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投稿者:Masaru_F - この投稿者のレビュー一覧を見る
我々の世代にとってのアスキーはある種の英雄。同時代は毀誉褒貶が激しく、西和彦という人物の真実が見えづらい状況だった。30年の時を経て、今読んでみると、西氏の先見性の高さは凄いものがある。人は頂点にある時に何故、これほど傲慢になってしまうのだろう。
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ITの源流を辿ると必ず西和彦にぶち当たる。
MSXの立役者、MSの初期ボードメンバー MS DOSの関わり PCの黎明期のキーマンといえば西和彦である。
パソコン雑誌では、アスキー派、ソフトバンク派と分かれていたが、自身は圧倒的にアスキー派だった。
アスキーの方が知的な感じがしており、贔屓目で見てしまう。
圧倒的なメインストリーム、ITという言葉がない時代、現在に至るまでの生き様を語ることがどれだけ今後の起業家に役立つことがあるのかという点で待望の半生記である。
IQは高く、論理思考適性が高い。いわゆるパソコン雑誌オタクである。しかし、人間の感情に関して頓着しない、大きな度量を持って当たれないことから
度々喧嘩分かれをして、人が離れていく様がこれでもかと書かれる。
天才と呼ばれた西和彦、孫正義と並び称された行動力、知性に期待をかけた人も多い。
喧嘩別れをしても、西が苦しい時は、ビルゲイツでさえ手を差し伸べる。過去の酷い行動を許してしまう魅力がこの人にはあるのだと思う。
アスキーも経営が立ち行かなくなり、最終引き取り先となった 元祖ベンチャー経営家CSK会長の大川功もその1人である。
本書で西は大川功の奴隷となると記載があるが
CSKの大川功としては、大川功の鞄持ちをさせることで、今後の西の将来に何が必要か人生をかけて教えたかったのだろう。それを思うと胸が熱くなる。
現在は、IOTラボで教鞭にあたっているという。
経営者としての経験が将来の指針となる学生も多いだろう。
まだまだ半生記。
後進の中から西以上の起業家、開発者を輩出することを期待したい。
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序盤がPC8001とかMSXとかI/Oとかアスキーの話でアツい。
後半が大川さんとセガの話でまたアツい。
西さん自体は、凄まじく行動力のある人だが、反面やはり何か問題のある人なんだろうなと感じた。
大川さんが潰れそうなセガに私財全部寄付した時、上司が男泣きしていたのを思い出した。
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Win95以降の私らの世代には「よくケンカしてるおじさん」の西さんだけど、この人がいなかったら「日本のパソコン普及が一年遅れた」(孫正義)というのは言い得て妙。何度も挫折する姿は周囲にもこんな人いた(今もいる)気もしますが、読んで少し元気になりました。電子版読んだけど誤植がちょっと多いのが残念。
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中山素平さん。大川功さん。MITメディアラボ50億円の話。金利25%。先払い。人に会う。コンピュータはメディアになる。繋がる。
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前々職、前職そして現職とアスキーさんとはお付き合いがあって著者ご本人とも何度かお会いしたこともあるので、その頃を情景とオーバラップしてとても興味深く読みました。前半の上り調子の話もとても面白いですが、後半のとても厳しい状況でのストーリーがとても心に染み入りました。
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起業に伴う失敗談が多く書かれていて面白かった。土井様いわく面白くない訳がない反省記だ。板倉雄一の【社長失格】と同じく実体験に基付く失敗談はとても参考になる。その中に珠玉の言葉が多くちりばめられている。感動が全ての原点、学ぶということの大切さ、相手に勝つには集中力という武器、君より若い人の力になれる人間になれ、厳しい優しさと優しい厳しさこそが人の上に立つべき人がもつもの、国のため人の為世の為君はは何ができるんだ?、感謝している時が幸せ、久しぶりに心打たれた。
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2020/10/05天才西和彦氏の自伝的読み物 ここ半世紀の情報産業の劇的な変遷を当事者の言葉で振り返られる貴重な一書。成功話の自慢だけではなく、失敗談も多く、半世紀ならぬ「反省記」なのも好ましい。しかも文章が平易で、話の展開が面白い!
