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紙の本
難解ではありますが、バフチンの思想の全体像が垣間見られる良書です!
2020/05/08 09:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ロシアの哲学者であり、思想家でもあり、また文芸批評家、記号論者でもあったミハエル・ミハイロビッチ・バフチンとその思想について書かれた入門書です。バフチンは、対話理論・ポリフォニー論の創始者であり、また記号論のタルトゥー学派の祖としても知られる人物です。バフチンは、1920年代にソ連で勃発した文学・美学論争に積極的に関わりましたが、彼の仕事が広く知られ評価されるようになるのは1960年代にロシアの学者によって再発見されてからです。バフチンは、 真理とは、特定の視点によっては表現することはできず、どれほど複雑かつ高度なものであっても、つねに複数の認識の視点と、ひとつの視点との相違は還元不可能なままに残ると考え、この相違を還元不可能なものと見る視点からは、複数の限定的な視点をより高次の複雑かつ総合的なひとつの視点によって完全に汲みつくし、代替することはできないということを説いています。同書の構成は、「第1章 不可欠な他者」、「第2章 交通のなかの記号」、「第3章 ポリフォニーと対話原理」、「第4章 脱中心化」、「第5章 民衆の笑い」、「第6章 カーニヴァル化とグロテスク・リアリズム」となっており、なかなか難解ですが、バフチンの思想の全体像が垣間見られる一冊です!
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