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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
仮想通貨については、よくわからないことばかりだったのですが、少し分かりました。しかし、AI.出現を予想して法律は作られていないから、追っかけになるのでしょうね、仕方ない……
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投稿者:ただの人間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自動運転や仮想通貨などの具体例や、プラットフォームやブロックチェーンといったシステム面にも触れつつ、伝統的な法が前提としてきた社会像と技術革新で来るべき社会とがどのような点で差異があるのかという観点から論じる。(日本が適合的かという点をすぐに首肯できるわけではないとは言え)日本における近代法の導入やコーポレートガバナンスを取り上げつつ、法や技術だけでなく、それを取りまく規範意識にまで言及がなされていたのは興味深い視点だと感じた。
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AIの時代って何時のことなの?って思うとタイトルはかなりおかしいが,内容は至極まっとうで,ディジタル技術の進歩と法の関係がよく分かる。
三省堂(池袋;西武)で購入
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曲がりなりにも法律を生業としている者にとって、法とは何か、という根本的問題を考えるきっかけをいただきました。日頃は新しい法規制を追っかけ、その規制が自分の仕事にどう影響するか、という視点しか持たなかったのですが、法規制のあるべき姿を、考えていく姿勢を持ち続けたいと思います。
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AI・データ時代における法の存在意義・役割を説く。国内外の事例の紹介にとどまらず、現行の法体系との関係の分析や未来への提言がなされており非常に勉強になった。民商事系の研究者による著作という点でも貴重。
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技術革新による社会の変化によって、あり方の再検討まで余儀なくされている法の現状と課題。
ビジネス法の観点から多く記述されてる感じではあるものの、これからデジタル技術がもたらす社会と法の変革についてわかりやすく説明されており、ビジネスマンでなくとも有用な一冊。
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昨今のデジタルの急速な発達変化についていけない。
アナログ派のおじさんとしては落ちこぼれないように必死に本書に立ち向かった。
言わんとしていることはなんとなく分かる、「法律」でなく「法」は曖昧さもある。ただデジタル、特にAIが発達してさまざまな判断をAIが行うようになると、この曖昧さの部分はプログラミングするのが色んな意味で難しいという筆者の指摘はもっともだと思う。
筆者は「コードが法にとって代わる」という表現を本書の中で繰り返ししているが、そういう社会を「法」が収めていくのは確かに容易ではないだろう。
読み方として、上記の理解で良いのかも自信がないが、SFの世界にありそうな、ロボットなりパソコンなりに人が裁かれたりするような事がないように、世界が一つになりルールを構築しないといけない世界になっているような気もする。
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財物からサービスへ、モノからデータへ、契約・法からコードへの3つの柱で、民商事法、経済法、情報法の視点から、AI時代の法の現状をコンパクトにまとめ、将来の在り方を提示する良書。AIに関数r専門用語も簡潔に説明され、わかりやすい。日本の近代法の歩みがAI時代の国際的なルールの発展に資するだろうという(いい意味で)希望的観測で締められる。
ただ2019年時点のAI及びこれに関する法の最新動向を踏まえて書かれているので、今読まないと本書の内容はあっという間に古くなってしまうかも。それだけ旬な本。
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AI時代の社会の変革と、それに伴う法の規制の在り方を考える。スピーディーなデジタルの進化に人知の法は追いつけるのかしら?
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AIとクラウドにより、モノからサービス、ハードからソフトへと時代が移りゆく中で、それによる社会変革に法がマッチしない部分が増えてきているという問題提起から始まり、プラットフォーマーの責任性、プライバシーの範囲、データの帰属の話へと展開される。
従業員の利益を意識したり、CSRを強く意識したりする日本企業のコーポレートガバナンスは、法と実体のズレを埋め合わせようとしてきた結果の産物である、というのが筆者の見解の中心に存在。
日本はDX後進国と言われるが 、AIと法にズレが生じていても、上記のような日本企業の特性を生かせば、AIの社会実装に適性がある国として発展していく可能性がある、という筆者の展望には興味深さを感じた。
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■内容
AIをはじめとする情報技術全般に関する法律問題が企業事例と共に書かれている。
情報技術発展は社会へどれ程の影響力があるのか、
「法」という切り口から問題を取り上げている。
■感想
自動車業界のMaaSやCASE、行動ターゲティング広告など
とっつきやすい事例に法を絡めているため、読みやすい!
4章付近から「法」の色が濃くなり、少々置いてけぼりを食らった(´・ω・`)
読み返すっきゃないな、これは。
「コードが法に代わる(P129)」この発想、面白いなぁ!
