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巻末が蛇足だが、全体的には満足。
2020/10/25 12:42
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
生きている馬超。
西方を制圧する諸葛亮。
魏延との確執に自己嫌悪する諸葛亮。
史実と違う、演義と違うオリジナル三国志。
だが、いきいきとした戦闘シーンがいい。
内政の充実ぶりまで鮮やに描かれている。
諸葛亮の衰弱ぶりが悲しいまでに伝わってくる。
南中の果実で馬忠が作った腹の中が燃える酒は
是非飲んでみたい(笑)。
人間臭さを増す登場人物の性格脚色。
嫌いではない。
巻末は蛇足だが全体的には引き込まれるように読めた。
もう一つの三国志
2002/06/27 22:24
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投稿者:南亭骨怠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
三国志というと,劉備・関羽・張飛の物語であるが,その他にもう一つの物語を見いだすことができる。
北方三国志では,12巻・13巻の亡き劉備の志を孔明が受け継ぐ部分である。特に北方三国志では人間味あふれる孔明が苦悩し,耐え,志のために戦いぬく,心の迫ってくる物語になっている。
柴田練三郎も,この部分を、『英雄・生きるべきか死すべきか』に表している。北方三国志を読み終えた今,また柴練三国志も読みたくなった。
遠き五丈原
2002/07/19 14:02
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投稿者:しょいかごねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
北方三国志は五丈原の戦い、つまり諸葛亮孔明の死で終わっている。物語の最後で、乱世に背を向けて山中に隠棲した馬超がこう呟く。「五丈原はここから遠い。」五丈原とは何だったのか。蜀の意地そのもの、劉備と孔明の志についてきた者達の最後の挑戦なのか。
この巻は戦いの描写が比較的多い。なのに、どうしてもそういったことばかり考えてしまう。孔明の死を聞いた馬超が言う。「戦場の死はめずらしいものではない。」この言葉は限りなく残酷であり、限りなく重い。
孔明の死は一つの時代の終わりである。(北方三国志では描かれないが)この後も蜀は姜維を中心に北伐を続けるが、明らかに国力は低下していく。蜀だけでなく、魏も呉も政治の腐敗が始まってしまう。あれだけの英雄を輩出した三国が、どうしてこうなってしまうのか。強い志を持ち、決して妥協せず、気迫をもって乱世を生き抜いた男たち。むしろこの三国志の時代が、ひとつの奇跡だったのかもしれない。
五丈原とは何だったのか。見果てぬ夢、果たせぬ志が潰えるところ、悲しみと憂いに満ちて、長い物語の幕が下ります。
ついに完結
2022/10/05 23:43
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
孔明、四度目の魏への侵攻は、雨と兵糧の枯渇から撤退したが、兵糧の枯渇は人為的なものでもあり、責任者の処罰を行わざるを得なかった。またしても人により侵攻は失敗した。
孔明自身にも病魔が襲うが、病というよりは命の炎が尽きてきたという方が適当なのだと思った。そして、最後の侵攻、五丈原での戦に挑む。
成功しつつあったが、最後は自分自身の死により侵攻は失敗。それでも、力を尽くし、漢王室の再興という夢に挑んだ孔明の最期は、生ききったという感情に充たされたものだったのだと思わせる終わり方が良かった。
男達の熱い心と雄叫び
2002/06/29 21:06
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投稿者:タツー - この投稿者のレビュー一覧を見る
この巻をゴルフで言えば、最終ホールだ。このホールまで勝敗はもつれ込んでいる。そして勝つ手順が見えてきたところで、雷付きの豪雨が降り続き、一時中断。夜中まで雷が続いたので、その日の試合は延期。と言う感じだ。
魏の曹真の出陣で孔明はラッキーを手にした。わざわざ孔明の掌に転がり込んできてくれるのだ。しかし天は孔明に味方しない。雨がやまない。魏と蜀が対峙してから一度のジャブの出し合いで、魏は退散してしまった。次は孔明が攻めにはいる。魏に進攻し、祁山の麓に陣を敷く。対峙が長くなると、何度か撃ち合いもある。余力を残したまま必殺パンチを出したが、間一髪のところで司馬懿に逃げられてしまう。司馬懿は孔明の確実な強さが身に浸みて、防戦に執着する。蜀は撤退し、国力を復活させ、再度攻め込むが、防戦に執着した司馬懿を崩すことができない。そして孔明は出陣先で死んでしまう。
北方三国志はこれでおしまい。劉備の熱い志と対等に語り合えた者たちが消えることで、物語も息を引き取ってしまうのだ。
男達の熱い心と雄叫びが、無数にちりばめられた北方三国志は面白かった。
諸葛亮寄りでやや無理のある展開
2016/08/02 01:08
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
好みの分かれる話だが、演義や正史とは異なる要素。
すなわち、諸葛亮が北伐である程度の成果を挙げる点。
涼州の西半分を蜀が抑えてしまうのは、少しやり過ぎで
その後何故その領土を蜀が放棄したのか描かれていないので
不自然に感じる。
夢の途中で命尽きる。諸葛亮の死をそんな風に描きたかった
のかもしれない。
それもまた良しということか。