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元ネタ的なものが全然わからないし、その手の面白さは感じられなかった。夏目漱石の時代と違って、サブカルの多様化とかそういう問題なのかな?
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雑司が谷2冊を読んで、もう一作と思い手に取りました。相変わらずのハチャメチャストーリーですが、サンプリングのような作風、かなり好きです。2014/3 読了
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樋口毅宏は入り口とクライマックスがまったく違う。
コマーシャリズムで入って、実は純文学。
エロで入って、愛。
バイオレンスで入って、日本。
『民宿雪国』
この題名にまず騙されるなと言いたい。
川端康成はではない。
トンネルを抜けると日本の戦中・戦後がある。
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話の展開がすごい。タイトルから全く想像できない上に、破天荒。
めちゃくちゃな筋書きだけれども、楽しく読めました。
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読んでからしばらく経ってしまったけれど、今でも頭の片隅に残っている作品なのでレビューを残しておこうと思う。嘘と現実の交錯、性、暴力の描写が極端に激しく本を開くたびに違う世界に引きずり込まれる感覚だった。
一つだけ、BRUTUSの下りで血迷った私は主人公の名前をググってしまった。小説なのにね。
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純文学風のタイトルと表紙で油断させておいて、中身はエロとバイオレンスとそして同性愛。
性的描写がかなり多く、そのほとんどがアブノーマル。
このいっちゃった感はわりと好き。
読みやすいし、そんなに長くもないので一気に読めちゃった。
かなり人を選ぶというか、エロやらグロやら満載なので、ダメな人はまったく受け付けないと思う。
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まぁようこんだけ胸糞悪い話を書いたなぁ、という。在日、妾腹の子、性同一性障害、一般的に弱者とされる人々がいたぶられるのを目を逸らさずにずっと描写するのな。いや、後書きにあるとおりいたぶった側が最終的にはヒドい殺され方するんだけど、それにしてもねぇ。決して悪口を言ってるわけではなくて、胸糞悪い話をちゃんと書き続けて、読ませ続けるのは作家としての力量だなぁ、と思うわけです。胸糞悪い話がイヤならベタ甘なラブストーリーか勧善懲悪な時代小説だけ読んでりゃいいんだろうけど、こちとらそんなもんいらないわけで。
あと、巻末の梁石日との対談、梁石日75歳もビックリだけど、樋口毅宏がこれでもかっというくらいに梁石日を持ち上げるのな。前に他の人との対談も読んだけど、スゲー腰低くて小説とのギャップが、、いや、これも悪口じゃなくて、それがおもしろいって話ですけども。
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作中の登場人物が現代史の中の誰なのかを想像しながら読んだ。若い人には分からない場合も多いのかと思った。個人的には、その部分はあれこれ推理して楽しめた。
丹生雄武郎にまつわる話の中で様々な差別の問題を取り上げているが、一つに絞って物語を展開してもいいのかなとも感じた。物語としては、正直作りすぎて微妙なところもある。
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国民的画家・丹生雄武郎の生涯を主観的及び客観的ストーリーを織り混ぜて、読者を試すか如く挑戦的なメッセージ性を込めた問題作。
読む側の脳が柔軟ではないと、この自由さについてはいけない。奇想天外、虚実混在の無限世界。読後に何も信じることができなくなる。でも巻末の対談で、計算しつくされた作品であることが分かる。樋口毅宏さんはただ者ではない。
