自然から学ぶこと
2023/09/25 14:53
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投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生のある一時期、湖のそばの森に家を建て、一人で暮らしたソロー。
ソローの『森の生活』を
とてもわかりやすく漫画で楽しめる一冊です。
なによりこの漫画の雰囲気がいい。
表紙からあふれるこのふわゆる感、いいですよ。
以下、響いたころをすこし引いてみますね。
「朝はめぐってくるたび、元気によびかけてくれる。
今日はいつもと同じシンプルで無邪気な、
自然と一体の1日を送ろう」
シンプルで無邪気、
難しく考える必要なんて、少しもないんですよね、実は。
ソローの森の中での生活、
特に森の住人たち(鳥たち)とのふれあいがなんともすてき。
心が通い合う瞬間、その漫画のシーンににっこり、です。
「いってみれば、わたしは太陽や月や星を、
ちいさな世界をひとりで所有しているようなものなのだ」
このソローの気づきの部分で、
おお!と響きました。
私たちは取り囲む自然の中から
学ぼうと思えば、その気持ちを持ちさえすれば、
自然からふんだんに得られる知恵がある。
この本から今の自分に響く言葉、
ノートに書き写しました。
シンプルな絵柄にビックリ、好みは分かれそう
2024/05/26 16:38
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投稿者:y0a - この投稿者のレビュー一覧を見る
これもマンガには違いないが、あまりにシンプル(絵が)で、日本の漫画と単純に比較すると手抜きや下手に見えなくもない。しかし、ソローの思想を表す方法として、シンプルさは大切なのは間違いない。
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「森の生活」をちゃんと読んだことあったかな?と思い出しつつ読んでみる。
前半は、ポーサリーノのほのぼの系漫画でソローの著書の中に書かれている言葉の世界を再現。短い解説と問題提起を挟んで、後半は「森の生活」(抄)。
自然に帰る、という生き方の原点のように紹介される「森の生活」。その世界観が伝わってくる。
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現代社会を大反対。
でも田舎に行けばこんな生活はいくらでもあった。
思考はそれぞれ異なるかもしれんけど。
どこでも流されるのではなく、自分で感じて考えて選択できるといい。この本の趣向はちょっとわからない。後半読みにくい。
時代がちがえど人のやることや思うことは同じようなものって聞いたことあるけど、それは感じた。
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オリジナルであるソローの『森の生活』が、もしかしたら読了まで長く険しい道かも?と思ったので、まずは入門編としてこちらを読んだ。
かなり絵がシンプルでそれが好みだったのだけど、シンプルがゆえに、ある直線の集合が雨粒なのか、植物の芽なのか、土肌なのかが分からないようなところもある。前後から読み解く想像力が鍛えられる。もしくは気にしないほうが正解かも。
文については、オリジナルからかなり厳選されているようで文の量は少ない。そのため散文詩っぽくて、読み進めるテンポや間が独特。
タイトルに「漫画で読む」とあるけど、どちらかというと絵本に近いテイスト。普段絵本を読まない自分にはちょっと合わなかったかも…という感想だったけど、実は巻末にオリジナルの抄訳が掲載されていて、むしろそっちの方が楽しめた。
痒いところに手が届く入門書です。
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シンプルに生きる姿に憧れを抱く。
ありたい状態から始められているのが素敵だった。
いつか試してみたい。
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人は最も富んでいるとき考えることが最も貧しくなる。貧困者の救済施設の窓からながめる夕陽も豪邸の窓からながめる夕陽と変わらず美しい。穏やかに生きている人は自然の営みに心を傾け、ささやかなことに満足し、どんな場所にいても宮殿にいるのと同じように前向きな思想を抱くことができる。つい俗世に染まって人生を自ら苦行にしてしまわないように。この世を去るときに、自分は本当の意味で生きてこなかった、と後悔しないために
