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久々の村上春樹作品(私にとって)。「時間を自分の側につける」という独特の時空表現によって、現実の世界に歪みが生じ、何か不思議な現象が起き始めて来たような印象を受ける。なんとも言えない、ちょっと不思議なバランス感が好きです。下巻に続く。
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平成のうちにと思っていたがなかなか進まず令和にズレ込んでしまった。上巻だけではまだ謎だらけでなんとも言えないが、いまのところ下巻を読もうというモチベーションはなんとか保っている。
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まだストーリーの先が読めないけれど、ぐいぐい引き込まれてあっという間に読みきってしまいました。
ストーリー展開のテンポ、言いまし、雰囲気などが村上春樹って感じ。
続きが気になります。
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◇帯
一枚の絵が秘密の扉を開ける
妻と別離し、海を望む小高い山に暮らす孤独な画家。謎の隣人と古い石室が「私」の運命を変えてゆく――
……
メモあり。
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いつかどこかで読んだ村上春樹。
でもさすが、何気ない日常を不思議の世界にしてしまう物語は、ついつい読んでしまいます。
場面の描写というのがとても細かくて、薄暗い部屋でも詳細にイメージできてしまうところが面白いです。
その上で非現実的なイデアという存在を描き、回収されない伏線がちりばめられ、いったい何だったんだという物語で、不消化したまま読み終わってしまいました。
もっと思慮深く読み解ければよかったのですが。
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約20年ぶりの村上春樹。セリフの掛け合い等は「あぁ、村上春樹や」というくらいで、話には引き込まれなかった
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妻と別れた主人公が、そのあとの旅路の末に落ち着いた山荘。今までの仕事を一旦辞めて、そこで静かに暮らし始めた中、奇妙な出来事が起こっていきます。一旦やめた仕事を依頼してきた奇妙な紳士。どちらかといえば主人公に対して協力的な味方としての印象があります。それは好奇心からなのか、それとも。
村上春樹さんの小説のタイトルは、どちらかといえばイメージ的なもので、中身とは特に関係ないという印象でした。物語の印象を暗示するためのものという。しかし本作ではきちんとそれが意味を持っている。一つ一つの仕掛けが、漠然としたものではなく、しっかりとした足がかりで物語を作っている。そういった感じで、物語の最終結末に、ひしひしと着実に迫って行っている、そういう感覚の第1巻でした。
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石室を掘り起こしたことでこれから「私」と免色との冒険?が始まるらいい。怪談になるのか怪異譚になるのか予想がつかないけれど、物語がどんなところへ向かっていくのかワクワクさせられて次巻にバトンタッチになった。
ただオイラの興味はこれとは別に、ユズと別居になった詳しい経緯とどうして元サヤに納まるのか、にある。この話は当分先になりそうだな。
それにしても「私」や免色みたいな人物って本当にいるのかな?オイラの身の回りにはそんな人がいないから今ひとつリアリティが感じられないけど、それを上回るディテールでオイラは気がつくと「そういうこともあるんだ」と納得させられている。居なくなったミイラの謎を追う段階でおかしいけど・・・
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ー タオルのハンカチで手と顔を拭き、それから壁の全身鏡で自分の身なりを点検してみた。そこに映っているのは、絵の具のこびりついたみすぼらしいセーターを着た、三十六歳の疲弊した男だった。
おれはこれからどこに行こうとしているのだろう、とその自分自身の像を見ながら、私は思った。というかその前に、おれはいったいどこに来てしまったのだろう?ここはいったいどこなんだ?いや、そのもっと前に、いったいおれは誰なんだ?
鏡に映った自分を見ながら、私は自分自身の肖像画を描いてみることを考えた。もし仮に描くとしたら、いったいどんな自分自身を描くことになるだろう?おれは自分自身に対して愛情みたいなものをひとかけらでも抱くことができるだろうか?そこに何かしらきらりと光るものを、たったひとつでもいいから見いだせるだろうか? ー
これはただの始まりに過ぎないので、感想は最後に。
それにしても、主人公は36歳なので、同い年だな。
引用した『ノルウェイの森』の終わりのような文章から始まっていくこの作品が、いったいどこに向かって行くのか楽しみだなぁ。
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文庫化されて1年弱積読。春節休暇のビーチサイドで読み終える予定だったけど、何だかんだとドタバタしていたので、帰ってきてから読了。
酒と音楽とセックスで、安定的な村上春樹節。
前半は「騎士団長殺し」というタイトルが何のことかさっぱり分からなかったけど、途中で出てきた。
なんだかいろいろ不思議なことが起こりそうだねってところで1の上は終り。早く続きも読みます。
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(第1部の上下巻あわせての感想です)
6年間連れ添った妻から離婚を切り出された、画家である主人公の「私」。肖像画を描く仕事を辞め、妻と暮らした家を出て東北地方を放浪した後、友人の父親であり高名な日本画家でもある雨田具彦のアトリエを仮住まいにすることになります。ある日屋根裏で「騎士団長殺し」というタイトルの未発表の絵画を発見しますが、それをきっかけに主人公の周りで不思議なことが起こり始めて・・・。
という出だしで始まる本作、随所に過去の村上春樹作品を彷彿とさせる場面や人物が登場します。アトリエの庭にある穴は『ねじまき鳥クロニクル』の井戸そのまんまだし、目に見えない悪との対峙、妻との別れ、都合のいいセックスフレンド、美少女、失踪、マニアックなクラシック音楽など、ああ、いつもの村上春樹だなあと、読んでいて安心感がありました(それが文学的にいいことなのかどうかは置いといて)。そんな中でも今回目新しく感じたのは主人公を肖像画家としている点で、この主人公が描く他者の肖像画はは結局のところ自画像、もっというと村上さん自身の作家像を表しているのだと思いました。ここから先はもう描かなくていいと作品が声を発している、みたいなところが。
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物語自体はそこまでダイナミックに進んでいないけど、どこか引き込まれる部分がある。これが春樹か、といった感じ。
よくわからんけど。
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妻から詳細なしの別れを告げられる。
主人公は芸大卒の画家。友人の父親がアトリエとして使っていた静謐な家を借りる。その屋根裏でその友人の父親の絵画作品、騎士団長殺しというタイトルの絵画をみる。その父親は洋画家から日本画家に転向。
主人公は商売で肖像画を描き始める。
結構依頼人から高い評価を得る。
しかし、妻との別れ?を切っ掛けに自分の絵を描きたいと考える。
しかし、驚くほどの報酬で自分の肖像画を書いて欲しい、と白髪のダンディ紳士、その名も免色さんからの依頼を引き受ける。
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村上に手を出すのは1Q84以来なのか、どうか。かなり久しぶり。読み始めると、その首尾一貫しているところに、やはり恐れ入ってしまう。ハードボイルドワンダーランドであれ、ねじまき鳥であれ、カフカであれ、どれも同じ世界だといわれたらそんな気もするし。同じ小説の違うチャプタをずっと読んでいるような気分になり、30年以上前に読んでいたときの気分と、こちらもあまり変わらないような・・。
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春樹節満載。1冊目はワクワクする始まり。クタクタな主人公が謎の男との出会い、さてどうなるかという楽しみが煽られる。綺麗な言葉と、ドロドロした人間味。これからの展開に期待。