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出口さんといえば、歴史に関する著作も多数あるが、そこにさらに哲学まで踏み込んだ有意義な一冊。自分のような一般読者に分かりやすく書いてくれているのがありがたいほか、読み進めるうちに、出口さんの知識の豊富さに、空恐ろしくなる。
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分厚い本で、少々気後れしたが、今の言葉でかかれていて、半分くらいは理解できた。人間って、面白いと感じた。深いわ~。
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なかにし礼氏「読み終わったら、西洋と東洋の哲学と宗教の大河を怒濤とともに下ったような快い疲労感が残る。世界に初めて登場した名著である」(「サンデー毎日11.24号」)
なかにし礼氏「『哲学と宗教全史』とはまさに人生を生き抜くためのヒントを読者に与えるためのような本だと思う。今まさに人生の真っ盛りにいる若い人や元気のある人は
ぜひ『哲学と宗教全史』を片手に世界を旅することを実践してほしい」(「サンデー毎日12.1号」)
ということで読んでみる。465頁の分厚さだ。これだけ厚くても哲学と宗教の全史となると駆け足にならざるをえない。まるで教科書を読んでいるような味気なさがある。またその関係で半分くらいは知ってるということもある。
それでもまぁ作者の出口さんの博識には驚かされる。またこのように太い筆で一気に走り抜けるというコンセプトの本はなかったのかもしれない。俯瞰する面白さがある。また流れを見るにはこのほうがいい。さらに出口さんが特に面白いと思った部分は特記されていて、その部分が面白いこともある。例えば、つぎのようなこと。
昔、インドではバラモン教が信じられていた。そこでは儀式や祭典があると、必ずといっていいほど大量の生贄を捧げ、特に牛を焼く。そこにブッダが登場し「無益な殺生はするな」と教えた。これにブルジョアジーは飛びついた。これで牛の提供を断る理由ができた。そして都市部にバラモン教の信者がいなくなり、バラモン教は大衆的なヒンドゥー教となる。結果インドでは牛は聖獣となって食べなくなる。昔は盛んに食べていて不評だった反動というのがおかしい。
ヨーロッパの中世はキリスト教の暗い時代だった。それまでのギリシャ時代のプラトンやアリストテレスの哲学を排除されて、その関係の教授たちはペルシャに活躍の場を移し、活性化した。それがヨーロッパに再輸入されたのがルネッサンスだった。こちらも排除したことが結局仇となっているのが面白い。
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ちょっと詳しい倫理の教科書。特に後半はひたすら哲学者とキーワードが並ぶだけでこれで思想について理解できるとはあまり思えない。
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哲学の黎明から現代までの流れを整理しながら、各論の要点をつまんだ本。
1度でこの情報量を飲み込めやしないけど、人が積んできた思考の山が見えた。
2年前までなら「宗教は阿片だ」と糾弾していた側だけど、いまは「今の世界は自由すぎて辛いし、阿片くらいいいじゃん」と思うようになったなぁ…と考えながら読んでた。
最後に「積み上げられた最先端の思想だけで世界を見るなよ、この地球はは全く均一じゃないぞ」と批判した人の紹介を持って来たおかげで、読後感がサッパリした感じになったのも良かった。
人は知識が増えるとすぐ付け上がるからな。
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さすがは出口氏の作品だけあって、「全史」のタイトルとおりに古代から現代に至るまでの哲学と宗教の流れを非常に分かりやすく整理している。それなりに厚さのある本であったが、一気に読み終えることができた。当然ながら「全史」とはいえ詳細な記載は省かれているが、興味がある分野に対しては、それぞれお薦めの書籍も記載されており、まさに至れり尽くせりである。さらに、まとめるだけでも大変な作業であるのに、時代を超えて出口氏の考察も随所に記載されており、刺激を与えられた。「全世界史」もそうであるが、このような書籍を教科書にすれば、もっと学生が興味を持つと思うのは自分だけだろうか。
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時たま専門用語があり理解に窮した時もあるが、概ね高校倫理の知識応用で読み解くことができ、タイトル通り哲学・宗教の視点での人類思想の移り変わりを学ぶ事ができる良書。
各思想について体系的に学べるので、現代との類似や各地域の比較などにも思考を巡らしたり、他の本との併用も視野に入れられてとても良い。
