紙の本
なんちゅう
2020/03/29 19:43
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名だ!?と思ったら、まさかの本当に「エロス」と万葉集!だけど、面白い。
万葉集にも当然、今の恋愛にあるマウンティングや匂わせ男女がいたのだろうな・・と思うとおもしろい。
紙の本
万葉集の頃も。
2021/05/19 16:48
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
古典エッセイストの万葉集解説。
中国の詩歌集と違って、日本の和歌集は恋歌が多いそうだ。万葉の昔から人間のすることは変わらない。ナンパする天皇。部下の浮気を諌めているのか、夫婦喧嘩を面白がっているのか、様子を何首の歌に詠んでいる大伴家持。
時代背景を添え、悲喜こもごも込めた歌を紹介する。
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もっと生々しい恋愛の感情や性愛に関する表現が盛り込まれているかと思った。落ち着いてパラパラと読み返すとそこそこのものは書き込まれているようにも思った。本のタイトルから期待が大きすぎたのかもしれない。
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毎度ながら、作者のツッコミが楽しい。
万葉集には恋の喜び、性の謳歌が詠まれている、という主旨の本。それほど専門的ではないし軽く読めるけど、題名が強烈なせいか、しばらく図書館に入らなかった……
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タイトルにひかれ手に取った一冊。古典を味わい尽くす十分な知識を持っているわけではないのですが、「エロ」から万葉集を読み解くというコンセプトに惹かれました。
確かにエロい要素が詰まった歌がたくさんあるのですね。また多くの歌が掲載されていることの効用として、古典における語句の使い方で頻出するケースがあることがわかり、学生時代にこういった数をこなす勉強をしていれば古典に対する成績ももう少し違ったものになったのではないかと思いました。また万葉集の時代には「ひらがな」が存在しておらずすべて(音を当てた)漢字で表記されていたんですね、これも学校の教科書を読むだけではわからなかった発見です(もしかしたら習っていたかもしれませんが…)。
それにしてもそれぞれの歌を読んで想うのは、現代との生活環境の違いからくる男女間のコミュニケーションのあり方についてです。携帯やスマホはなく、お互いの住まいを訪れるため移動するにしても効率的な交通手段もない時代、ちょっとした意志疎通にもそれは相当な時間、というか日数を要したわけです。それゆえ「逢う」ということ自体がもつ意味が現代とはまったく違っていたのでしょう。また自然光を中心とした暮らしですから、「夜」の暗さが現代とは段違いなはず、当然エロな営みにおいても”暗さ”が支配するなかでのことだったでしょう。
そう考えるとこの時代にあっては現代より格段な想像力が育まれ、またそれを駆使した生活が営まれていたのではないか、そんなふうに想えるのです。
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籠もよ み籠持ち ふくしもよ みぶくし持ち この岡に 菜摘ます児 家聞かな 名告らさね そらみつ 大和の国は おしなべて 我こそ居れ しきなべて 我こそいませ 我こそば 告らめ 家をも名をも
その籠、ナイスだね。スコップもセンス抜群だね。超おしゃれな籠とスコップ持って、この岡で若菜を摘んでるそこの君、家はどこ? 名前を教えて。見てごらん、視界の限り、大和は俺が治める国さ。隅から隅まで俺の息がかかっているんだぜ。俺こそ教えてやるよ、家も名前もね。
(巻第一・一)雄略天皇
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ツィッター感覚の短歌。
その場の即興性、想いを「ほの隠す」美学。
酔った席でみんなで詠み合う。
今にも通じる芸能。
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就学時に万葉集は学べども、中身に関してはあんまり勉強させられなかったのは、もしかしてこういう理由だったのかもしれない…笑
しかし大伴家持と大伴池主のBLはその界隈では超有名なんだな…
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いい意味で、古典文学と呼ばれるものの敷居の低さを感じられる1冊。
常々「日本の定型詩とSNSは通ずるおもしろみがあるのでは」と思っており、個人的に
短歌→Twitter(お気持ちが重視される)
俳句→Instagram(写真のように情景を切り取る)
川柳→2chなど掲示板(棘とユーモアが滲む)
という印象を持っていた。
本作を読んで、万葉集の和歌にもTwitter的要素が色濃く感じられるとことに驚き、とても面白かった。
あとがきで「約4500首中2000首近くが作者未詳であるのも匿名性の高いSNSに似ている」と書かれており、そういう要因もあるのかと納得。
テーマが「エロ」というのもあり、勅撰の和歌集とは違う、ある種の俗っぽさ・生っぽさ楽しむことができた。
最後に気に入った歌を引用
このころの 我が恋力 記し集め 功に申さば 五冠の位
(巻第十六・三八五八)
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タイトルのポップさとは裏腹に古代日本人と現代日本人の繋がりを感じられる味わい深い一冊でした。
今から1300年近く前の人々も浮気を心配したりメンヘラになったりBLの人もいたり…と現代との親近感が湧きました。当時の人々がその気持ちを周囲の自然に投影しているのは雅に感じ、その背景にある政治や風俗などの当時の息遣いのようなものを見られたのは良かったです。
貴賤問わず人々が恋を患い、それにめいめいの方法で向き合っているのがよく感じられました。