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投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
欲について考えさせられた。三億って想像もつかない大金だけど、大人になるにつれ、狂っていくんだなあと。エトくんの将来が気になる。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
お金に関しての、人間というものはなんと愚かなのかと。しかし、この男女間には、お金についての欲望以外に、命とか、愛とか、複雑にからんできます、読み進めると……。始めの方では、あり得ない!だったけど、引き込まれました
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
金と欲と愛と運の物語。
さすが映画好きだなーという話。
上の4つに車を足せば傑作映画の出来上がり。
月野父。北上さん。
このあたりの描写を映像で見たい。
最近の映画は空を飛んだり爆発するだけで、
こういう人間の肺と喉の中間あたりに蟠るような
気持ちの悪さを描くことがなくなったからなー。
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片田舎に暮らす少年・江都日向(えとひなた)は劣悪な家庭環境のせいで将来に希望を抱けずにいた。
そんな彼の前に現れたのは身体が金塊に変わる致死の病「金塊病」を患う女子大生・都村弥子(つむらやこ)だった。彼女は死後三億で売れる『自分』の相続を突如彼に持ち掛ける。
相続の条件として提示されたチェッカーという古い盤上ゲームを通じ、二人の距離は徐々に縮まっていく。しかし、彼女の死に紐づく大金が二人の運命を狂わせる──。
壁に描かれた52Hzの鯨、チェッカーに込めた祈り、互いに抱えていた秘密が解かれるそのとき、二人が選ぶ『正解』とは?
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俗に汚されていく世界のなかで、「愛と経験と感情はプライスレス」であることを証明しようとする、二人の物語。
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「夏の終わりに君が死ねば完璧だったから」の題名はちっとも完璧でないけれど、でも感傷的でなく涙腺崩壊も誘わず適度にクールで謎めいていてバッチリ決まっていないのが人生に正解がない事と同義で良いと思いますね。不治の病・金塊病に冒されたチェッカーの達人の女子大生・弥子には同じく男言葉で喋る櫻子や桜良の遺伝子が共通していそうです。貧困家庭で暮らす中三生・江都は彼女とのチェッカー勝負に勝利し彼女が死と共に変貌する3億円の金塊を手にできるのか?彼女の思い遣りの心を受け止め濃密な時間の思い出を胸に真の幸せを掴んで欲しい。
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斜線堂さんの作品はやはり軸が明確だな、とこの小説で感じた。後書きにもあるように『感情の証明』を考えた末に共に身投げするという選択をしたわけだ。さすがデビュー作がミステリというだけあって伏線の張り方や展開の意外性は良かったし、何よりただの闘病恋愛に終わっていないのも高評価。特に、重来の闘病ものにはなかった、最愛の人の死によって自分が幸福になるという矛盾した設定は惹かれるものがあった。ただ、少し改善点を挙げるなら、恋愛小説としては不十分な感じがした。元々のページ数が少ないというのもあり、主人公が恋をするまでのスパンが急すぎたような気もする。そこは恋愛に主眼を置来すぎていないと言う斜線堂さんの意思表示なのだろうか。総じて言うと、とても読み応えのある小説。誰かに薦めたい。
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不思議なお話だった。体が硬化して金になって行く病気の女子大学生。治療法はなく、ただ死ぬ日を待つ。そんな時に出会った中学生。彼はネグレクトを受けていた。死んだら金になる体を、三億円を相続させると言い出し、そこから二人の関係が生まれてくる。
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「感情の証明」って難しいよね。私は人の感情はすぐ疑うくせに自分の感情は証明しようと思ったこともなかったから、自分ならどうやって証明するのか、考えさせられました。
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タイトルがなにに対するアンサーで、この設定・展開でどう持ってくのかなぁってわくわくしながら読んだ。等身大、な感じの悩みに頭を抱えるエト君と弥子さんのキャラクタがすごく好きで、読みやすかった。
