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本を「人と情報をつなぐ記録媒体」と定義しているのにハッとさせられた。この定義だと世の中にあるコンテンツの多くは広義の「本」ということになり、これだけ多くの「本」が供給されている社会では、書物としての狭義の「本」が売れなくなったのは当然のことだよなあと納得。けれど、海外の書店や図書館の話はワクワクしたし、書物の持つ可能性もすごく感じた。
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昔、「本」は「人間」だった。オーディオブックは現代の「語り部」。
「読む」という行為が「黙読」になったのは明治以降というのに驚いた。
現代ではブックカフェがコミュニティとなって、新しい「たまり場」へと進化しているらしい。
六本木の「文喫」という本屋さんに行ってみたい。
コペンハーゲンの「ヒューマンライブラリー」は、「語り部」への回帰なのかな。語られるのは個人的な経験やけど。ブログみたい。
ヘルシンキのように、3Dプリンターやミシンなどを完備した図書館、近くにあったら嬉しいなぁ。
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人が交易や売買をはじめると、そのための場所が生まれ、多くの人が集まるところが生まれます。つまり「本の売買」は人が集まる重要な仕組みなのです。
江戸時代における本屋さんは、今の「本だけを売るお店」というイメージからは少し離れています。本を売るだけではなく、自分で本の出版をしたり、本の卸売販売をしたりしていました。さらに古本の売買から貸本まで、様々な仕事を「兼業」していたのです。(p.70)
図書館は、激動の時代を迎えています。
スマートフォンやタブレット端末の普及により図書館がなくなるのかと思いきや、ほんと読者との距離はどんどん近くなり、読書量も増えているようにさえ感じます。これは、現代の私たちと「本」との関係が、ただ情報を取り入れるだけの読書から、本に出会う演出を体験すること込みの読書へと、そのありかたが変化してきているあかしなのだと思います。人はこれから、ますます本とのコミュニケーションを欲していくのではないでしょうか。(p.88)
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本=書籍ではない。
本とは人と情報の繋がりである、という視点の提示。
過去には粘土や木など、嵩張ったり高価だったり。それ故、情報はとてつもなく価値があるものだけど、「場」や対象が制限された。
「場」の制約を超えるための口承伝達や技術革新を経て、今や情報自体は「場」の制約を受けにくい。誰でもそれなりの量と質にアクセスできる。
だからこそ、今度はブックカフェや読書会、ヒューマンライブラリーなど「場」そのものに意味を見出す文化が生まれつつある。
「本離れ」なんて言われて久しいけれど、「本=人と情報の繋がり方」と捉えたら、時代ごとに変質したりデジタル情報とは棲み分けながら、重要性を保っていくだろうということ。
面白かったです!
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ヨルダンのラクダの取引は、今ではフェイスブックで行われている。
パプアニューギニアのセピック族は、裸で生活しているが、スマホを持っている。
世界では、紙の本よりスマホの電子媒体のほうが便利なところがいっぱいある。
日本は紙の本をよく読む国。
これからは紙とデジタルをそれぞれに活かす必要がある。
パピルス革命。パピルスはリサイクルできた。エジプトのアレクサンドリアの図書館は、パピルスの本を70万点所蔵していた。日比谷図書館が20万冊。
聖書の語源はパピルス。
パピルスから羊皮紙へ。紙の発明は、記録の革命。
わら半紙は、藁を混ぜたものが最初。再生紙。
模造紙は、三椏でつくった大蔵省印刷局の「局紙」をオーストリアの業者が模造したもの。これが模造局紙として日本に入り、これをさらに模造して、模造紙になった。
奈良時代は、経師屋さんが表具として本を製作していた。。
江戸時代は本の楽園。出版プロデューサー蔦屋重三郎。浮世草子などでヒット作を作り出した。江戸時代は、本だけでなく出版もした。
下北沢の「本屋B&B」は、兼業する本屋のはしり。
本は、自分にとってどんな意味があるか、を考えることが大切。
「文喫」入場料を払うと読み放題になる。
ベルギーの図書館は有料。本の購入費になる。
デンマークは、ダウンロードできる。人間図書館=人を貸し出す。芸術家や障碍者、マイノリティが話をしてくれる。
ヘルシンキ市立中央図書館は、工房がある。3Dプリンタ、ミシンなどが完備。
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本に関する様々なこと(本の材料、作り方、印刷の仕方、本屋のあり方を含めた流通の仕方など)の歴史について、現代と関連づけながらわかりやすく説明してくれる本で、情報量が多いのに読みやすくすごい本だと思いました。筆者は本を書く場合100冊くらい読むと本書に書かれていて(!)この情報の濃さはそれでかと思いました。図書館の最新情報にもふれられてました。
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期待してた内容とは、全然違った。
本は紙で出来ているところまで、
遡った内容だった。
ナカムラクニオって
パナソニックをダメにした人と
同姓同名みたい。
よって本書とは、出会わなかった
と言う事で。
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実は今の時代本はめちゃくちゃ読まれてるんじゃない?っていう逆転の発送を、本ってなんだっけという本質的な問いから掘り下げていくというステキな冒険でした
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付箋を貼りながら読もうと思ったが、付箋だらけになりそうでやめた。時代の流れのなかでさまざまな形になって現れた「本」。「人」と「本」はずーっと友だちなんだ、と思った。
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あるショッピングモールで期間限定図書館イベントをやっていたところにあった。
図書館文化史の授業と共通するところがあって面白かった。羊皮紙の話とか、活版印刷術の話とか
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本の歴史と今、そしてこれからを優しい語り口で解説している一冊。
本は媒体や持ち味を変化させながら、ずっと我々の傍にありました。
情報を伝えるものであり、感性を伝えることもできます。
デジタル化についてもポジティブに触れられ、未来に期待を持てました。
本が自身を語る構成のジョン・アガード著『わたしの名前は「本」』に通ずるものがあり、改めて読書できることの素晴らしさを感じられました。
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書物の歴史を分かりやすく伝えてくれる。
竹簡、パピルス、羊皮紙など文明と共に発展してきた「本」の形態。
部分的には歴史の教科書で学んだりしたが、体系的にまとめられているものは読んだことがなかったので、驚きと発見に満ちていた。
「本」の未来。
世界的には電子化が進んでいるが、日本はまだお金にしても本にしても紙がメイン…平和で安全なのが故なのだろうか。
紙の歴史は長い。
そう簡単にはなくならないだろう(願望も込めて)。
2021.3.10
2021.3.10
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このシリーズ、全部読んでるんですが、こちらも興味深く読むことができました。そうか、遡れば「本」は紙とは限らない、むしろ、木簡、竹簡、パピルス、タブレット、そして、今、未来の「本」は電子タブレット等になっているんですね。当たり前のことなんですが、この「媒体」が情報のフレームをとなること、制約ともなり、自由ともなることに思いを巡らせました。
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全体的にざっくりしてる軽い読み物。ブックカフェや進化する図書館の話は、その近所に住んでる人たちのことがただただうらやましくなった。
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本とは、人と情報を繋ぐもの。
僕にとっての「本」の世界観が大きく広がったように思う。
「本」の歴史から未来まで、学びとワクワク感が得られる内容だった。