紙の本
読みやすい
2021/01/27 13:55
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投稿者:デスク - この投稿者のレビュー一覧を見る
やさしい文章で書かれていて、かたい内容ですがわかりやすく読みやすかったです。
民主主義の歴史の流れを知ることができ、勉強になりました。
民主主義を良い方に維持していくにはわたしたちの当事者意識が大切だと思いました。
紙の本
素晴らしい一冊
2022/01/14 15:24
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主主義とは何か。なぜ民主主義が必要なのか。
宇野さんがとても分かりやすく説いてくれている。では今の世の中は…。
心に重く響く一冊である。
学術会議の任命拒否問題で一気に、一般にも知られる先生になったが、こうした知性を私たちは大事にしなくてはいけない、学ばなくては行けないと思う。
紙の本
折に触れて読み返したい新書
2021/12/31 22:37
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投稿者:docuciaA - この投稿者のレビュー一覧を見る
知っているようで知っているつもりになっていただけだった「民主主義」。いま立ち止まって学び直したいと手にとりました。
とてもわかりやすかったです。でも一読だけでわかった気になるというのでなく、これからも折に触れて読み返したい一冊です。
紙の本
民主主義についての「過不足ない本」。なかなかスキのない本。
2021/12/06 10:13
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投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
選挙のとき以外、国民にとって政治が遠いものであるならば、それが本当に民主主義なのか疑問が残ります。選挙以外の日常的な市民の活動においてこそ、民主主義の真価が問われるはずです。個人は相互に自由かつ平等であり、それを可能にする政治・経済・社会の秩序を模索し続けるのが人間の存在理由です。民主主義をどこまで信じることができるのか、それがいま、問われています。財産所有制民主主義とか、最後には票の分割のこととか(液状民主主義)、なかなか「ラディカル」なことも書かれているのですが、意外に(?)そう思わせないように見えるのは、筆者の筆致ならではかもしれません。
紙の本
読者が考えることを促す
2022/02/05 20:24
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投稿者:トリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても勉強になり、考えさせられ、豊かな読書の時間だった。
ハミルトン、トクヴィル、ルソー、ダールら、思想家・学者らの論がやさしく解説されるとともに、
「人々が本当に政治に参加しているのか」
などと、読者に思考を促す。
紙の本
「民主主義とは何か」という問いはナンセンスだ!
2021/09/18 07:19
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投稿者:さんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主主義思想の歴史をたどる本。非常に手際よくまとめられており、参考になる。タイトルの問いに対する単純明快かつ包括的な回答は存在しないことが分かった。結局、手垢にまみれた「民主主義」という言葉にこだわるよりも、我々がどんな社会を築きたいかが大事だと思う。
電子書籍
民主主義の軌跡を振り返る本
2021/05/11 21:13
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投稿者:luce - この投稿者のレビュー一覧を見る
ギリシャから現代までの2500年の民主主義を概観できる。
選挙があれば民主主義、という雑な理解しか持っていなかったので、市民が抽選で公職に選ばれたとか、党派とか派閥が嫌われていたとか、ためになる知識は多かったです。
本書は、民主主義に対する学者の見解を時系列でまとめたものなのですが、そもそも学者の選択が適切か(他の学者を紹介した方がいいのでは?)については、私は知識がないので判断できなかった。
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子どもの頃、東西冷戦の時代背景もあったからか、「民主主義」=自由主義=資本主義が正しいとすりこまれたような気がする。大人になってからなんか違うと思っていた。本書を読んで、やっぱり何か違っていたと感じた。
次は、ハンナ・アレントあたりをかじってみようかな。