これは法律で守られている権利を無視して、
技術的な規格が勝手に?ルールを生み出してしまうということ。
情報技術と法律について、より興味関心をもつきっかけになった!!
参考文献として載っている書籍も気になったので読む!
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目次
第1章 デジタル技術に揺らぐ法
第2章 AIとシェアリング・エコノミー
第3章 情報法の時代
第4章 法と契約と技術
第5章 国家権力対プラットフォーム
第6章 法の前提と限界
感想
昨今、AIをテーマとした本は巷に溢れており、玉石混交といった状況であるが、その中でAIがこれからの社会に与えるインパクトを法律との関係で具体的なイメージを与える本を読みたいならば本書がおすすめである。以下、各章で示唆された問題と個人的に考えたものを記す。
第1章ではAIをはじめとする「デジタル技術」が人間の身体という物理的制約を超えて可能性を広げるデバイスという側面の他に、『ターミネーター』などで描かれるように深層学習を繰り返して自ら問題を解決する自立型の「強いAI」と幅広く想定される中、従来は倫理的な問題にとどまっていた「トロッコ問題」の現実化、これに対する法律の対処の問題点が示されている。変化という切り口であれば、➀取引の形態につき「モノからサービスへ」、②取引の対象につき「財物からデータへ」、③取引ルールにつき「法/契約からコードへ」という流れに分類されて生じるといわれ、以下の章では身の回りで起こると考えられる変化を既に各企業が実施している例を挙げながら見ていくといった流れである。
第2章では自動運転車の事故と法的責任の所在が興味深いテーマであった。有事の際には人間がAIのキルスイッチを押せる状態にしておくといった手法はすぐに思いつくところではあるが、これは無理に責任の所在を明確にしたためにAIの採用による作業効率化を阻害し、本末転倒の解決策であるとして問題点を的確に指摘している。冗長性による解決が提案されているが、損害賠償責任の所在については明らかにされていない。本書の随所に書かれているが、自動運転については無過失責任としたうえで販売会社の所属する自動車業界(OSの設計者も含む?)全体で保険を設立し、あらかじめ販売価格に保険料を一定程度上乗せなどもありうるところかと考える。
第3章では新時代の石油と称されるデータが誰のものか、これを巡る欧州での法制とこれを踏まえた日本の対応が描かれている。欧州では知的財産法を参照して「データベース権」が1996年にディレクティヴの形式で定められたが、GAFAと肩を並べるような欧州発のプラットフォーム企業が未だに存在しないことから、先見の明はあったものの政策としては失敗であったとまとめられている。確かにローマ法以来の権利ベースでの検討は難しいように思われる。AIスピーカーといった例においては、電源を入れて立ち上げる際に個々人のIDチップ等で認識させるのはどうかとも思われたが、国家による情報収集を許容し難いと考えられる現状においては、そのようなチップは各企業が作成せざるを得ず、標準規格のように利用者情報が共有されない限り有意義なものとはならないだろう。
第4章では変化③が問題として前面に出てくる。欧州でも日本でも原則やガイドラインとして定められるように、厳格な規律としての法による管理が向いておらず、将来的には技術的にできない、いわゆる「コード」による別種の規制がなされると予想されている。確かに���術的に不可能なように設定すればそのような事態もありうるだろうが、改竄不可能といわれたブロックチェーンを用いた暗号資産も、管理元から流出してしまえば第三者の手に渡ることはありうることが奇しくも実証されたし、技術的に可能なことであっても使い方によっては害を及ぼすことはありうると思われる(そのような例を挙げることは容易ではないだろうが)ため、あくまで法の領域の縮小・棲み分けの変化の問題にすぎず、法が完全に必要とされない将来は未だに考え難いと感じるところである。
第5章では第2章でも言及のあった巨大プラットフォーム企業のGAFAを巡る法制や暗号資産、キャッシュレス決済の分析がなされている。現状、ビットコインなどの暗号資産は貨幣としての価値の安定性を欠き、あくまで投機の対象にとどまっているが(FACEBOOKのリブラもその例に漏れないか否かについては知識不足のため判断がつかない)、GAFAの合計資産は本書の出た1年前の時点でロシアに匹敵するといわれ、四騎士が独自に通貨を持ち流通すれば、米ドルのように小国の貨幣の役割を奪い、多数の小国での流通貨幣としての地位を得て、ゆくゆくは一大貨幣経済圏を築くこともありえそうなところではある。他方、日本で急速に広まりつつあるキャッシュレス決済は究極的には自国の通貨を信用の基礎としており、どちらかというと暗号資産への国家側の対抗策のようにも感じている。