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人類の世界観の歴史と、人類の本質が学べる本。
一見分厚くて難しそうな本だが、非常に読みやすくて、こういった分野を学ぶビギナーにもおすすめできるような本。繰り返し読むべき本なので、紙で買うことをお勧めします。
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2019年は私にとって「哲学」の年だったなぁと思います。
入り口は山本周さんの本からで、自分の中で「アタマカタイ」の象徴だった「哲学」という概念が、不惑を越えてようやく「何やら面白そうなもの」に変わりました。
この本は、読み終えても「ふーん」ぐらいしか残りません。
歴史の授業で「どこかでお名前を拝見いたしましたね」という人たちがわんさと出てきて、大運動会を開いて、スーッといなくなる感じです。
でも、どの出し物も面白くて「ふーん」の裏で、言語化できないエネルギーのようなものをもらっているのだと思います。そのうち表に出てくるといいなぁ。
次は「なぜ世界は存在しないのか」を読みたいと思います。
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哲学について知りたくて、この本を手に取りました。帯に書かれているとおり、日本人が苦手とする哲学と宗教について、これほどわかりやすく書かれた本はないのではないでしょうか。
人間が様々な葛藤や恐怖を乗り越えて、今日に至った歴史がよくわかり、本として純粋におもしろかったです。
読み終えるのがこんなに惜しく感じたのは初めてかもしれません。
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古代から20世紀までの哲学と宗教について網羅されている。
もちろん、限られた紙幅の中で書かれているため、広く浅くという印象は拭えない。
しかし、押さえるべきところは押さえられており、何より文章が平易で読みやすい。厚い本ではあるが、一気に読み進めることができるだろう。
自分が学部学生時代に受講した哲学の授業では主にカントを取り上げていたが、とにかく難しくてイマイチピンと来ないことも少なくなかった。しかし本書を読んで、当時ピンと来なかったところがクリアになった。
本書を読んで興味を持った箇所があれば類書を読んでさらに掘り下げていけば良いし、哲学史・宗教史について概要を掴められれば良いというのであれば、本書を読めば十分だろう。ただし繰り返し読むことをお勧めする。
「哲学はなんか固そうでとっつきにくそうだ」と思っている人こそ、本書を手に取るべきだろう。
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哲学と宗教について詳しくは知らなかったが、活字での記録が残っている範囲ではあるが、昔の人々が考えていたなぜ生きるのかに対する葛藤の推移が感じられた。
ここをスタートとして、各書籍を読み始めるのがいいのではないだろうか。
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【文章】
とても読み易い
【ハマり】
★★★★★
【気付き】
★★★★・
・牛を神聖視するヒンドゥー教の教えは、強制的に牛を生贄として持っていくバラモン教への反発から生まれた
・性善説は上人を対象とし、性悪説は下人を対象としている、対象としている層が違うため、相反する考え方ではない
・旧約聖書は、ユダヤ人としてのアイデンティティの崩壊を恐れた一部のユダヤ人(バビロンから帰還した)によって作られた
・旧約聖書に限った事ではないが、ある時点から時系列の頭の部分に遡って作られているため、頭の部分にいくほど他の物語などのモチーフを借用した話(捏造)になっている
・キリスト教は、親しみやすさを持たせるため、土着の宗教の要素を取り込みながら勢力を拡大していった
・文化の本質は、連続体である自然を分断(分類)して、言葉として定義すること
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高校時代の倫理・世界史の授業を思い出し、懐かしくなりながら読んだ。新たな発見というよりはほとんど復習。
高校の授業ではニーチェあたりまでしか履修範囲でなかったので、20世紀以降の現代思想・哲学を概観できたのはよかった。欲を言えば現代にもっと紙幅を割いてほしかったが。
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興味はありながらも、読む内にどうしても迷宮入りしてしまう哲学と宗教関連本の中では、わかり易さの面では随一なのではないでしょうか。
勿論、筆者の主観なのでその辺は踏まえる必要はありますが。
そして入門書のような位置付けなので、これを入り口に文中でも紹介されてる参考文献を手に取り、哲学と宗教の更なる深みへとハマっていけばいいのではないかと。
