自然は導く――人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション みんなのレビュー
- ハロルド・ギャティ(著), 岩崎晋也(訳)
- 税込価格:3,960円(36pt)
- 出版社:みすず書房
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紙の本
原著1958年。邦訳2019年。今翻訳紹介される意味は深い。
2020/02/06 10:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新しい場所に行くときにはスマホやナビは心強い味方。でもバッテリー切れや電波が届かない場所ではどうします?
本書は1958年という時代に書かれた、著者の経験からまとめられた「身一つでも観察すればわかる方向ガイド、工夫すればできる方向探索」の書です。スマホも、磁石すらもない時代にも、人間は星の位置で方向を知るなどのたくさんの方法で新しい場所へ踏み込んでいきました。それはどんなものだったかが紹介されています。「砂漠での方向を知る」など、身近ではないものもありますが「一定方向から風が吹いている場所での樹木の形」などは世界中、木の種類は違っても共通することでしょう。「こんな方法があったのか」「こういうものでもわかるのか」と勉強になります。
「機械のナビや他人の案内に従って歩いた道はなかなか記憶に残らない」とか「何度も同じものをスマホで調べてしまう」ことは結構あるのでは。その逆で自分で一寸探しながら辿った道や、知っているものから推測しながら覚えた植物の名前は意外と憶えているもの。「自分自身の中にあるものをもっと使って鍛えること」の重要性も本書は教えてくれた気がします。そうやって「考え、迷いながら見つける」楽しみというのもあるということも。
1958年出版の本書がなぜ2019年に邦訳で出版されたのでしょうか。その意味を考えてみたいと思います。
訳者があとがきで「当時の最新技術を軽視するものではなく、あえてそれを用いない方法を書くことで時代を超える著作となった」と述べています。まさにその通りだと思いました。
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