければならない目標なのに、力不足により未達であるかのようだ」
「結婚は手段であり、様々な目標・目的のための一つの行動にすぎないのではないか」
結婚できなきゃ、人間じゃないのかなんて、極端なことをつい思ってしまうが、こう言いたい気持ちも分かって欲しい。そう、はらださんの書いたように、結婚するのって、更にその先にある目標や目的の為というのが、しっくりくる感があります。生活のためでもいいし、パートナーとして支え合っていくでもいいし。今は、様々な選択肢が増えてきて、以前ほどの重苦しさは無い気もするが、これも完全には、なくなっていない、と思う。
ただ、評価となると、また難しい。良い悪いというよりは、皆で考えてほしい。おそらく、読んだ人の数だけ、これを読んで思うところがあると思うし、共感する箇所も違うと思う。
まあ、それでも、上記の���うなことをぬかす輩がいたら、利き腕で頬を引っぱたきながら、もう片方の手で、「これ読んで出直してこい!!」 くらいは言ってもいいと思います。
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あ〜〜〜、ずっと読みたかった作品。
日本の神話や昔話にでてくる、「エキセントリック」な女の子たちについて。
イザナミ、清姫、かぐや姫にお菊。
現代の私たちと同じく、理不尽な抑圧の中で生きる女の子たち。
その物語を解説しながら、「本当はこうだったんじゃないかな」「こうだったらよかったのにな」と、女の子たちをその呪縛から解放していく。
松田青子さんの帯もとってもすき。
「わたしたち、積年の呪いを解き合って、どんどん自由になっていこうね。」
*
オシラサマの章がよかったな。
結婚は手段であり、それ自体は目的にはなりえない。
*
理不尽や不可解なことに容赦なく繰り出される関西出身の著者の爽快なツッコミがとてもよい。
とりあえず、
〝うるせえ。どつきまわすぞ。〟
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ブスの語源がトリカブトの毒の附子とは知らなかった。なんでも、附子の強い毒で麻痺した表情がブスの語源とされるとか。根っこの部分らしい。
ザ理不尽なトヨウケビメと、とりかへばやよりはマシだけどよく似た感じの有明の別れという昔話がが気になった。いつか読みたい。