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哲人についてのお勧めの書籍が挙げられているので、本書を足がかりにより理解を深める事ができる。文中に各哲学者や宗教の文献が記されているし、巻末に参考文献一覧が載っているので、それらからより深堀りすることができる。
古今東西の哲学と宗教を紐解いて行く。まるで世界史。
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めちゃくちゃ分厚いので読むのに2週間くらいかかった。けど、歴史を学べて普通に読み物としては面白い。
ただギリシャ哲学は当たり前のこと過ぎて、何を学べばいいかわからなかった。近代哲学は、思考方法などは勉強になる。
一回読んだだけでは、全然忘れるのでまた読み直したい。
哲学・宗教を学べば、世界の解像度を高めてくれる。1つの事象から得られる学びも必然的に増えていき、副次効果が生まれるらしい。
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デカルトらによる大陸合理論がウォーターフォール、
ベーコン、ロックらによるイングランドの経験論がアジャイル
な感じがしてそれらがどう発展、終結していったのかをずっと知りたいと思ってて、読んでみました。
# + 出口治明さんのお話はいつも元気をもらえるのでってのもあり……。
合理論、経験論はカントによって統合され、ヘーゲルの弁証法につながり
キルケゴール、マルクス、ニーチェらによる発展、
サルトル、ストロースにいたり、人間の思考パターンが出尽くしたのではないかとの結び……、なんですが壮大過ぎてまだまだ読み返さないと知ったかぶりな感じですw。
人が生きている中での最大の問、
世界はどうしてできたのか、世界は何でできているのか
人間はどこから来てどこへ行くのか、何のために生きているのか
に、宗教、哲学、自然科学が回答してきた。
宇宙物理学、脳科学などがこの問いに対して最終的な回答を導き出している。
そんな中で、哲学や宗教がこれ以上発展することはないのかもしれないが、あらゆる学問、政治思想、経済思想はここから生まれたという事実、学ぶことの重要性は普遍だと感じた
ちなみにポストモダン、ポスト資本主義社会って完全にモダン、資本主義を否定するのではなくて、それらの要素を残しつつあらたら変化を遂げるのではないかと思う。
キャズムを超えるあたりまではアジャイルな取り組みが重要だけど、
そのあたりからキャズムを超えたあとになってくると、合理論的なアプローチによるスケールアップ、維持が重要になってくるのはVUCAと呼ばれる昨今でも変わらない気がする。ただし合理論的なアプローチが有効な期間が短くなっている。特にソフトウェアでは。
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宗教と哲学の歴史を分かりやすくまとめている本。
宗教や哲学の生まれた時代背景が記載されているので、肚落ち感がある。
イスラム教に対する誤解。
ニーチェを読んでみたいと思った。
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今まで目を逸らしてきた「宗教と哲学」について、体系的に学ぶことができる。
わかりやすい文章で、流れが描かれているので、あやふやな知識や断片的な知識が、スッと府に落ちたり、つながりを見出せたりすることができた。
また、章の合間の小噺も、哲学者の素顔や人間性が描かれており、知的好奇心をくすぐられた。
私は、出口さんの「人生の楽しみは喜怒哀楽の総量(絶対値)」「本・人・旅で、人生を良き思い出で満たす」「広くある程度深い教養」という言葉に感銘を受けたことがある。
再読することで本著から、哲学と宗教に関する広い教養を得ることができるだろう。出口さんがオススメする著書を読むことで、ある程度深い教養も身につけていきたい。
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語り口が柔らかく読みやすい反面、出口さんの主観がかなり入っている感じがするので、これで本当に客観的に、網羅的に「哲学と宗教」が学べたことになるのか、不安になる。いろいろな本を読んだうえで、もう一度読んで検証してみたい。
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優秀な企業家は、情熱と教養を併せ持っていると言う理論を見事に体現している方。そう言う方は哲学に走る傾向にあることも…。
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哲学と宗教の歴史的流れがわかりやすくまとめられている。人物関係図や人物の肖像画がふんだんにあり記憶の助けになる。一番驚いたのは、みんなが知っている童謡、文部省唱歌が、ジャン=ジャック・ルソーの作曲だったと言うこと。