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とことんシンプルに生きよう、死を恐れ貧困を恐れるから人は複雑な生き方をする。
Web3のようにまた新しい技術が始まってそれに追いつかないと豊かになれないみたいな話が増えている中で、本当に大切なことは何かを考えさせてくれる本だと思う。
貧困でも森の中で自給自足出来れば十分幸せなのかもしれない。
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漂野凪さんの「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」のオーナーそろりさん…この「森の生活」の著者ソローからのネーミング…ということで、興味を持ちました。だけど、私って海外作家さんの作品には苦手意識があって…でも、この作品はわかりやすくってよかったです(いつか、そのうちに…海外作家さんの小説も読みたいとは思ってるんですけどね(汗))。
著者のソローさんは、仕事をやめ森にこもって自給自足の生活を始めます。本当に必要なものは以外は求めず、自然の恩恵を受けながらその日その日を流れるように、自身のペースで生活することに…。だけど、社会を遮断して生きていたわけじゃなく…だからこそ、奴隷制度などに反対の意志を示すためにも税金をあえて未納にしていたため逮捕されちゃったりもします。それで悲観して…とはならないところが、ソローさんのいいところかな!囚われの身であっても身を任せてあえて外に目を向けるっていうのもいいですよね。
・この世界で生きることは苦行ではなく、遊びなのだ。シンプルに賢く生きてさえいれば。
・愛より、富より、名声より、真実がほしい。私は本当の豊かさを楽しめる貧しさがほしい。
・夢の指し示す方向に自身を持って進み、自分の思い描いた生活をすればー
普段は思いもよらない成功を手にすることができる。
・天国は頭上にもあり、足元にもある。
ちょっとだけ、私がいいなって思った箇所を抜粋しました。心が豊かであれば最低限の生活でも、本当の豊かさを得られるって、解釈でいいのかな…。共感できるところと、それでもやっぱり生活するにはやっぱりお金もないと…とか、思っちゃうんですよね(^-^;)
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合わなかった。
これといった気づきを与えてくれるものでもなく、まあそうだよねで終わってしまいました。
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面白いといえば面白いが難しい。
漫画で読むという本だけどページの5分の2は普通に文字だし、漫画部分も文字は多いので、結構読むのに時間がかかった。
とても哲学的な内容だと思ったらソローは哲学者らしい。
内容的にはいいとは思うけど、彼のようにはとても生きられないし、だけど無理をせずにそうして暮らせるならとても幸せな生活だろう。
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先に読んだ『『森の生活』ソローの生き方を漫画で読む』よりは分かり易いが、それでも何を言ってるのか文章が理解できないものも多かった。人は贅沢するためにお金を稼ごうと必死になり心が貧しくなっていくというのは鋭い考察だと思う。多くの人はそれでも贅沢するために仕事しようとするから、本当に必要なお金だけ稼いで、それに満足して豊かに暮らせるソローはとても賢人なんだと思う。
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この本を読んで、やはり日本の漫画の方が進んでいると思った。漫画で読むと言いながら、ソローの『森の生活』の文章のページが多い。日本の漫画家であれば、極力説明や文字をなくし、絵で全てを表現する。ナウシカで感じたのは、本人の話した言葉、本人が心の中で思った言葉、コミュニケーションとしての念和としての言葉が、使われることで、物語が多層的になる。説明、ナレーションはわずかに最小限にとどめる。という手法だ。
この物語は、ソローの『森の生活』であるが、福島県川内村に移って余計しっとりとくる。自然が豊かで、四季のメリハリがあり、今だと朝の空気のキリッとした佇まい、そして夜の闇の濃さと星の瞬きの美しさ、なんと素敵な世界が残されているのだろうと嬉しくなる。また、身体も引き締まる。精神も統一されて、集中しやすい。時間が濃密である。