自分にとってエト君の悩みが等身大だったかと言うと、ザ・都会っ子で親にも愛されている自信がある僕にはまるで共感できなかったし、あのおうちに於いてエト君のスレて無ささすごいなと職業柄感じるんだけど、その分弥子さんに『愛』ってもんをあんなに求めたんかなぁっていう、個人的な感想でした。
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献本で頂いた本、5冊目。うーん、正直に言うとちょっと相性が悪かった。謎の病気に罹る弥子。弥子は徐々に身体が固まり金塊になるという難病。生活が貧しい江都は弥子と知り合いになり、江都が弥子にゲーム(チェッカー)に勝ったら自分の亡骸(3億円相当)を江都に提供することを約束するが、江都は弥子が大切な存在になり、お金よりももっと大事なものに気づく。人間の価値観は状況により変わる。その時、その場所、誰といるか等のよる。登場人物の価値観の変化が目まぐるしく変わっていくが、その変化についていけなかった。
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未知の病魔におかされた少女と現地の中学生。
ファンタジー設定はそこまで出てこなかった(前読んだものは異世界転生だったが前情報がなかったのでビビってしまった)ので私は読みやすかった。
色々「ここってどういう設定なんだろう」と思う部分はあったけど大筋は読みやすいし証明の問題についてはまぁ〜何世紀も言われとるよな〜って感想。観点違うけどシュレディンガーも言うたらそうでしょ、あるとも言えないしないとも言えない。
ラストも良かったと思う。安易に全額貰うのでなく集落からは脱出ししかし彼女からの愛の証明を信じられるラストかな。
タイトルがたらればだから死なないのかと思ったけどそうじゃなかったな。
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「金塊病」という、体の一部が金に変化する難病を患った女性 津村弥子
金塊病患者を受け入れるサナトリウムのある町に暮らす、中学三年生の少年
エトはサナトリウム反対派の活動をする母と、地域振興事業に失敗した義理の父と暮らす。母からは連日罵詈雑言を浴びせられ、義理の父とも一定の距離感で付き合っている。
町の活気はなく、子供がいないため、中学校は生徒が少ない。
閉塞感が漂う小さな世界
ある日、エトは弥子に偶然出会い、落とし物をサナトリウム内に届けることになる。ボードゲームの「チェッカー」で勝負してエトが勝ったら弥子は、三億円として売れる自分の身体を相続させると言う。
彼女に勝てば、三億円が手に入り「町から出る事のできない希望のない未来」を変えることが出来る。
だが、エトは次第に彼女に惹かれていく…
どの様な方向に転ぶのかがわからず
少しそわそわしつつ、二人の関係が深まっていく過程を追う。
側から見てしまうと「遺産目当ての結婚」の様に見えてしまい、二人の想いは無視され周りは受け入れない。
その気持ちをどの様に証明するのか?が主題とのこと…
チェッカーの仕組みについて触れている。良手、悪手(失敗)を繰り返して「二人なりに最善の解答」にたどり着けるのか、結末を想像してしまうからこそ「その先」が気になった。
そして読み終えたが、納得したが
まだ答えを考え続けている。
スラスラと読み終えた分、二人のことが儚く思えてしまう。
余談:一冊前に読んだ「シカゴ・ブルース」の主人公は「エド」今回のエト(江都)君と名前が似ている。
同じく少年の成長物語でもあるし、自分は無意識にそういう本を欲しているということなのか?
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『金塊病』という、死後に身体が金へと変わってしまう病に侵されているいる女性と、
金塊病サナトリウム近辺に住む中学生男子の話。
愛だ恋だはお金という価値の前ではどう姿を変えるのか。
自分が金塊病だったら、と想像すると難しい。
死ぬのをウキウキ待たれるのはムカつくな。
さっさとお金に替えて欲しい気もするし、海へドボンも良いなー。
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2020このライトノベルが凄いだったかで書評見て読みたかった本。ようやく読めました。正直、人の死を流れの中心に据えた本はあまり好みじゃないのですが、これは良かったです。何だろう?死んで別れることを悲しがらせることや、グロ過ぎる描写では引っ張っていかない話だからかな。中学生に受けるお話だと思います。君膵の仲間っぽいけどもっとロジック入ってる感じ。
頭に思い描かせる場面の描写が美しいなぁと思いました。閉塞感のある高台の盆地、そこにある塀に囲われたサナトリウム、美しい人との邂逅とマフラー、そして鯨、海。
エトを選んだ理由、お話の終わり方がよかったです。52ヘルツのクジラがこれにも出てきて、ちょっと驚いた。