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通勤途中の電車の中で読んでいるせいもあって、終始かすみがかかった状態で中身がはっきり見えず、記憶にほとんど残っていない。一定以上の難易度になると、たちまちこういう結果になる。集中してのめり込める本もあるのだけれど。さて、選挙のたびに思う。これって民主主義なんだろうか。多数決で、得票の多い人が選ばれる。それは正しい。しかしである。AとB二人の立候補ならBが当選する可能性も高いのに、突如Cが出て来て、BとCが票を分けた結果、Aの当選が決まった、というようなことが度々繰り返される。あたかも、AのたくらみでCが登場したのではないかと思われる。いや、僕が知らないだけで、それが真実なのかもしれない。古代ギリシャのポリスでは、抽選で議員が選ばれたという。しかしそれは、人口もそれほど多くなく、もろもろの仕事は奴隷がやっていて、もともと政治に口を出せるのは一部の人間だったわけで、いまの世の中にそのまま抽選が持ちこめるわけではない。それでも、裁判員が抽選で選ばれるようになって、ちょっと当選?してみたいなあという気がしないでもない。そんな、感じで政治に参加することも悪くないのかもしれない。そうすることで、皆が自分事として考えることが多くなると良い。教育のことも医療のことも環境のことも、いろいろと考えなければいけない問題は山積しているのだから。
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書名のとおり、「民主主義とは何か」について解説した作品。その起源や現在の立ち位置など、民主主義にまつわるさまざまな事柄が書かれていてとても勉強になるが、とくに印象的だったのが、戦争が皮肉にも民主主義を発展させたという話。こんにちわれわれが戦争と聞くと、「治安維持法」による弾圧など、民主主義とはおよそ対極の方向にばかり眼を向けがちであるが、しかしたとえば古代ギリシャでは、戦争のために立ち上がる市民が増えることで、市民の発言権が大きくなっていったという側面もあった。戦後日本では、戦争に負けたことで女性参政権の実現など、民主主義が大きく前進したことを考えるとわかりやすいだろう。本文にはないが、世にも凄惨な大虐殺を経験したルワンダが、いまや「男女平等先進国」であるという話にも通じるかもしれない。もちろんだからといって戦争を肯定するわけではないが、民主主義とは正反対の行動により民主主義が進展しうるということは押さえておきたい。おなじような「逆説」はほかにもあって、絶対王政下のヨーロッパにおいて、王権を強化するために有力貴族を排除したところ、結果的に権力が平準化され、最終的にはフランス革命などの共和政に繫がっている。このように一見民主主義にとってはデメリットでしかないように思える動きが、現在へと至る民主主義を形成しているという話が大変興味深かった。
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政治体制を知り尽くしている宇野先生が、これまで人類が採ってきた民主主義を平易に、すべからく解説した本です。
圧倒的な情報量なので全てを消化できた訳じゃないけれど、読みやすかったです。
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民主主義についての歴史的展開が専門的にではありながら分かりやすくまとめられていて非常に勉強になった。
トクヴィルがみた民主主義の力である、「その原動力にあるのは自治であり、人々は自らの地域の問題を自らのことがらとして捉え、それゆえに強い関心」ということは、今のアメリカの教育改革にも貫かれている理念であるとかんじた。
P143 否定的に語られてきた民主主義がトクヴィルによって再び積極的な意味をもつ言葉に変わったあたりの議論を読むと、やはりデモクラシーについて考える上でトクヴィルとその影響を考えることは必須なのだなぁと思った。トクヴィルのデモクラシーの3つの使い方も面白い。
ロザンヴァロンの立法権中心に対する批判も時勢的に興味深い。執行権を直接的に民主的な統制のもとに置かない限り、民主主義は実質化しない。
民主主義が誤った決定を下すことを認めつつ、しかしその修正力も認め進んでいくしかないのかなと思う。
参加と責任のシステムとしての民主主義という本書を貫くテーマの中で、とくに責任についてはもう一度確認したい。
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正直私は、1回読んだだけではこの本を完全に理解することはできなかった。
また読み返したい。
兎にも角にも、民主主義が歴史の流れの中で様々に変容し今の形になっていること、そして今このコロナ禍が民主主義にとっての転換期であることは理解できた。
民主主義とは何になのかを考えるきっかけとなったので、この本に出会えて良かった。
多様性がますます広がっていく昨今の国際社会において、あらゆる人の意見を取り入れようとする民主主義はなくてはならない存在だと思う。
民主主義が退潮するのではないかと叫ばれているコロナ禍において、弱者の意見を汲み取ろうとする民主主義の存在はむしろ必要。
政府によってそれが行われるかには疑問が残るけれども。
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『民主主義とは何か』 宇野重規
日本学術会議で任命されなかったことで有名になってしまっているが、個人的には以前もトクヴィルの本や、保守主義の本等でお世話になっている宇野先生。民主主義とは何なのかという問題を、中立的に、かつ現在への示唆を含めて概観する名著。
概説書であるゆえに、どこかを引用して関連した項目を説明することは難しいが、「おわりに」の文章が心に響いた。
「本書を書き上げて思うのは、むしろ民主主義の曖昧さ、そして実現の困難さです。民主主義は2500年以上の歴史がありますが、そのほとんどの期間において、この言葉は批判的に語られてきたのです。(中略)肯定的な評価となったのは、例外的な時期を除けば、この二世紀ほどにすぎません。(この二世紀の間にも多くの批判がありました)」
