社会の仕組みをわかりやすく解説
2021/02/21 17:20
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投稿者:アキコッタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゲームの皮を被って、社会の仕組みをわかりやすく説明する一冊です。どのジャンルなのか、経済ジャンル、ビジネス書の棚にあっても、違和感ない一冊ですが、私は、日本文学の棚で見つけました、
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本に評価をつけるのは好きではないですが、
Fさんのファンだし面白かったから
初めて評価もつけてみます。
勇者になった弟のために主人公が
商人として世界に喧嘩を売っていく話です。
ファンタジーだけど、それは例えであって、
現実世界の経済の黒い仕組みを描いています。
ちょっと泣いてしまったのが悔しい。
ラストも考えさせるもので、
もう一度読み返そうと思います。
せっかく買ったし。
発売日当日三軒の書店を飛び回り、
閉店間際に店員さんに泣きつき探してもらい、
結局倉庫から出してきてもらった甲斐がありました。
この本がたくさんの方に
届きますように。
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ドラクエとおぼしき世界の見習い商人が、なぜ自分の店では銅の剣までしか売らず、ドラゴンバスターを売っていないのか?という疑問から世界の秘密に迫る物語。失礼ながら意外と重層的で、どこかみたことがある社会の仕組みにうなずいてしまう。彼は銅の剣以外を売ることができるのだろうか?是非とも読んでほしい
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ドラクエ世代の読者ならタイトルの意味も本著の大まかな結論も予想できると思う。作家ではないのでレトリックや伏線といった所謂テクニック的なものは無いが娯楽として読む分には面白い。
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YouTuberのエフさんによる、社会を如実に表現した作品。いつも動画拝見しております。
今回は『ドラクエ×経済の歴史』といった感じ。
チューリップバブル、炎上商法と倫理観、奴隷商、アヘン戦争、低賃金労働、高利貸し、戦争屋。そして、社会主義から自由経済へー。
それぞれの現象にはある種の正しさと問題が混在していて、一重に何が正しいかを決めることはできない。今の世界を見渡してみれば、“自由”であることの弊害もきっと存在する。
スライムの「賢者になりたかった」という最期の言葉が胸に刺さる。自分の無知を自覚し、学び、学び続ける。ソクラテスの「無知の知」的思考が個を成長させてくれる。
何が善で何が悪で、何が正解かなんて一重に分からないからこそ、学びたい。
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資本主義を理解していない、世の中のシステムを理解していない自分にとって、この本はとてもわかりやすかったし学ぶことが多かった。
相場の崩壊は「よくわかっていない素人が大勢参加してきたあと」に起こる
人間は罪の意識に耐えられない、だから頭から切り離すか気づかないふりをする。
事実や現実に対応するところまでが「実力」
交渉では事前に相手の選択肢を削るのが重要
愚かなものほど、複雑な問題に早急に結論を出そうとする。いったん保留することを知らない。
商人たるもの、野心の隠し方を覚えろ
人間に期待するな。彼らは歴史を学ばない。節度を知らない。自由と無秩序を履き違える。
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RPGゲーム(特にドラクエ)でお決まりの設定に関しての疑問を物語の核としたファンタジー世界を舞台にしていますが、現実世界の風刺や皮肉も絡めているのでどこかファンタジー世界だけの話とは思えないもので非常に面白かったです。
風刺・皮肉という色が濃いので全体的に明るい話というわけではないですが、重すぎることもなく軽すぎることもない良い塩梅のストーリーだったと思います。
主人公の思いと行動が物語の大多数なので、登場人物が多くて誰が誰だか...みたいな事は起きませんが、これを「話が淡々としている」と捉える人ももしかしたらいるかもしれませんね。
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本屋で見かけて面白そうだと思い購入。
いやー、びっくりする程面白くない‼︎(笑)
表紙&タイトルを見たときがピーク…
100ページちょいまで読んだけど、あまりにもつまらない&この本にこれ以上時間を費やすのが惜しくて断念しました…
読む価値は無いかと…m(_ _)m
<印象に残った言葉>
・なぜ銅の剣までしか売らないんですか?(タイトル)
<内容(「BOOK」データベースより)>
人気YouTuberが放つ衝撃の問題作!?
ストレスだらけのドロドロ経済ファンタジー!
「魔王討伐の勇者一行が最初に立ち寄る町では、なぜ≪銅の剣≫までしか売らないのか」?
もっといい武器も防具もあるじゃないか。
なんで最初からそれを売らないんだよ……。
優秀な商人見習いとして、そのシステムに疑問を抱いてしまった青年・マル。
彼は自分の弟が、選出されたら二度と生きて帰れないとされる魔王討伐の≪勇者≫に選ばれてしまったことから、この非効率的なルールを改正しようと商人ギルドの本部に直談判すべく旅に出る。
ところが行く先々で目の当たりにしたのは、(どこか現代日本でも見かけるような)えぐい社会の構図と、それに翻弄される民の姿ばかり。
そして、長く困難な旅路の果てに、ついに到達した目的地では、衝撃的な真実を突きつけられて……!?
LINE×日本テレビ×アニプレックスの三社が主催する第1回令和小説大賞にて選考委員特別賞を受賞した本作は、いわゆるゲームシステムにおける≪お約束≫を逆手にとったメタファンタジー。
著者は元証券マンのキャリアコンサルタントで、人気YouTuber。主宰をつとめる「Fラン大学就職チャンネル」では、今作の動画も随時アップしていく。
現代社会の風刺とも、暗喩で学ぶエキサイティングな経済小説ともいえるこの作品は、令和という時代にふさわしい傑作だ!
