ハリー・ボッシュ物と同じ世界観
2020/04/29 18:22
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
マイクル・コナリーの新しい主人公。
殺人課や重罪犯罪課など専門分野を持つところとは違い、深夜勤は「呼び出されたらとにかく出向く」。その結果が殺人なら殺人課に回され、深夜勤の仕事は初動捜査で終わってしまう。最後まで事件を追いたいと願う者にとってはストレスのたまりそうな職場だが・・・バラードは上司のセクハラを訴えたことで深夜勤に飛ばされたという<ロス市警の闇>のとばっちりを食らった人。それでもコツコツと手掛かりを追う・・・自分が事件からはずされても。
もう、ハリー・ボッシュと同じものを持ってるじゃん。ひどい目にも遭ってるし。
しかもロス市警の引退した刑事をモデルに『ボッシュ』というドラマが放送されている・・・のちのち、バラードはボッシュと同じ作品に登場しているそうで、コナリー世界にまた一人強力キャラクターが誕生、ということで。
被害者となる弱い立場の者たちにより共感するため、女性刑事の登場は必然なのであろうけれど・・・本作は会話文があまりに直訳っぽくて気になった(女性ならば語尾を「~だわ」・「~ね」としろ、ということではない)。
バラードの元相棒が「ローラは元気か」と声をかけたときには、「まさか、娘か!」とハラハラしたのだが、ローラは犬であった。女性主役もしくは戦う女性にシングルマザーという属性がないとダメみたいな一時の勢いに、私は疲れを感じていたのねと気づいた瞬間であったよ・・・。
上巻中盤からはラストまで一気読み。
なるほど、こりゃレネイ・バラードの行く末を知りたくなる。
レイトショー(上)
2020/03/03 08:18
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投稿者:J.J. - この投稿者のレビュー一覧を見る
コナリーの新たなキャラクターが生まれた、女性警官で愛犬を飼っている。ただ、夜勤勤務で初動捜査のみ、本格的な捜査は出来ないが、制約の中で事件を追う。
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これは!新シリーズなれどボッシュと同じく使命を帯びた熱血女刑事を主人公に据えたハードボイルド・ミステリ!面白い!!下巻へGo!
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コナリー、初めて読んだのですが、皆さまの感想を読んでいたら、ボッシュシリーズというのがあるのですね!
そちらから読んだ方が良かったのかな?
後で読んでもきっと良さそう。
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ロス市警女性刑事レネイ・バラードはハワイ出身、三十代独身。上司とぶつかりハリウッド分署深夜勤担当刑事に。レイトショーは警察内隠語深夜勤を指す。初動捜査はできても本格的捜査は昼勤の刑事に委ねなければならないという制約のある中、使命を果たそうと苦闘する。新シリーズにしてニュースターが誕生!
マイクル・コナリーの翻訳作品は、これで30作目になるのだとか。「バッドラック・ムーン」と「チェイシング・リリー」の二作はあいにく未読なので、私にとっては28作目となる。相変わらず、快調なペースで読ませます。
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夜勤担当刑事。
どうしたってリューインの「夜勤刑事」思い出します。
夜勤明けにパドルボードをしてビーチで寝るなんて、さすがロスの夜勤刑事。
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楽しみにしていたコナリーのニュー・ヒロイン、レネイ・バラード初登場作品。コナリーのメイン・シリーズを背負う我らがヒーロー、ハリー・ボッシュがかつて在籍したハリウッド署、しかもそのナイトシフトの刑事たち(タイトルの通りレイトショーと呼ばれている)を舞台に展開する独特の警察小説ワールド。
コナリー作品の特色を余さず継続している。バラードの勤務先として描かれる警察署内の凌ぎ合い・暗闘・友情など従来のコナリーの描写にプラスして女性ヒロインならではのセクハラという材料などもじっくりと取り入れている。
さらにヒロインであるバラードを、彼女自身につかず離れずの視点で密着して描いている。新刑事ヒロインの公私の生活。人となり。これまでの人生。関わる人々の個性。素晴らしく濃密に描かれている。
ハワイはマウイ島出身。父をサーフィンの事故で失い、母とは幼児の頃から音信不通。西海岸の祖母に引き取られ、彷徨の末に新聞社に入社。様々な事件に魅せられ、ついに警察官となる。そんな生い立ちのバラード・シリーズに初物ならではの興味を否応なく引き立てられる。そしてコナリー・ブランドならではの素晴らしい。
レイトショー勤務では、殺人事件のみならず、様々な犯罪に立ち会わねばならない。一晩に起こるいくつもの難事件。朝が来るとそれを日勤の担当刑事たちに引き渡さねばならない。夜勤刑事はハリウッド署では二人。交代勤務ではなく、ずっと。
ボッシュ・シリーズ以上に事件の種類が増えるため複数事件が同時多発的に勃発する。それらのすべての事件や謎に決着をつけねばらないので、読者もけっこう忙しい。モジュラー型ミステリーと言ってもよいかもしれない。
しかも事件は昼間の捜査課に持っていかれる。でもバラードは捜査を続けたい、事件を自分のものとして追い続ける。当然ながら警察内での軋轢。疎外。夜勤の相棒は家庭内事情にてあまりやる気はなし。ゆえにソロでの捜査が続く。