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アスキーの創業者、西さんが半生を反省。華やかかりし頃までしか知らなかったので、その後のことやセガのこと、大川さんのことなど興味深く読んだ。
反省して未来に活かさないと、単なる失敗と、壮大なスケールで綴られていました。
最後の数章が特に興味深かった。
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p8 過去を否定することは、自分の足をめがけて弾を撃つことであり、上に向かって唾を吐くということみたいな気がする。 いいことも悪いことも含めて、それが今の自分をつくっているわけで、それを否定しても始まらない。むしろ、「イヤなものはイヤ」「嫌いなものは嫌い」と言い続けてきたからこそ、今の自分があるとも言えるのだ。僕は僕であり、ぼくでしかない。過去を否定してもしょうがないし、公開することに意味はないのだ。「後悔」ばかりして「反省」しなけれあば、「失敗」は永遠に「失敗」である
p33 アルテアにBASICを乗せるために、ハーバード大学の大型コンピュータにアルテア8800のマネを指せるプログラムを書いて、そのなかで4kバイトに収まるプログラムをBASICでかきあげた ポール・アレン ビル・ゲイツ
p36 いきなり国際電話 マイクロソフトのビル・ゲイツにつないでくれ
p62 国際コンピュータアート展 甲陽学院高校をずる休みして、飛行機で東京へいった
p65 「興味のある場所」に行くだけで、人生は自然に拓ける
p180 オリベッティ 北イタリアのイブレアという町をデザインしていた
p251 過去に注釈するから人は苦しむ
どんなに認めがたいことであっても、起きてしまった過去を素直に受け入れ執着を断ち切り、自分の改めるべきことを反省することで、過去を乗り越えて行くしかないのだ
p313 パワハラはできない上司がやること
p316 相棒と二人で仕事をするときは、何も言わんでも仕事はできる
10人の人と一緒に仕事するときは、10人まではああせいこうせいと命令することができる
100人の人と仕事をするときは、教えるようんあ気持ちで仕事をせんとあかん
1000人の人と仕事をする場合は、君らたのむわ、一つよろしくおねがいしますという気持ちでないと仕事ができへん
一万人 諸君らの幸運を祈ると、祈るような気持ちでないと、一万人のひとは動いてくれない
p318 大切なのは、即断即決の瞬発力と熟慮する慎重さのバランスなんだろう
p320 会社がきちんと回っていて、月末にみんなに給料が払えることが、どれだけありがたいことか。会社のデスクで仕事をしていて、ふとそんなことに気づいて、「ああ、幸せだな」と思うときが何度もあった
p321ビル・ゲイツとの若い とりもったのは当時マイクロソフト日本法人社長の成毛眞氏
p329 大川功 わしはな、会社のお金を遊びにつかったことは1円もないんや。
p324 お前の言う嫌いなやつにも、お前が指摘するような欠点はあるんだろうよ。だけど、そいつらの欠点をどう受け入れて、いいところを見ながら仕事ができるかどうかが、お前の経営者としての器だよ
p372 社長の最後の仕事は、社長を辞めることである
p381 50億円(3500万ドル)を現金でMITに寄付 年率25%で回しているときいて、2500万ドルに値切った
p415 お前、世の中は悪いやつばっかりや。お前は
人がいいから、すぐ信じて突進する。前に進むときには右と左を見るだけじゃなくて、ちゃんと後ろ��見ないとダメだぞ。そうしないと悪いやつが後ろからやってきて、やられるぞ
p418 セガのハードウエアの撤退を決めるとともに、ご自身の所有する有価証券と金融資産のすべて、総額850億円をセガに贈ることを決断した
大川さんは、いつも「生まれるときも裸、死ぬときも裸」とおっしゃっていた
p452 一喜一憂しない。「すべてのことは過ぎ去っていく」
p453 感謝しているときが幸せなのだ
悪口をいっているときは幸せでない
