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紙の本
「橋」という建造物が文学の中で果たしてきた役割を考察した興味深い一冊です!
2020/05/07 11:10
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、文学作品の中に描かれた「橋」というものの意味とその「橋」がもつ文学への影響について詳細な考察を行った作品です。同書の中で著者は、「文学に描かれた<橋>とは、渡るためのものではなく、人々の心を捉えるために存在するものである」と言い切ります。そして、「小説の舞台として巧みに利用することで、橋を渡る兵士たちの軍靴の足音が戦争の恐怖を伝え、橋が過去と現在をつなぐ役割を果たすことで、過ぎし日と、いまを見つめる登場人物の心の葛藤が深く投影される」とも言います。いかに「橋」という建造物が、その文学作品の中で効果的な演出を果たしてきたことでしょう。同書では、この「橋」というものの役割を深く考察していきます。同書の構成は、「1 幣舞橋を見た人々」、「2 隅田川の幻景」、「3 京都、大阪花街の橋」
「4 石橋の静かな思想」、「5 橋の上にある戦争」、「6 人生は橋を渡る」となっています。
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