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今まであったようで出会うことのなかった哲学と宗教の
通史。平易な文章と、深くまで立ち入ることをしない素朴な
理解で入門編といった内容だが、全体としてよくまとまって
いると思う。ただ、やはり現代における哲学と宗教の問題点
であるオウム真理教やイスラム国などには触れて欲しかった
ところだが、この著者と出版社が想定している読者層の教養
としては必要の無いことだったのかも知れない。
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宗教と哲学の歴史を分かりやすくまとめてくれた本。
出口さんの教養の深さがよく分かる。
それ故に出口さんの持論が知りたかった一冊。
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宗教お誕生から20世紀の思想家まで、世界の思想家、哲学者、宗教家の概要が理解できる一冊。本書は歴史の年代を追って書かれているので、思想が誕生した歴史上の背景や、どのような先人の思想に立脚しており、同時代のどのような思想家に影響を与えているのか付属している年表とともに体系的にかつ、フランクな語り口で解説されている。また、著者の圧倒的な読書量に裏付けされているので哲学書の読書案内としても良い(各思想家の翻訳された文献が出版社付きでしっかり記載されている)。途中に世界史の人物や名称が出てくると流れが追えなくなってしまったので、世界史の知識は多少あったほうが良かった。
これだけ長い人類の歴史となると同じような核に基づいた思想が形を変えながら繰り返し登場しているのを見ると歴史は繰り返すというのがよくわかった。個人的にはやはり近代日づくに連れ理解しやすくて共感できる思想家が登場してると思ったが、たまに「こんな昔にこんなすごいこと考えてたの?」となるような思想家もいた。よみながら、近代以降に作られた文学作品や、映画などが思い浮かんだのでやはり名作は哲学や歴史のバックボーンがしっかりあるんだなと感じた。これを気に本書を読書案内として哲学書にも挑戦しようと思う。
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なんとなく『これから生きていくには哲学と宗教だ!』と思って良さそうな本を見つけたので読んでみた。タイトル通り、ざっと哲学と宗教についてひとさらい。興味を持った時代や人物がいれば掘り下げていくと良いのかなと思う。全部覚えられる量ではないけど、このあたりのジャンルの本を読みたいなら最初の一冊にオススメしたい。
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哲学と宗教は人が人として生きる上で、何かのヒントを掴む事ができるのではないか?という根拠の無い感性で、手に取り目を通しました。読み終わってから半年くらいは経つと思うのですが、もう殆ど覚えていません。でも、生きていてふとした時に、この本で読んだデカルトやアリストテレス、ペトロなどが思い出されるのです。読み終わった当初は、自分が少し賢くなったような気がして気分が良かったのですが、今はそういう高揚感は冷めました。しかし、それは私にとって悪い事ではありませんでした。この本から得たものを今になって冷静に考えると、はっきりとは分かりません。読む前と読んだ後で変わった事を、私の拙い語彙力で表現するなら、心の土壌がどことなく肥沃になったような、そんな感覚です。情報を捉える次元が増えたような、そんな不思議な感覚です。直接的に何かができるようにはなりません。この本を読んでも哲学者にはなれません。ただ、生きていて得られる面白さがちょっとだけ増えるかも...?
私にとってはそんな感じの本でした。面白かったです。
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思想・宗教を歴史背景を踏まえて解説してくれる。
その時々の歴史を抜きにした思想や宗教はないのではないかと感じる。
個人的には、運命を受け入れて進むのだという、マルクス・アウレリウス・アントニウスの考えにひかれる。
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宗教と哲学の入門書としてとても良いと思います。
頁数は多いものの、平易な文章なのでそこまで抵抗なく読めます。世界史の知識などがないとやや痞える所が有りますが…それだけ、人類の歴史に宗教哲学が密接に関わっていたということを表しているなぁと。
それぞれの哲学者を深掘りする際のオススメ文献も逐一記載されていて、更に深みを探求したくなります。そういう意味でも各哲学者/思想への門を開けてくれる、素敵な入門書です。
(世界的に影響を与えた思想が扱われているので、レベル感変わってしまうというのは承知するものの、個人的には日本の仏教も記載されてたら嬉しかったなあ。)