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丹生雄武郎という国民的画家(架空の人物です)の表向き発表されてる人生(経歴)があるんですが、でも、それは作り物で、ほんとはこうだった、といったことが書かれた小説です。
読んでみて思ったのは、第1章と第2章はよかったかなあ、と(よかったとは言っても、結構過激なシーンがあったりしますが・・・)。
第1章と第2章は、乙一さんみたいな、叙述トリックを使ったりしてて(とはいえ、叙述トリックとか、そんなにくわしいわけじゃないんですけど・・・)。
でも、全体的なことを言うと、僕はそんなに好みじゃないかも、と。
樋口毅宏さんて、タランティーノの映画みたいな小説を書く作家で(いろんな引用があったり、伏線が張ってあって、最後にオチがあるみたいな?とはいえ、今のところ、「さらば雑司が谷」と「タモリ論」しか読んだことないですけど・・・)、そういうのをイメージしてたんですけど、そういう感じじゃなかったですね。
いや、あの、そういった面はあるとは思うんですけど、なんか、イメージしてたのと違いましたね。
あ、でも、復讐劇みたいなところがあるので、そういった部分は、「キル・ビル」っぽいのかも・・・。
そのほかだと・・・、現実とリンクする箇所があったりとか・・・、結構過激なシーンがあったりとか(第1章と第2章だけでなく)・・・、あと、難しい漢字が多かったです。
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(*01)
このような作家がいてこのような作品が書かれている事を全く知らず、ブックオフの108円コーナーで手に取った。民宿(*02)で1ポイント、雪国で1ポイント、昭和史で1ポイントで3つもポイントがあれば購入も悪くないと思い買い、読みやすそうだったのですぐ読んだ。ほぼこの3ポイント相当の価値はあった。
一章ではタランティーノばりな展開を確かに感じた。攻守の転倒、ライトな暴力、性の露骨あたり(*03)と、ショットをなす銃口の方向性にタランティーノを感じた。一文の簡潔がなす文体は、ノアールでハードボイルドなドライさを演出する点で映画に近い文法であるとも思った。またキーラーゴとタランティーノを接点も映画に見つけたいという課題も生まれた。
二章は特に何も感じなかった。三章以降が昭和史あるいは平成史とクロスする章立てと構成で興味深かった。裸の大将、新潟地震、ホテル火災、田中角栄、麻原彰晃氏、在日、文藝春秋、AERA、セゾンなども絡みつつ、上手に小説としてランディングできていると感じた。
(*02)
とはいえ、民宿の民に既に反応していた。民がタイトルに入る小説はいまじぶん少ないのではないだろうか。そして実は主人公の丹生の姓にも反応していた。本編でもその出生は語られるが、民俗的にニウはより問題的なテーマであると思われるが、この作品では残念ながらそこまでの言及は無かった。その点でまだ深度が浅いとも評される。
(*03)
テーマはもちろんであるが、文体も太陽族な石原慎太郎氏の作品にも通ずるものがあり、両者の比較により昭和(後半)史がより鮮明になるかもしれないと予感した。
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国民的画家がいかに生まれたかというプロローグ。でも、以降の内容はかなり過激だ。セックス、バイオレンス、アート。この3つが違和感なく描かれる小説なんて聞いたことない。
グロい表現に嫌悪感を抱く人もいるかもしれないが、話の展開だけで読める小説だ。
個人的には結構はまった。
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国民的画家・丹生雄武郎の生涯。
初の樋口毅宏さん。
前情報無しで読んだので度肝を抜かれた。
でも、いい殺戮にわくわくする。
連れて行かれる感の強いストーリーは楽しめたのだけれど、収束が少し物足りなかったかな。
でも、サブカルの匂いがする!
