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待望の新刊も期待を裏切らなかった
2020/07/02 23:40
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投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
試しに1巻を読んだところぐいぐい引き込まれ、一気に全作読み切った後、続刊が出るのを文字通り首を長~くして待っていました。紙の本より1週間遅れで配信されるまでにレビュー等で今作で第2部完結と知り、どのような展開になるか先を知るのが少し怖かったのですが、読んでよかったです。今作の発売予告から購入までに期待値は上がるばかりで、そういう場合、えてして期待外れで残念な気持ちになるものですが、「やっぱり読んでよかった」と思いました。
宝石商が主役のシリーズなので、メジャーなものからあまり知られていないものまで宝石に関する記述がありますが、作中で登場人物が他の人に説明する形や頭の中でおさらいする形で進行するので、自然と頭に入ってきます。
また、(本を読むということは目から入るのは文字情報なのに)映像が目に浮かぶような人物描写や心地よいテンポで展開する上品で美しい日本語の会話は、すうっと体内に染み込むようです。このように相性がいい本との縁を結んでくれたhontoにも感謝です。書店で目にしても実際に手に取ることはなかったでしょうから。
長く続いてほしいと願うシリーズで、次巻も楽しみです。
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投稿者:杉野 - この投稿者のレビュー一覧を見る
リチャード達をずっと苦しめてきたことへの決着がつく巻だなと思っています。ジェフリーの家族に対する思いに胸が締め付けられます。
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だって生きているから
2022/06/07 21:30
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投稿者:apple2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
オクタヴィアの気持ちは何処にあるのか。
真意は何か、自身も分かっているのか。
一人の人間の深層心理に迫ります。
プランテーション。
言葉は、意味は知っているつもりでしたが、実感が伴っていないことに、読んでいて気付かされました。
人は誰しも(ではないかもしれませんが)、自分の知る以外の世界に無意識下に無頓着になりがちだ。
そんな些細な気付きでも、このシリーズは深いと思います。
生きている限りは毎日が勉強であり、総力戦。
毎日ダラダラ生きている私には、耳に痛い言葉です。
今回のお話では、宝石は主軸には有りません。
強いて言えば、因んだクイズと琥珀のブローチ、そしてみんなの心の奥にある、夫々のキラキラした何かそのものが宝石でしょうか。
今巻にて、オクタヴィア嬢の件は落着します。
そしてリチャードとセイギの関係もまた、親友、愛人、兄弟……弟子、その全てであるかのような、より密度を増しました。
フィナーレはみんなのドンチャン騒ぎパーティーで、国際色豊かでそれはそれは楽しそう。
そしてスリランカの時は終わり、きっとまた新たなステージの始まりです。
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この上ない大団円
2021/02/02 12:46
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投稿者:いの - この投稿者のレビュー一覧を見る
1巻を読んだときから引き込まれて、続刊を楽しみにしていたシリーズも完。
石は好きだし、不幸な人がいない、安心して読める作品でした。
正義の他意のない褒め言葉にリチャードが動揺する関係が好きでしたが、終盤の正義の発言。こ、これはそういう意味ですか・・・?
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まだ続きますよね?
2020/09/08 12:38
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投稿者:にゃお - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二部完ってことはまだまだ続くと信じてます。
いや~二人はあるべきところがお互いのそばだったってことですかね。
にしても1巻の時からもうくっついたらいいのに!と思ってましたが前回からなんとも二人が一生一緒にいるってなってうれしい限りです本当に。
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景色が変わる物語
2020/07/31 17:22
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投稿者:青葉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分のこと、ひとのこと、過去、現在、未来、いろんな物事全てが、宝石になるような物語です。
読めてよかった。
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オクタヴィアに纏わる出来事の中で、正義とリチャードの間に大学生時代から育まれていった関係性が、ひとまず落とし所を迎えた。
この物語を読むといつも思うのが、2人の関係性が羨ましいなということ。恋人とか夫婦とか家族とかいう枠組みの外で、互いに唯一無二と認識して、人生の終わりを迎えるまで、一緒に歩んでいきたいと思っているのが、幸せで羨ましい。正義もリチャードも、心の中に闇の部分を抱えていて、けれどそれをお互いに救いあい、かつ生来の優しさを持っているからこそ、そうあれるのかもしれないと思う。ある部分では依存関係にも見えるけれど、純粋に、お互いの側にありたいと思える相手を、自分も同性に欲しかったなと思ったりする。
奔放な姉妹の姉がスリランカで正義とリチャードに会った時、正義が言った”好きな人”がようやくわかってほっとした。
第3部ではどんな話の展開を迎えるのか楽しみでしょうがない。
作者が宝石や音楽や芸術にロマンを感じているのが、物語の要所要所で語られていて、そのことにも強く共感するから、この話はとても好き。
長く続いてくれるといいなと思う。
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これは、なんともはやギリギリでした。良かったけど。今まで燻っていたオクタヴィアさんのこととか、正義の将来とか全部解決して2部完。もうちょっと続いて欲しかったけど。オレンジ文庫はいつも少し物足りないところでシリーズが終わるからな…
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本当に綺麗な終わり方だった。もしこれで3部がない、と言われても納得の終わり方だった。結局2人にとっての"あるべき場所"はお互いの隣、という言うまでもない事だった。
ただ、もうあの2人に言う事はひとつ…。
末永くお幸せに!