「ある意味で筆者は、民主主義にある種のなつかしさを感じています。歴史の中で大きく変質し、ひどく曖昧になってしまった部分もあるけれど、また、その名前の下に多くの過ちがなされたのも事実だけれども、民主主義はなんとか生き延びてきた、そのことを素直に良かったと思うのです。民主主義には歴史の風雪を乗り越えて発展してきた、それなりの実態があるのです。本書ではそれを、自由で平等な市民による参加と、政治的権力への厳しい責任追及として分析してきました。」
本書を書くにあたり、宇野先生の決意と、そしてやはり曖昧さや実現の困難さに目を向ける謙虚さに感服します。民主主義は意思決定も遅く、至らない部分も多くあるが、つぎはぎでもよいので、みんなで守って行こうという腹の底からのメッセージを感じます。ウィンストン・チャーチルの名言で、「民主主義とは最低のシステムである。他のいかなる政治体制を除いて」というものがありますが、まさしくその通りなのでしょう。自由の制限や、少数派の意見の尊重、ポピュリズムへの危険性等、民主主義は未だ多くの問題を抱える生ものです。しかし、我々はこれまでの歴史を見る限り、民主主義に頼らざるを得ない。何とか冷やしたり、防腐剤を付けたりして、みんなで使い続けなければならないのであると、痛切に感じます。
まとめでも、宇野先生は最後にこう語っています。
「個人は相互に自由かつ平等であり、それを可能にする政治・経済・社会の秩序を模索し続けるのが人間の存在証明です。民主主義をどこまで信じ切ることができるのか、それがいま問われています。」
コロナ下における意思決定の遅さや、シルバー民主主義と呼ばれる現象等、民主主義は批判にさらされているように思えます。しかしながら、個人の自由と平等の追求こそが、現代人に与えられた使命であるとするならば、民主主義の良くないところ、危ないところも含めて付き合っていかなければならないのだと思います。
これまでの民主主義は、共和政に準ずるものであると考えられてきました。古代ギリシアでの結論として、民主主義は多数派や少数派にとどまらず、部分利益の尊重に繋がるという批判を生み出しました。究極のところ、全会一致でない限り、民主主義での結論は社会全体から見れば、部分的な有権者の結論となり、多数者が少数派に対して圧政することも可能となります。一方、社会全体の利益を追求する政体を共和政と呼び、民主主義に対して優越するものであるとされていました。しかしながら、誰がどう判断することによって、社会全体の利益を追求することができるのかということはやはり謎に包まれます。ルソーの言う一般意志に関しても、全ての人々の意思の総体とは異なる、社会全体の利益のようなものの体現として扱われていますが、「言うは易し行うは難し」です。イタリアのコムーネでは、利害関係の働かない外国人に政権の執行役を任せるなど、様々なシステムを試してみましたが、やはり結論はでません。
自分自身の中に、公人というもう一つの人格をつくりだすような、私人としての判断と公人としての判断を区別して行うことができるような自己の分裂と葛藤に耐えうる人々でなければ、民主主義の中で社会全体の利益を追求することは難しいと考えます。
その点で、トクヴィルがアメリカのタウンシップから発見した「各々の地域の課題に対して全ての人が参加し、責任を持って討議し、執行するスタイル」に民主主義の能動的な完成形を見出したという点では、多くの人々が自己の分裂と葛藤に耐えうる政治的に成熟した成員であったのではないかと考えます。
J・S・ミルも本書では取り扱われていますが、彼の考え方もまた非常に興味深いものでした。個人の能力の発現や幸福の追求を行う上で、民主主義は最適であると彼は結論付けました。個人が参加意識を高く持ち、自身の能力を発揮するためには、やはり自分の意志を反映し、政治を動かす仕組みが必要であります。さらに、民主主義において、真理の追求という観点では、少数派の意見を弾圧することは百害あって一利なしとします。仮に少数派の意見が真理であった時に、そこに活路を見出す可能性を残しておくことや、多数派の意見をブラッシュアップし、硬直化を防ぐという意味で、多くの人が対立し、議論の場を設けるスタイルは、政体を動かす上で適しているとします。上記の議論からも分かる通り、ミルは社会全体を考える視野の広さや、長期スパンで物事を考えることが出来る歴史観がありました。
ミルが注目した個人の能力の発現という部分において、やはり民主主義の参加と責任という仕組みに呼応する部分があると述べましたが、昨今世の中でワーク・エンゲージメントが叫ばれる中で、参考になるものであると考えます。確かに企業と国家運営はシステムや目的が異なります。企業の目的は利益の最大化であり、株式会社であれば究極のところ株主価値の最大化です。一方、国家の目的は第一義にその国家の存続にあります。目的は異なることは重々承知の上で、やはり人々が個人の能力を発揮するための態勢には参加と責任のシステムが不可欠です。確かに企業は機動的でワンマン的な経営は必要ですが、例えば大企業の一部署において、会社全体の利益に対しての感覚が鈍くなってしまう単位の集団においては、彼らのエンゲージメント向上の為にも、参加と責任に関する議論は参考になるかと思います。
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読了。
民主主義は、分かったような、分からないような、難しさがあることがよく理解できた(自分の印象と似ていた)。
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