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817年〜1862年)は、超越主義者の作家、哲学者で、自然と簡素な生活を重視。『ウォールデン』の著者。市民的不服従の提唱者。自給自足の生活を実践するため、ウォールデン湖畔の この本を読んで、やはり日本の漫画の方が進んでいると思った。漫画で読むと言いながら、ソローの『森の生活』の文章のページが多い。日本の漫画家であれば、極力説明や文字をなくし、絵で全てを表現する。ナウシカで感じたのは、本人の話した言葉、本人が心の中で思った言葉、コミュニケーションとしての念和としての言葉が、使われることで、物語が多層的になる。説明、ナレーションはわずかに最小限にとどめる。という手法だ。
この物語は、ソローの『森の生活』であるが、福島県川内村に移って余計しっとりとくる。自然が豊かで、四季のメリハリがあり、今だと朝の空気のキリッとした佇まい、そして夜の闇の濃さと星の瞬きの美しさ、なんと素敵な世界が残されているのだろうと嬉しくなる。また、身体も引き締まる。精神も統一されて、集中しやすい。時間が濃密である。
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817年〜1862年)は、超越主義者の作家、哲学者で、自然と簡素な生活を重視。『ウォールデン』の著者。市民的不服従の提唱者。自給自足の生活を実践するため、ウォールデン湖畔の森で2年間生活した。
ソローの哲学の主要な特徴は、
①自然との調和。人間は自然と深く結びつき、自然から学ぶべきだと考えた。
②簡素な生活。 物質的な欲望を最小限に抑え、精神的な豊かさを追求した。
③個人の自由。政府や社会の不正に対して、個人の良心に従って抵抗する権利を主張した。
④超越主義。個人の直感と精神性を重視し、物質主義に反対した。
⑤市民的不服従。不正な法律に対して、平和的な抵抗の重要性を説きました。
現在の断捨離生活とか、シンプルライフに近いものだった。それを哲学にまで思考化した。
ソローはいう「生きることは苦行ではなく、遊びなのだ。シンプルに賢く生きてさえいれば」
マサチューセッツ州コンコード生まれで、ハーバード大学卒業後、学校の教師、家業の鉛筆製造業などをして、1837年日記を書き始め、���の生活に入った。街から離れて森の中に丸太小屋を建て、自給自足の生活を始めた。豆やジャガイモ、とうもろこしなどを栽培した。自分が食べる分をまかない、残りをうって小麦粉や糖蜜などを購入した。残りのすべての時間を読書と執筆に充てた。物語はその時のことが書かれている。
「そんな季節、私は夜のうちにとうもろこしのように成長する。それはどんな肉体労働よりも実り豊かなものだった。生きている時間を無駄にするどころか、倍に返してもらったようなものだ」とソローはいう
「農場や家、納屋や家畜や農具を受け継いだばかりに、不幸になった若者がいる。相続するのが簡単だが、手放すのは難しいからだ。」「本当に必要なもの以外、すべてを捨ててシンプルに、自然と一体になって暮らし、情熱を自分の仕事に捧げれば、思いもよらない、滅多にない成功が得られる」とソローはいう。
「哲学者であるということは、単にうがった考え方をするのではなく、学派を作るのでなく、知恵を愛し、知恵の命じるままに、質素で、他人に頼らず、寛大で、信頼を基盤においた生活を送ることだ。どうすれば自分を偽らずに生きられるのか、自分の正しい目的を達成するための自由を失うことなく」
「森で生活する魅力の一つは、春の訪れをのんびり楽しめることだ。鳥が鳴いている。そよぐハンノキやポプラの葉に心動かされ、息をのんだ。いってみれば、わたしは太陽や月や星を、小さな世界を一人で所有しているようなものだ。私の取り柄は、わずかなもので満足できることだ。愛より、富より、名声より、真実が欲しい。わたしは、本当の豊かさを楽しめる貧しさが欲しい」
ソローは、1846年にメキシコ戦争が始まると、戦争に加担する州の人頭税の支払いを拒否して投獄された。税金を払わないだけで投獄されるってすごい。その経験が、個人の自由と市民的不服従につながった。税金で、そこまで昇華して哲学に発展するのもすごい。奴隷制度にも反対を示した。1860年には奴隷が400万人いた。奴隷制度は、ソローの死後1865年に廃止された。
けだかき精神、人間らしく生きるとは。