ところで、GAFAに対する各国の取り組みのうち、アクセス制限を行っている間に自国の企業を成長させた中国にはやはり目を見張る点がある。第4章で挙げられたアリババの子会社の芝麻信用が実験的に取り入れたAIによる信用スコアリングは先日「世界まる見え!テレビ特捜部」でも紹介されたが、ネットでも様々な反響があった。その中でも多いのがディストピア社会を描いた「PSYCHO-PASS」を連想した上で生きにくさを感じたものである。中国では基本権の遵守が欧米諸国ほどはされておらず、ビッグデータの集積をGAFAと同様のレベルまで短期間のうちに推し進め、プラットフォーム企業として一躍成長した。もっとも、中国という地域で成長したBATがGAFAと同様に世界でも受け入れられるかは微妙であろう。欧米諸国では少なからず基本権の意識が広まっており、中国で実施していた個人情報の吸い上げに対する反感は進出以前から抱かれているであろうし、国家によるプラットフォーム企業の規制は一段と強くなることは予想される。日本としても独占禁止法をはじめとする諸法制によるGAFAへの対応と同様にBATについても対応を迫られるであろうし、眼前の利便性だけを求めて個人情報を差し出すことのリスクを見誤らないように常に意識していきたいとも思われた。
第6章では各国においてAIの管理をガイドライン等で対処が進む中、日本の独自の意義が再考されている。日本独自のコーポレートガバナンスの在り方や、従来から歴史的経緯を共有し得ない欧米法を取り入れてきた経験などから、日本には権利ベース以外でのアプローチによるAIの管理が見込まれると述べられている。バランスを重視する日本の相場感覚がどのように活かされるかは今後の対応を見守るほかないだろう。
以上のように、現代を生きる人間として、これからの社会の在り様の劇的な変化の中で生じる問題について自分なりの検討を行い、思索を巡らすにはうってつけの本であったと思われた。
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3つの要点でまとめてみる
①AIおよびデータにより法に変化が訪れる
→AIやデータ普及により、法律に変化の必要が迫られる。特に、モノ→サービスへと需要が高まる昨今において、モノを軸とした民法の契約形態は、変化をせざるを得ない。
②プラットホームが法の役割を担う
→GAFAといった、巨大プラットホームサービスが、個人情報であったり、様々なデータサービスを格納し、情報として有してる中、そのサービス、情報取扱方法事態が後々法律。強いては、世のあり方を変えていくルールになる可能性すらある。
③AI>法になる?
→今までは法律により様々なものが整備されてきたが。それは、できなくなる。むしろ、データやサービスに併せた法整備。また、自国だけで完結できない。国際的な法整備が。必要になる。
◎感想
→要点として上記が不足気味なのは、自分の理解が追いついていないからだと思う。が。それでもこの本が示唆してくれた、少なくとも今後今の法律は代わり、それは世の中の仕組みが一気に変わる。それも、今までに体験してきたことのないような、サービスと情報がメインとなる社会。また、日本だけにとどまることのない社会になることを示唆している。そして、今の法律が前時代的な法律で、かつ、日本の社会や世間の仕組みがいかに閉鎖的であるかを示している。変化に対応できるか。それは、人だけでなく。ルールもまた然り。
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AIやシェアエコなど、データ利活用が生み出す新たなビジネスに対して、どのようなルールメイキングが必要になってくるか、課題を整理した本。平易な文章で書かれてるので、ICT関係のルールに興味がある人にとっては、かなり有用な入門書だと思う。
ただ、具体的な解決法が提案されてるわけではないので、それを期待するなら、さらに別の本を読む必要があるだろう。
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AIの時代における法は、20世紀初頭に労働法や反トラスト法などができた頃以来の転換期にあるとのこと。AIの活用が、たとえそれが弱いAIであったとしても法の主体や、法の領域といった観念をゆるがしていると。幅広い話題をまとめてくれていて読みやすい。
たしかに新しい技術に対して法律が追いついてくのは楽なことではなく、AIの登場を待つまでもなくネットの発展と法のあいだにズレが生じがちなのは感じるところだが、結局、アメリカ式の「走りながら考えて後から修正」アプローチが比較的うまくいっているように見える。よって著者の言うようにAIの時代のガバナンス構築に日本の果たす役割が大きいかと言われると、かなり微妙だと思う。