女性独自の危険が描かれる。女性ならではの私生活も。パドルボードの趣味。海辺でのテント生活。そこそこの愛人。そして何よりも事件の中でこだわる人間と人間の問題。基本的にはボッシュと同じ世界でありながら、あまりの変数の多さに驚かされるまずまずのシリーズスタート。
コナリーの小説世界には、やはり外れはない。優れた完成度の高さにレネイ・バラードという女刑事のシリーズスタートと、この魅力的なヒロイン像を創り出してくれた大好きなこの作家に改めて喝采を送りたい。
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マイクルコナリーの新シリーズの第1作目。
ハワイ生まれの女性刑事が主役。
上司ともめてレイトショーと呼ばれる深夜勤務に飛ばされたが、
前向きに熱心に職務に励んでいる。
オフには愛犬とともにパドルボーディングを楽しみ、
海岸で眠る。
女装男性に対する暴行事件とナイトクラブでの銃撃事件の両方を追う中で、
裏切られたかつてのパートナーと衝突した直後に彼が殺されてしまう。
(下巻へ続く)
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レネイ・バラード。ボッシュシリーズの新しい登場人物です。
今回はレネイの初登場なので、ボッシュは出てきませんが、これからシリーズが進むしたかって、ボッシュとの辛みに期待です。
上巻は、物語の立ち上がり。下巻で、どう事件を解決していくかも期待です。
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現代ミステリ界のナンバーワン作家の一人である作者は主要なところでもロサンゼルス市警の刑事ハリー・ボッシュ、弁護士ミッキー・ハラー、FBIのテリー・マッケイレブ、新聞記者ジャック・マカヴォイといずれもヒットしたシリーズ作品を持っていて更に単発ものも出したりしている。それがここに来て更に新たなシリーズものの主人公を産み出したというのでさっそく手に取ってみた。これまでも単発ものや重要な役割に出てきた女性達、レイチェル・ウォリング、キャシー・ブラック、ルシア・ソトがいたのだけれど今回新たに生み出された女性主人公については新たなシリーズ展開をする、と作者も宣言しているようだ。彼女レネイ・バラードはボッシュと同じくロス市警の刑事でハワイ出身、原住民とのミックスで元々は新聞記者だったのだがより被害者に寄り添いたいという気持ちから刑事になったという設定。市警エリート部門の強盗殺人課にいたのだが上司と揉めていわゆる所轄のハリウッド署の夜勤専門に左遷されている。作品のタイトルは深夜放送という意味で夜中だけ勤務して事件の初動対応だけに対応する役割をそう呼ぶのだそうだ。基本的には初動だけで本格的な捜査は昼間の刑事に渡す、という役回りなのだがそれ故にありとあらゆる事件にタッチできる、という役割上のメリットがある。本作では拷問されて道端に放置されたトランスジェンダーとナイトクラブでの銃乱射による複数殺人の大きく二つの事件を中心に物語が進んでいく。この新たなシリーズも主人公の設定が興味深く謎解きも面白くてやはり当代一流の作家と改めて感心した。次作が楽しみなシリーズがまた一つできてしまった。面白かった。
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面白いと言うしかない面白さ。マイケルコナリーの作品は本当にどれもクォリティが高い。本作はコナリーの新キャラだが、今後どのように展開していくのか興味津々。恐らくLAPDの他の部署に行くだろう。そして、他のキャラとの交錯もあるはず。主人公の考えがボッシュに似ている時があり、ファンはニンマリと言う感じ。次回作が楽しみ。
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レイトショーとは、警察の深夜勤務。あらゆる初動捜査を請け負い、本格捜査は昼勤務に渡す。レネイ・バラード新しいヒロイン。
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コナリーワールドを維持する新キャラバラードの刑事小説。深夜勤務のヒロインがいろんな犯罪に立ち向かう。上巻ではヒロインが左遷された過去を持ってることがボッシュと似ておりいいと思った。
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マイクル・コナリーの新ヒロイン、女性刑事レネイ・バラード登場作。
期待が持てます。
レネイは、ハワイ出身の30代、独身。
ボクサー犬ミックスの大型犬ローラがコンパニオン・アニマル。
サーファーの父と各地を回りながら育ったため、今もよく海に行き、浜辺で眠ったりもする自由さがある。
この健康さとギャップがあるのが、今の立場。
ロス市警のエリート部門である本部強盗殺人課にいたのだが、2年前、上司のオリヴァスにセクハラされ、訴え出た。ところが、見ていた同僚が裏付ける証言をしなかったため、ハリウッド分署に飛ばされる羽目に。
しかも、レイトショーと呼ばれる深夜勤務に回され、夜間に事件が起きると駆け付けるが、捜査は日勤の刑事の担当となり、初動で何をしようが功績もすべて日勤に行ってしまう。
それでも仕事に情熱を燃やすレネイは、いつかは復活することを願いつつ、今の仕事にも手は抜かない。
現代最高のハードボイルドと称されるハリー・ボッシュのシリーズを長年書き続けているマイクル・コナリーは、女性を描くのも上手な方だと思われるが、主人公に持ってきたことはかってない。
ボッシュが60代も後半と高齢になってきたため、若い現役刑事と組むことも考えての新キャラクターという印象があります。
現代の警察捜査のやり方を具体的に書いている作品ですね。