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オブリヴィオン=忘却と赦し。赦されざる罪を犯した男に救済は訪れるのか。闇の中でもがき生きる人間の痛みと希望を描く長編小説。
遠田作品の男たちは本当に生き方が不器用だ。咎を抱えて生き続ける、それは決して笑うことのない人生である。胸を締めつける展開ばかりだが、常に小さな希望は見え隠れする。その加減が、この作者は巧い。
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『雪の鉄樹』の後に読んだ作品。主人公は相変わらず自縛し、自虐に苛まれる男性だが、前作の主人公よりは、その考えや在り方が理解できる。
遠田さんの物語は、箱庭のようだ。狭い世界で、少ない登場人物が行ったり来たりしている。物語を展開するには、箱庭に暮らす人々が様々な背景を負わなければ行けない。だから、一人ひとりの人生/描写が自然と重く、深くなる。
かと言って、スケールが小さいということではない。これほどまでに人々を深く書き込むことができるのは、作者が登場人物の生をともにする、つまり命を削るようにして作品へ向かう姿が見える。
物語はなかなか動かないが、焦らずじっくり読ませる作家さんだと思う。
浅く軽いノリよりは、よほど好みだし、このスタイルをぜひ続けていって欲しい。
遠田さんならば、カラマーゾフの兄弟のような作品を生めると期待している。
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とても重々しい気持ちで読み切った。傷ついた人との接し方。人なんてどんな傷を背負っているかわからない。やり直しの効かない人生なんてない。
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森二は最初から破滅の匂いが漂っていた。(結果は予想外でホッとしました)
ボタンの掛け違いで森二が妻 唯を殺してしまうのだが、冬香の実の父親が誰かということを考えると、やり切れない事件ではあった。
森二含めた残された家族が少しでも幸せになることを望みます。
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過ちを犯した者たちの再生。悪くないがうーん。奇跡?都合よくハーフ美女。物語にこんなとこ突っ込んでもダメだけど、読み時じゃなかったか
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図書館本です。
読み始めて、、、あ、これ読んだ事あると思い出しました。
こういう事があるからブクログが便利なんですよね。
前に手に取った時も表紙が綺麗だなと
確かそう思って借りたんだったと
今回も同じ理由で手に取り、読んでるうちに思い出しました!
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なんか何とも言えない悲しい話。
なんだかんだで、実はみないい人のような、どうにもならないような。
でも面白かったです!
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妻殺しの罪で服役して、シャバに出てきても、もう何もないって感じ。
人とかかわりたくない、ひとりで生きていく!そう決心したはずやけど…
しかし、かかわる人、かかわる人、訳あり過ぎる!
実兄は、893。
妹を殺された義兄は、真面目な大学の先生のはずが…
更にお父ちゃんを待つ隣りの娘。
自身は、特殊な能力がわざわいして、ギャンブル依存症の父親を…
やっぱり、変にお金に変えられるような能力とかあると、
それを利用しようとする人
嫉妬する人
色々、絡んでくる。
自身の希望と関係なく…
関係ないけど、それが原因で不幸の連鎖…
こんなんなら、自分の存在自体を否定したくなるな…
自身は一度、底辺から抜け出して、再起してるんやから、今回も何とか抜け出して欲しいな。
最後に、良い方向に向かっていきそうな感じで終わってる。
何とか、そのまま進んで欲しい。
ポキっ!とはなりませんでした!
遠田ワールド突き進んで参ります〜
間に休息を入れながら(^_^)v
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全体的に暗く重い内容で、中盤までは間違えた…と思った反面、物語に引き込まれて行った。
最後は涙が出そうになった。
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読み手により色々な解釈ができる話だと思った。圭介は森ニをやり直させようとし、森ニも精一杯努力し、社会的には成功した。しかし、加藤や持田に邪魔をされるというか、自分達のレベルまで引き摺りおろそうとする。これは人間の嫉妬の力は非常に強いことが表現されていると思った。一方で物語終盤、主人公はすべてを受け入れ、それでもやり直そうとし、圭介が自分にしてくれた恩義を沙羅に再現しようとする。これは人間の愛情もまた強いことが表現されていると思った。