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紙の本
陰徳と仁徳
2019/11/20 17:51
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投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アリアドネ皇国の国制は不安定なものである。この国の詳しい統治機構は不明だが、軍部が台頭し、王政の存続が危ぶまれるのが現状だ。王族は命を狙われ、皇女レアナの兄は他界しており、既に事実上のクーデターが発生している。
しかし、地上に降り立ったレアナは、亡命者でも、逃亡者でも、敗残者でも、ない。
ラト族とツタ族の抗争が激化し、その場に居合わせた蒼穹の騎士のラシルはラト族と共にツタ族と戦う道を択ぶのだが、ラシルの主のレアナは戦闘に長けたフォトンキャリアーとは異なり、非力である。
ツタ族の女王も、陣頭指揮はするものの、輿のような椅子に座ったまま、臣下に指図して、その権威を誇示するだけだ。
統治者としての務めを、私情を排して、果たす点でも、種族が異なる二人の少女には、共通点がある。
第七巻の内容は、第一巻から始まったアリアドネ皇国の皇女レアナの旅の成果を、臣下に示し、この旅の継続への理解を求める、その中間報告のようなものである。
気心の知れた近侍にすら打ち明けられない、本心と不安や迷いを抱えたまま、内緒で、国外に旅立ち、異国の地において短期間で味方を増やしたレアナの人望と人徳は、稀有なものであり、彼女は王者の資質を備えている、と誰しもが口を揃えて言うだろう。
だが、抑圧された感情は、予期せぬ形で、露呈する。
レアナは体形が変化する。
ラシルにも、ルルロラにも、ノイシュにも、内に秘めた想いがある。
フォトンキャリアーは水遊びが好きらしい。
ノイシュは年上のラト族の娘に思いを寄せている。
ラト族とツタ族は共倒れし、レアナの旅も中断する運命なのだろうか。
救世主は現れないのか。
ラシルはレアナの顔に見惚れている。
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