「タモリ論」のお人なのね、未読だが。
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結局何が嘘で何が本当なのか分からなかったけど、それもどうでもよくなるくらい面白かった!笑。物事は見方によってこんなにも違うんだなぁ、と。ところどころでクスッとしてしまうところは変わらず。でもすごく好き嫌い分かれそうな作品。わたしはスピード感のある『雑司ヶ谷』シリーズの方が好きなので星4。
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鬼籍 はばか憚りながらその直前まで軌跡を追っていた私が 新潟県寺泊町 にう丹生公平 怯みそうな気持ちを抑えて 束の間の膠着状態に身を持て余していると 鬱蒼と茂った中庭 きら吉良正和 可憐な芍薬しゃくやく 長岡の建設現場 彼女の剥き晒した襟足をじっと見ていた 凛とした佇まい 色香に一段と磨きをかけていた 薄倖の女神 どこまでも不幸に陥れたい邪欲に駆られたに違いない いまわ今際の際きわ サボタージュできない 洟をかんだ 曇り空のような翳りを見せた 勧善懲悪のドラマ 燻らせ 紫煙 面貌めんぼう 蜉蝣が閉じ込められた琥珀のループタイ 嘲笑った 飯台 昔取った杵柄 煽られた 同じ穴の狢 苔のむした土の下から 諧謔かいぎゃく まないもうと愛妹 こしら拵えた 羞じらって 長い睫毛 涼やかな風 越後湯沢に着くと大勢のスキー客で賑わっていて 苗場プリンスホテル 得心がいくとはこのことだった 梢 満点の星団 緩慢な動き ダイヤル式の黒電話 魔手ましゅ 人の心の深淵を思わせるほど暗い闇が部屋の中を統治していた 烈しい潮風 侘しい夕餉ゆうげ 男と女の断ち難い契り す磨り硝子 手練れの強盗が監視カメラの位置を確認するのと同じ目の動作だ 小夜嵐は続いている 安普請やすぶしん 似て非なるもの ディルド貼り型 谷崎を読んで女郎蜘蛛を背中に彫った 不退転の決意をうなが促す 性同一性障害 痴情の縺れ 憔悴 困憊こんぱい 性倒錯者 よく死ぬとはよく生きることであり、生きるとは何かと問われたら、死ぬことを考えることなのだと。 行住座臥ぎょうじゅうざが 纏わる 無為徒食に自分を堕ろしていました 隻眼 口実を拵こしらえた 有形無形の影響を受けました いじく弄る 流言飛語りゅうげんひご 嗤い出しました にうゆうぶろう丹生雄武郎 ご高著の上梓 松本智津夫 市川崑こん 厳父げんぷ 矍鑠かくしゃく 絵筆をと執る 斯んなものを仰ぎ見ては 「古希のシンデレラボーイ」と揶揄 射竦められてしまう うやうや恭しく 萬よろず 慰みもの 言葉に置き換え不可能な神秘性 傍点 尾形光琳こうりん 蒐集しゅうしゅう 貪って いわ謂れ 朦朧体 慄然すべき驚愕 にわ俄か 長閑のどか 俎上 めいちょう明澄な記憶力 嘯く繰り言 夭折ようせつ 容易い 毀誉褒貶 富嶽百景 剽窃ひょうせつ エピゴーネン=模倣者 旧かな遣い 高鼾たかいびき 跪いて 不安に覆わられていた 継子ままこ 銃把じゅうは 下賤 奸計かんけい 父兄 暖簾に腕押しの老獪なはぐらかしか 金銭での籠絡 耳朶みみたぶ とうじん唐人の寝言 大東亜共栄圏拡大の為の聖戦だと信じていました 泣いて嫌がる女を無理矢理犯すのが好きな男など稀です 茣蓙ござ のたま宣った ためら躊躇う 舵板にしがみつき漂流する私を除いては 意識だけが爛々と研ぎ澄まされていく 不意に憫笑が込み上げた すく掬い上げ 北川魳きたがわかますノーザンパイク 愚図ついた雲行きは爽やかな好天を招き 人生は素晴らしい。それは戦ったものだけが口にする資格がある。 哀悼の意を表します 梁石日ヤンソギル 忸怩たる思いに駆られました 借り物の教育論 『Y氏の妄想録』『血と骨』 白石さんのデビュー作『一瞬の光』 『終わりなき始まり』がベストワン エネルギーを振り絞って完走すると 短命な政権が続いて 文学は拮抗の中でその対象を凌駕していくエネルギーを持っていないと負けちゃうんですよ。物書きは、現���と対決し、凌駕していく気概を持たなければいけない。 フィクションのフィクションは、すかすかのシュークリームみたいなもので、フィクションというものは、まさにリアリティを持つ必要がある。そうしないと成立しないと思うんです。 『キューポラのある街』 前田日明 船木誠勝 崔洋一 原田芳雄 『闇の子供たち』 猥褻 『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』 タランティーノの『レザボア・ドッグス』 換骨奪胎 石井輝男 三池崇史 園子温