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紙の本
主役が「助演男優賞」的な活躍の短篇集
2021/08/09 12:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
「事件持ち」で知った伊兼源太郎さんの短篇集。どの作品も主役の伊勢雅行が「助演男優賞」的で、読み進める毎に引き込まれていきました。続編も出ているので楽しみです。個人的には4篇目の「血」が良かったかな。
電子書籍
思わぬもうけものでした
2020/07/08 10:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハマさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
神戸を思わせる架空の町「湊川」地検を舞台とした短編5編。それぞれの短編の主人公は司法担当新聞記者、検察事務官、女性弁護士、女性検事、地検総務課員と異なるが、真の主人公は湊川地検の「シロヌシ(白い主)」と呼ばれる、「爬虫類を彷彿させる目」と「抑揚のない声」を持つ湊川地検総務課長。5つの短編を通じこの「シロヌシ=S」の真実の姿が明かされていく。
地検が舞台なのでそれぞれの話で事件が絡むが、主となるのは謎解きではなく、人間模様。ナカナカ読ませます。
「正しくないとされる行動が、実は人間として正し」かったらどうするのかをそれぞれの主人公は問われ、それについて葛藤する姿が描かれています。
女性検事が主人公となる「血」が私には一番グッときました。
思わぬめっけものでした。この作者伊兼源太郎は本作の次に「巨悪」という作品を書いていますが、意外なことに私以前に購入していたのです。ずっと長く「積読」状態でした。本作を読んでから、著者のほかの作品も読んでみようかなと思って調べて気づきました。そもそも、なんで本作を購入したのかがブクログ非公開読書メモにも記載がなくわからないのです。
★4つ(一食抜いても読むべし)です。
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