気負わずに読めました。
2019/05/26 09:03
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イタリアに造詣が深い著者だから、イタリア料理の薀蓄を絶賛しながら語るのかと予想していたのですが、良い意味で裏切られました。
食事を語れば、思い出を語ることになります。
人生は食とともにあり。
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北海道出身、「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリ氏の本。
貧乏時代や各国の旅で出会った料理。その味の背景に想いを馳せつつ食についての考え方を書き連ねていく。
果物など酸味のあるものはダメだが梅干は可、など、不思議な舌の傾向を持つ著者。そんな著者が死ぬ間際に食べたいのがポルチーニ、と。
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堅い学者やプロの料理人などのイタリア食文化の比較と異なり、庶民目線の食文化比較が本当に新鮮で、クスッとさせるエッセイ。
念願のイタリア旅行に行って感じた食の違和感を見事に解消してくれた。
やっぱ、あの名作漫画 テルマエロマエを生み出せるはずだわ、この作者の思考の鋭さを確認できる。
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著者が、海外滞在中に日本食を渇望する気持ちがよく分かる。
私の場合、子どもの頃、海外に住んでいたので、日本に帰国したときの楽しみは、卵かけごはんを食べることだった。
日本の食文化の寛容性の高さと、アレンジする技術の素晴らしさが良く分かる。
他国の現地で食べるのも、異国情緒を感じられて良いだろうなぁ。
現地に着いたら、現地の食べ物を躊躇せず頂く、というヤマザキさんの姿勢が素晴らしい。
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テルマエロマエの著者が書いた、イタリア料理を中心とした食文化エッセイ。
ペペロンチーノの立ち位置、日本のイタリア料理店の実力、日本発祥のスパゲティナポリタンのイタリアでの評価、パスタにタバスコはNG、外人もラーメン好き、米を巡る調理法の違い、パンは日本が一番、オリーブオイルやバルサミコ酢の重要性、酒、チーズなど、各国の食文化が判って大変面白い。漫画家は文章が面白いので良い。
欧州はどこもそうなのか、食に関しては非常に保守的。イタリアではパスタにケチャップ・タバスコというだけで、拒否反応。ワインもフランス産などシャンパンも含めて、そもそもロクに売ってもいない。
こと食事に関しては、日本が圧倒的にNo.1だと思う。世界中あらゆる国の料理が簡単に食べられるし、どれも美味しい。それにさほど高くない。酒もチーズもビックカメラに行けば全世界のあらゆる種類が普通に売っている。食事に保守的な国が多い中、貪欲に世界の料理を取り込む日本。この多様性は評価に値する。
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高価な店で高価な食材を使った料理でなくても、食を楽しむことはできると思える。それは誰でも食で人生を豊かにできるということ。著者の経験談もふんだんに盛り込まれて、美味しく楽しい一冊。
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ナポリタンのことが書かれてればその昼に、餃子の話を読めばその夜に…食べてしまうくらい、楽しくおいしそうなヤマザキマリさんの食エッセイ。最後の食事はポルチーニがいいんですって!
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もともとパスタの類はあまり好きではないが、急に食べたくなるのがナポリタン。
日本式ナポリタンが超大好き。
ヤマザキマリさんの本を読んで、ああ確かにケチャップ味のパスタなんてイタリアで食べたことなかったなぁと思い出した。
子どもの頃、お出かけした時にデパートであるいはレストランで、「洋食」を食べるのが大好きだった。
オムレツ、カレー、コロッケ、シチュー。
日本で独特の進化を遂げ、日本でしか食べられないものになったもの。
ウィンドウの中の色とりどりの蝋細工に、ワクワクした。
イタリアではパスタはメインではなく、あくまでもセグンドあたりでコースの前菜として出てくるものといった位置づけ。
量も少なくあっという間に食べきる感じだったが、そのお味はどこで食べても美味しくて、さすがイタリアは違うぜ!と感心したのを覚えている。
味覚の記憶=旅の記憶
私の場合は、それに「匂いの記憶」も加わるが、味の記憶というのは特にいつまでたっても忘れないものだ。
ヤマザキマリさんの創作の原点が、イタリアでの貧乏暮らしの中にあるのかもしれないね。
イタリアのコロナが1日も早く終息しますように。
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『テルマエロマエ』に大笑いしてはや数年。
漫画だけでなくツイートでのタイムリーなコメントや、テレビでもご活躍を見るにつけ、多才な人だなぁと思っていたらなんと、テレビでリポーターをしていた方が漫画家として知られるようになるより先だったとは!!どうりで、滲み出る人間力とかアドリブ力は「ホンモノ」。今回は食べ物中心だったけど次のエッセイは(今回は控えめだった)お母様の話。楽しみです。
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世界の食文化を紹介するエッセイでは
ありますが、やはり日本の食の寛容さ
は世界でも突出しているらしい、と感
します。
寿司などの高級食もあれば、ジャンク
フードとも言えるスナック菓子も種類
が豊富でとても美味しい。
スナック菓子はアメリカが発祥である
にもかかわらず、今や日本の食べ物と
言っていいです。
ラーメン、カレーなども説明不要で
しょう。
この何でも受け入れて自国の食べ物に
してしまう寛容さは、外国語の習得が
苦手な日本人であることの裏返しでは?
と著者は指摘します。
せめて「食」だけでも。という考察に
は納得してしまう一冊です。
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世界を巡っていろいろな経験と食事をされてきた著者の文章は単純に面白く興味深く読むことが出来ました。
ワインに対する思いや病人食に関する話は、私にとってとても新鮮でしたし人に対して暖かい気持ちを持つことが出来ました。
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もうどこかで読んだこともある話も多いけれど、何度読んでも面白いヤマザキマリさんのエッセイ。エッセイなのに新書なんですね。個人的だけど、食文化論ということでしょうか。
ヤマザキマリさんが一番好きなのは日本のナポリタンというのはもう有名ですが、これはイタリアでは「パスタ」とは認められていないらしい。ケチャップやタバスコなんてとんでもない。でも、食べさせたら好評だったという皮肉・・・。
ペペロンチーノなんて、貧乏パスタ。
イタリア人におけるオリーブオイルとバルサミコ酢について。食いしん坊が書いた食のエッセイは、とにかく面白いです。
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久しぶりにイタリア文化に関する本を読んだ。
でもイタリアの話というよりはヤマザキマリさんの食に関する愉快なエッセイといった感じかな。
楽しく読みました。
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漫画家・ヤマザキマリさんの「食エッセイ」。
軽く読めていい。
貧乏時代のペペロンチーノとか、妙に印象に残る。
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17歳でフィレンツェに留学、イタリア暮らし35年。海外生活の長い筆者の日本食とイタリアほか世界の食に関する多彩なエッセイ。
紀行と同様、食に関するエッセイは難しい。おいしさを伝えるだけでは単なる自己満足、表現力のほか独自の切り口がなくては読者の心は動かせないように思う。
日本のナポリタンをイタリア人の友人に食べさせてもなかなか受け入れられない。たまに日本に帰るとイタリア料理にが恋しいでしょうと気を使われたり、お弁当は日本独自で日本のアニメを見た外国人が不思議がったりあこがれたり、など。
海外暮らしが長い日本人なら他にもたくさんいるだろう。だが筆者には鋭い視点、切り口とマンガでも文でも表現する手段がある。そして常人を超えた食欲と食に対する執着心。
気楽に読めつつも、実はなかなか奥が深いと思わせる一冊でした。