でも秘書Ver.の正義とリチャードの話も読みたいな。
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著者の辻村七子さんの優しさを『宝石商リチャード氏の謎鑑定』を通して受け取ることができることにとても嬉しく思う。丁寧な言葉と物事を見通す目と言語化する能力に浸って、真っ直ぐな言葉、辻村七子さんの思い伝えたいこと熱量を、読者はわたしたちは感じることができる。誠実さにかってに信用を寄せてしまう。本当に深く考えられてこの作品が出来上がっているんだなと思う。
ネタバレ⤵︎ ︎
「悪役めいた台詞を言う時、ジェフリーは少し甘い声を出す。どうぞ責めてくださいと言わんばかりの声色に、俺の頭は冷静になる。三百年前のことに腹を立てている場合じゃない。中身のない義憤は自分のための怒りだ。この場所で三百年生きてきた人たちを踏みにじる行為になりかねない」
辻村七子さんのこういうところが好き。この思考でこの作品が書かれていることが嬉しくて、何よりキャラクターの言葉の土台に安心出来るものがあるというのがとても大きい。
オクタヴィアの死生観が誰かの為にという形を取ってしまうのは、彼女の両親の愛の形がそれであったこと、それ以外を伝えられなかったことだ。両親の愛が彼女に継がれて、彼女も誰かに伝えたかった。それこそが彼女の知っている手放したいのに手放せない一つの愛で、だからこそそれ以外の形のヴィンスの愛に救われるのだと思う。
オクタヴィアのいうハッピーエンドがハッピーで終わらないことなど彼女が一番知っている。死ななければエンドにならない。
彼女のハッピーエンドを見て死んでしまいたいという願いを誰かに笑われたくないな。
それでも彼女は中田正義の「献身の愛」をハッピーエンドとは取らず、残されたものの話をして、彼女は自分が終わらせたいと願っていると同時に、残された人たちの感情にも苦しんでしまうのだから。
このハッピーエンドの話をした後に、ハッピーエンドという括りにされないものを提示するの本当にすごい。オクタヴィアの言うハッピーエンドは彼女が押し込んだもので、それはハッピーエンドというそのものの話に繋がり、いままではみ出されていたものの存在にもスポットライトが当たる。その上でジェフリーの恋人の話が出てくるんじゃないかな。変わることを嫌い伝統的な貴族としていなければならないジェフリーの恋人は今までならバットエンドが待ち受けている。その定義こそおかしいじゃんというカウンターになるし、オクタヴィアのいうハッピーエンドとジェフリーの吐きそうと言わせるバットエンドが対比されている。そしてその後に、どんな関係性にも当てはまるだろうリチャードと正義を出すことで、それらが上手くまとまる。いままでなら出来得なかったことが出来たものを提示され、ハッピーエンドやバットエンドのそれすらをぶっ壊していて、それは辻村七子さんの優しさなんじゃないかと思った。
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良くって1巻から読み直してしまったよ✨ヘンリー最高にカッコ良かった。他の誰もが霞んでしまうくらい素敵だった!✴️これ以上無いくらいの大団円で、第3部はどんな苦難が待っているのか予想つかないな。コロナ問題かね?
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大団円\(^o^)/♪オクタヴィア嬢が遂に登場!(゜゜;)という事でドキドキハラハラしたけれど、なんとかなった(;゜∇゜)ヘンリー兄ちゃんの啖呵、格好良かったよ(^^;)これで終わってほしいような、続きが読みたいような…
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いやもう!拍手喝采!!
オクタヴィアちゃんのどうにもならない絶望(それはもう、漂白されて真っ白な)を断崖絶壁として、それをロッククライミングするとして、まずどこに足をかける?っていう難題。
ヴィンセントさんの飄々とした愛情。覚悟を決めた『長兄』ヘンリーさん。なんていうか、皆の力が合わさって物事が切り開いていった感じ。
そこに至るには、まずそこまでに正義とリチャードさんが悩み、行動し、それぞれの物事やひととに相対して積み上げ編み上げしてきた関係性があったからこそだと思う。
物語が進むに連れ、「えー!?」「わぁー!」の連続で、ものすごい読みごたえ。
そして、スリランカの中田さんちでの大団円のパーティは壮観。
最後に、25歳になった正義が、公務員か、宝石商か。将来をとうとう定めるその結果が……!
なるほどねぇと唸りました。自分をよく分かってるw
これだけこんがらがったクレアモント家の、まあお家騒動とリチャードの過去を切り開き、心からリチャードが笑えるようになったのも、正義くんのまっすぐな愛情故かなぁ。
友情とかエロスの意味での愛とか超えて(あるいはすべて含んで、かもしれないけど)その魂が好きだよと。おまえの顔は本当に美しいと。
そこに私心がないんだよなぁ。嫉妬とか変な執着じゃなく、本当に眩しいくらいまっすぐな思い。
表現しきれないけど、良かった。素晴らしい結末だった。3部はどうなるのかな?楽しみです。あー読み終わるの寂しい。でも何回も読み直したい。それとそれと、正義くんは本当に頭いいなぁ!賢いリチャードさんに対し善良なだけの主人公、では全くない。頭がいい。
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1部では連続ものの短編が1巻ごとに3話ずつ収まっている、という感じだったけど、2部では1巻ごとに1つのテーマで話が続いていくという構成でした。
ジェフリーもヴィンスもハッピーエンドで良かったーー。
オクタヴィアちゃんもとりあえずは一件落着で、初めてヘンリーに頼もしさを感じました。
3部も期待してます!正義とリチャード、もうもどかしすぎるのでくっついてくれ!!
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2020.12.13
初期の初期からずっと思ってるんだけど、これは、blじゃないのか??エッセンス以上スパイス以上……
ストーリーのメインは、正義くんの生き様と、リチャード好き好きする話……
もちろん、ここまで購入して読んでるので、大好きなんですが…‥くっついて欲しいけど、そういう書籍じゃないならそういう展開にはなり得ないのか?という矛盾の葛藤による文句です笑