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経済ってやっぱり大事。
良くも悪くもモチベーションになるから。
適正な配分を考えるには、それ相応の能力が必要。
広い見聞と豊富な知識と何より倫理が求められるのではないか。
まおゆうに通ずるものを感じた。
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2021年5月刊。大学の先輩の推薦本。
ドラクエ的な世界で、一人の若き商人マルが「なぜ勇者は最初の町で、銅の剣までしか手に入れられないのか? もっと強い武器を最初から装備させれば、勇者は圧倒的優位で戦いを進められるではないか?」という疑問を抱く。マルは、なぜ、そんな不合理なシステムがまかり通っているのか、問いただすべく、冒険者のための武器の流通を陰で管理する「商人ギルド」の本部を探す旅に出るが……。
その旅の途上で、現代の我々の世界での社会的問題、矛盾などがドラクエ的世界に託された形で描かれる、なかなかアイロニカルな物語。と同時にドラクエ的世界での社会的慣習(なぜ勇者は、他人の家に土足で上がり込み、家捜ししても良いのか? など)の謎も解き明かされていく。
私はドラクエはI~IIIを30年ぐらい前にプレイしたっきりのヌルいゲーマーだ。なので、正直、中盤ぐらいまでは、本書をあまり楽しめなかった。俄然、面白くなってきたのは、マルのライバル(?)として超合理主義者の商人サンカクが登場してから。お金をこよなく愛するサンカクの言動、行動がいちいち、銭ゲバの私の心に響いた(苦笑)。
マルとの対決に破れた後のサンカクの引き際も鮮やかでシビれた。余力を残した状態で、撤退するサンカクを「物語に出てくる悪役のように、完膚なきまでにやっつけられたりはしないのだ」と評したマルの分析も見事だった。
この後、「勇者という制度がなぜ存在するのか?」についての衝撃的で残酷な事実が明かされたりもするだが、私にとって、この物語はサンカクの登場に始まり、サンカクの退場に終わったという感じだ。
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うーん。マルほど賢い人が、この結末を本当に望んでいたとは思えないんだよなあ。
確かに、当初目標に掲げていた「自由経済」は達成されたかもしれない。でも、その結果、自由に開発された兵器で魔物を蹂躙するのは、しょうがないこと、で片付けるの?勇者制度の「しょうがないこと」という主張にはあれだけ反発していたのに。
結局誰を殺すか、誰の心を踏みにじるかを変えただけで、やっていることは従来と同じなのではないかと思った。マルが人間で、制度に自分の弟を殺されたから、殺される対象を魔物に変えただけのような気がする。
あれだけ丁寧に、わざわざ現実世界の事例をオマージュしてまで紡いだ物語なのだから、最後まできちんと描ききって欲しかった。スライムとはどう道を違えたのか、現状をマルはどのように感じているのか。本当にこれで良いと思っているのか。
世の中の不条理によって、自分の大切な存在が失われる辛さを誰よりも知っているはずなのに、他者には同じことをしてしまうのが人間の愚かさだ、っていうことが言いたいのであれば、こういう終わり方もありなのかな、とは思う。
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ゲームの世界のお約束をふまえながらリアルな世界の仕組みについてわかりやすくゲームの世界の中で教えてくれるドラクエ童話。
普通に読み物として楽しんで読めるし「あっこんな感じで銅の剣までしか売ってないシステムをゲーム側のルールの上で説明するんや〜」みたいな感じでゲームでのお約束を違う角度から思考して楽しめた。
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皮肉の利いた啓蒙的なドラクエ経済小説。メッセージは明快で、「自分の人生に不満があるならぐだぐだ人や環境のせいにしてないで現状打破する努力をしろ。怠惰な弱者よりも勤勉な強者のほうがはるかにストイックな日々を生きている。世の中のからくりを知れ。からくりに搾取されるのではなく、逆に利用するくらい狡猾であれ。この世界は自由、だから自分の人生くらい自分で切り拓け」といった感じ。
ペリクレスの名言を思い出した。「アテネでは、貧しいことは恥ではない。だが、貧しさから脱出しようと努めないことは、恥とされる」。
賢者様が好き。
【ノーツ】
・よくよく考えれば勇者にとって不合理なRPGの枠組みを「推奨アイテム制度」として俎上に乗せたのは目のつけどころがいいと思った
・チューリップ、奴隷船、都市の排泄物、アヘン戦争、鉄砲とダイナマイト、仏教宗派など世界史や日本史ネタが散見されて楽しい
・相場操縦、依存症ビジネス、戦争ビジネス
・「人間性など無意味! 勤勉さこそが正義だ!」
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社会の縮図をゲームの世界に落とし込んでいてとても面白かったです!
自分がこの世の中で生きていくためにはある程度視野を狭めて、その中で楽しく生きていくのがベストかなと感じました。
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ゲームの固定観念を上手く活かしながら、それをひっくり返す刀で、社会の構図をゲームに落とし込んで批評するサイエンスフィクション。なんだろう、作者の叫びというか、同世代なのかな、同じところにイライラしてる感じがとても共感できて、一気に読みました。