紙の本
酒ですべてを失った男が
2020/11/27 14:32
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族の絆や自らの人生を取り戻していく姿が感動的です。閉鎖病棟で心を通わしていく、風変わりな患者たちも忘れられません。
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大好きな西原理恵子さんの旦那様、鴨志田穣さんの本です。
彼が、亡くなって3年。最近は西原さんもテレビで見かける回数が増えてます。
西原さんのパワフルで遠慮ない(笑)マンガが大好きです。
でも、あの背景には、この悲しい出来事があったんだなと思うと、彼女は本当にすごい人だと思います。
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<アルコール依存症で離婚。10回の吐血。再飲酒。ついにアルコール病棟に入院することになった、元戦場カメラマンの「僕」。そこで出会った個性的な面々との生活が、僕を変えた。うちに帰りたい―。依存症を克服し、愛する元妻、子供たちとの時間を取り戻したが、そこには悲しい現実が…。笑って泣ける私小説。>自分で自分のことをここまで自然に書けるってすごいことだと思う。正直で素直で純粋な人だったんだろうなとしみじみ思った。
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鴨志田 穣氏の著書です。
この本の文末に「この物語はフィクションです」とありますが、鴨志田穣氏の実体験に基く点が多々あり、自伝的なものだと解釈します。8割は実話ではないかと。
著者の本は全て所有しておりますがとても考えさせられる内容でした。
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喫茶店で読みながら泣いてしまったです。お酒って怖いなー。よく相方にお前には依存症の気があるから気をつけろって言われるすが、ホント気をつけよう。
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わたしと鴨ちゃんの歴史になってしまいそうだ・・・。
何となくいつも、どうしようもないけど全部をかかえてしまうひと、というのを好きになってしまうが鴨ちゃんもそういう人で。なくなってしまった、と知ったときは、泣いて泣いて泣いて涙が止まらなくて、今だっていつだってパブロフの犬みたいに涙が出てくる。好きだった。暴れまわっていた鴨ちゃんのことを知らないから、こんなにも好きでいられるのかもなーと思ったりもしているけれど、でも好きなんだもの。いまや夫になったひとと、鴨ちゃんの面白いのをみていつも笑っていた。その夫の人と鴨ちゃんを重ねて見ているところもかなりある。
読んでいる間中「ああ、鴨ちゃんはこの世にはもう、いないんだなあ」と言い聞かせるようにしていた。夫の人にそれを話したら「かなり前向きだね」と言われたけれど。この本には「なくなってしまった」という事実がいつもよりそっている。何となく病気のことも諦観してしまうような、そうそう、鴨ちゃんは、きれいなものややさしいもの、あたたかいものをぐちゃぐちゃにしないようにそっとしておける人だったんだったなあ。って。悲しい。
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深刻な話の内容のはずなのに、軽く楽しく(?)読めてしまった。
きっと作者の人柄のせいなのだろう。
読み終えて、ほんわかと優しくなれる
かなりイイ感じの読後感だった。
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この本を読むたびに涙が出てきますがアルコール依存症で、奥さんにも捨てられた男が自らアルコール病棟に赴き、病を治して家族のもとへ帰っていく話です。生きることの重みを伝える本です。
永作博美と浅野忠信主演で映画化されるというので、久しぶりに読み返してみた。涙が出た。リリー・フランキーの帯にある、
『なんだかんだあっても、幸せな男』
というように、彼は、鴨志田穣は『幸せもの』だとおもう。本当に。
内容はというと、アルコール依存症で十回血を吐いて閉鎖病棟で治療をする鴨志田穣と離婚をしながらも『家族』として彼を支え続ける西原理恵子とその子どもたちの家族の物語である。僕は、ほとんど酒が飲めない。でも、それが救いになっていて、おそらく現在の僕のような経験をすると、アルコールに限らず何らかの依存症になってしまうのではないか、と思うからだ。
鴨志田穣は、帰る家を見つけて、愛する人の膝で、最期を迎えた。立派で品行方正な人間の人生には少しもシンパシーを感じないが、不思議と彼の人生にはシンパシーを感じてしまう。それは僕が、『ダメ人間』であるからに他ならない。そんな『本性』をひたすら押さえつけて『世間』という実体のないものとひたすらおり合わせようとしている自分がいるんですけど、「はたしてそれでいいんかね?」と自問している自分が最近います。まぁでも、彼は結局、帰ることが出来る「場所」があった。僕はたぶん、ないだろうな。
まぁでも、「帰らぬ道は誰もおなじ」ですからね。くいのない生き方をしましょう。それが彼にとっての供養です。
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アルコール依存症で、ぼろぼろの著者の闘病記です。軽い文章で読みやすいですが、闘病の中身はなかなか壮絶です。ただ、最後のところはあえて書かなかったのかな。
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映画版を見てから読みました。
映画の、あの軽やかなタッチそのままの文章。
その描写の中で積み重なっていく現実の重みに、
最後にはとても切なくなりました。
お酒に飲まれるほど飲めないことが幸せなのか。
お酒に飲まれるほどひどい現実を知らないことが幸せなのか。
ともあれ、今自分が幸せであることを感じさせられました。
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映画も見た。けど、何故本人が映画化を希望していたのかわからない。何を伝えたかったんだろう。アルコール依存症の怖さ?
現在、自身や身内がアルコール依存症の人には、癌で死んだからキレイごとのように見えるだけ、との感想を持つ人が多いようで驚いた。
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内容としてはとてもつらい事を書いているはずなのに、「おかゆ念仏作戦」や、カレーで一喜一憂するシーンなど、微笑ましく感じるところがあるのがすごい。
一番最後の体験発表の、「三百万の罪なき人々の死の歴史より一人の女性の死のほうが大切だったのです。」という台詞には鳥肌がたった。
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完全にエッセイと思って読んでいたので、巻末に「この物語はフィクションです」とあったのに驚いた。自伝的小説なのか。
アルコール依存症での入院生活を主とした
「毎日かあさん」の裏側。
面白かったが最後ちょっと雑と言うか力尽きた感じ。
この映画も見たいな〜。
【図書館・初読・4/20読了】
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漫画家の西原理恵子のダンナさんで、元戦場カメラマン。2007年腎臓ガンで死去。
アルコール依存症に苦しみ続けた著者と、愛する妻、子どもたちとの物語。
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サイバラが好きでずっと読んでいるので、だとしたら、これも読まねばなるまい。アルコールでボロボロになってしまった自分を見据え、それを突き放して書いている著者。自分を突き放せるくらいの距離感を戦場で見たものに対して取れたなら、彼はこんなふうにならないですんだのではないだろうか。戦場に行くには優しすぎる、繊細すぎる人だったのだろうと思う。
いくら辛くても、帰れば抱きしめてくれる人がいる場所を持っている人は幸せなのだと思う。それは何もしなくても自然にできあがるものではない。それは、自分が思いを注いで、相手のために頑張って、作り上げる場所。お酒を止められてからの時間は短かったけれど、鴨ちゃんはサイバラと子供たちの待つ「うち」に帰っていった。最後の一行に、言葉では言いつくせない愛情を感じる。