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アスキー創業者の西さんの今までの人生の失敗をまとめた本。本は非常に読みやすい文章で書かれておりとても分かりやすい。まず読んで思ったのが、この波瀾万丈な人生は一体なんだ?これだけの行動力がある人だからこそ、いっぱい失敗して色んなものを生み出せたのだと思う。関わった方々の面子を見ても凄い方ばかり。非常に為になる本だと思う。
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日本の、いや世界のコンピューターの歴史の半世紀を反省記というタイトルで駆け抜ける本。いや、めちゃ面白かったです。遭遇、萌芽、武器、船出、ゲリラ、進撃、伝説、開拓、対決、未完、決別、瓦解、暴落、ブラック、造反、屈辱、陥落、撤退、負け犬、再生、それぞれの章のタイトルが端的に示すジェットコースター人生。むかしSONYのスローガンに「デジタル・ドリーム・キッズ」という言葉がありましたが、西和彦はまさに「デジタル・ドリーム・キッズ」なのでありました。ポイントは「キッズ」で、まるで半ズボンをはいたまま、コンピュータービジネスを駆け巡った記録。というか、ぼやき。「あ~あ、バカだなぁ…」というため息。大人にならなかったから成しえた夢と、子どものままだったから失ったビジネスと。apple再興の旗印である「Think Different」の1997年のコマーシャルは「クレージーな人がいる」といナレーションから始まっていて、世界を変える人たちを称賛していますが、西和彦だってクレージーな人であり、世界を変えた一人です。ただ、クレージーなまま走り切れず、中山素平や大川功というヨーダたちとの出会いで大人の階段を上っているような風に述懐しています。でも、なんとなく地金のクレージーキッズ感も垣間見えるようで、反省記からの反転記も期待したりしています。
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すごい人なんだろうなと思う。でもどこか幼稚。自分中心?人間関係について、勉強しない。私も近いところがあるので、こうはならないぞと頑張りたい。
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波乱に満ちた人生を歩んでこられている西さんの自叙伝。
読み終わって、とても人間臭い人なんだなと思った。
アイデアや実行力など素晴らしい面を沢山持ちつつ、経営に向かず、感情的で人との折衝を苦手とする性格に、なんだか親近感を覚えた。
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アスキーを創業し、創業期のマイクロソフトを支えた
伝説的人物、西和彦の自伝。
面白すぎる。。面白すぎて、寝る時間がもったいないと感じるくらいだった。
「反省記」まず、タイトルがいい。
億万長者の一歩手前まで上り詰めていたにも関わらず、
全てを手放し、自分の創業した会社まで追われてしまったのだから、
そこには何か原因があったはずだ。
古くは、「社長失格」という伝説的な名著があったが、
まさにそれに匹敵するような出来。
私たち凡人はこういった失敗から、多くを学ぶことができる(でしょう)。
※社長失格
https://booklog.jp/item/1/4822241300
自分はパソコンやITにはそこまで詳しくないので、
本の中の細かいテクニカルな記載までは理解できない。
それでも、当時の生々しいやりとりが生き生きと描写されていて、
自分も疑似体験した気になってくる。
特に、創業期のマイクロソフトでビル・ゲイツと共に奮闘したシーンは、
当事者ではないと分からない貴重な記録だろう。
前半部分のイケイケドンドンの時代から一転して、
後半の転落人生(長期的には必ずしも失敗とも言えないと思いますが)。
後半になると著者の悪い(闇の)部分がドンドン出てくる。
おそらく、前半にもそういった面はあったのだろうが、
結果が出ていたのでそれほどフューチャーされなかったのだろう。
物語としてもとても面白いものですが、
学びという意味でもとても読み応えのある一冊です。