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死ぬときはナスミみたいに静かな気持ちでいきたい。
残された人とナスミの関係は、初めのうちは良かったけど、とってつけた感じがしておもしろくなかった。
泣ける本と帯に書いてあったが、泣けなかったなあ。
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ナスミにまつわる家族や友人、ナスミが死んだ後の未来の話。
ナスミの人生は幸せだったのか分からないけど、周りの人達をたくさん幸せにしてた。
なんて感想書けば分からない。とにかくいい作品でした。
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ナスミが死んだ。43歳だった。
ナスミの人生で関わりがあった人たちが、彼女の事を思い出す。
姉妹だったり叔母だったり、また高校時代の友人だったり、仕事で少しだけ一緒に働いた人だったり、ちょっと会話しただけの人だったり。
そうか、ちょっと関わっただけの人でも人生は彩られるんだ。
読み進んでいくうちにじんわりとしてくる。
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文庫版での再読。以前読んだ時はさらっと流れてしまったことが、数年経って読み返してみると、しんしんと心に積もってくる感じがしました。その時その時で受け取り方が変わる作品は良い作品と木皿さんが以前何かで書かれていたけど、この作品もそうだと思います。文庫版のために新しく書かれた後書きに『本を読んでくださった人たちが、空を見上げるような読書時間だったと思っていただけたのなら、私たちは幸せです。』とありましたが、読みながら不思議だったのが、以前も読んだことがあるのにふわふわしたものしか残ってなくて、今回もまた、読みながらもその時その時はちゃんと話を追っているのに、読んだそばからあっという間に忘れてしまうというか覚えていられないような不思議な感覚があり、?と考えていたのですが、この言葉ですごく合点がいきました。電車に乗って、窓の外に流れる風景を次々に眺めているような、瞬間瞬間そこに居るので自分では分からないけれど、温かい感触だけが残っている、そんな感覚があります。覚えていようと思っても覚えていられないというのが凄いです。多分、読み手も今に居るから、聞かれても思い出せないのだと思います。またいつか、この本を開く日が楽しみです。
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私が死んだ時、この小説のナスミが死んだ時のように、周りの人に私との様々な思い出を思い出してもらえるだろうか?と読み終わって考えた。
ナスミはそこらへんにいそうな普通の人だけど、明るくて、流されて生きているようで自分の主張はしっかり持っていて、魅力的な女性だった。
私もナスミの明るさと自分の主張をしっかりと、でもきつい言い方とかでなくできる人になりたいなと思った。
身近な人との時間を今よりももっと大切にしようと思う本。
ただ、解説は冷めるので読まない方がいいかも。
片桐はいりさんが一人二役して読みづらいうえに、解説かこれ?と思った。
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人生の後半戦、身近な家族を見送った
経験のある読者なら誰もが涙し共感できる。
読む世代によってそれぞれ感じるモノが
変わっていくんじゃないかな?
人生が登山なのか?下山なのか?
なんども再読したい本。
死にゆく側と、見おくる側の
どちらの気持ちも共感できる時、
必ずもう一度読みたい作品。
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3.7くらいかなって思った。
主人公?の小国ナスミを中心に、ナスミに関わった人たちが関わって感じたこと、死を経験して感じたことが色んな視点で書かれている。
色んな話がある中で特に会社の後輩だった加藤由香里の話が1番刺さった。
「私がもどれる場所でありたいの。誰かが、私にもどりたいって思ってくれるような、そんな人になりたいの。」
この言葉が自分も正に思ってることだし刺さった。
お金に変えられないものを失ったらお金で変えられないもので返すしかない、ここだとお金に変えられないようなかけがえのない価値の仕事をする。
すごい響いた。
短編集のように話がいくつも分かれていてすごい読みやすかった。
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年始めに読めて良かったです。読了後、何気ない毎日でも大切にして生きていこうと思いました。あとがきも、片桐はいりさんの解説も良かったです。本文中、心に響いたフレーズもたくさんありました。P224→今をどうやって過ごすかということの方がはるかに重要なんじゃないだろうか。中略 私たちは「まだいきてる」んだから。再読したい1冊になりました。
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生命の輪廻のようなものを感じる一冊でした。といっても生まれ変わりなどのような宗教的なものではなく、人間の言葉や心、意志や存在というものはその人がいなくなっても、つながり続け循環していくものではないか、と思ったということです。
43歳で亡くなったナスミ。彼女の死から始まり、彼女の夫や姉妹、周りの人々を描いた連作長編。
話ごとに語り手が変わり一編一編は短いのですが、内容はその薄さを感じさせない。登場人物のエピソードや思考、一つ一つが丁寧に作られ描かれています。死に向かうナスミの心理。ナスミを喪った夫がナスミの生前の何気ないシーンを回想する場面。
最初の1・2話が状況もあってかなりシリアス。だけど物悲しさの中にも、一抹の温かさも残る。そこは登場人物たちのエピソードや心理を丁寧に、そして何よりも温かい視点を持って著者の木皿泉さんが描いているからこそ、ナスミの死から始まる1話・2話でも読み終えて残ったのだと思います。
その後ナスミの死は家族からナスミの友人たちの知るところとなり、それぞれの心にさざなみを起こしていきます。
1話の時点でナスミの性格や考え方が分かっているからこそ、ナスミの死後であっても、友人たちが思うナスミ像というものに違和感はなく、より一層ナスミに惹かれていくのが分かる。そして改めて彼女の存在感の大きさが感じられます。彼女自身どこまで意識していたかはわからないけど、多くの人に影響を与えていたことが分かります。
そして時代は経ち最終話ではナスミのことを直接知らない世代に、物語はつながっていき……
自分も最近祖母が亡くなったのだけど、そのこととこの本がどうしてもつながってしまいます。死というものはその直後は寂しく悲しい。それでもその人が残したものは消えない。思い出せないところでも、きっと人の無意識下できっと何かは残っている。そしてその人たちが生きていれば、その何かは受け継がれていく。
死から始まる物語ではあるけれど、そこにあるのは悲しさだけではありません。未来への希望と祝福に溢れた素晴らしい作品だったと思います。
第16回本屋大賞6位
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4.3かなぁ。
主人公?であるナスコが若くして死んでしまう所から始まるストーリー。
当たり前だけど、読み手である自分とこのナスコさんとの間に思い出(情報)なんて、ないのだから感情移入なんでできなかった。
でも、このナスコさんの周りの人の死後の世界。
つまり、ナスコさんが死んだ後の『生きている周りの人』達の話の中から、ナスコさんのイメージが出来ていく。
この感覚知ってる。
父の葬式の時。
比較的、知っているつもりだった父の思い出だが、
葬式に集まった人達の思い出により、意外な一面やらしいと思う一面が出てきて、なんだか感動させられた。
この物語の主人公ナスコにも言えるが、人は本当に影響を与えあって生きているのだなぁと感じずにはいられない。人が死ぬ。昨日までは確実に存在していたはずの命が今日は無い。これが、影響を与えないはずがない。そして、物語の冒頭ではサラッとしてしまったナスコの死という現象は、生きているうちを含め、本当に多くの人に影響を与えたのだという事。自分の死んだ後に、これほどの影響はあるのだろうか?今のうちに、絆を増やしたいなと思う。
今は、まだ生きてるのだから。
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人の死にまつわる話でありながら、笑いながら涙ががつたうようなそんな空気感。
人の童貞卒業をだし巻き玉子を食べながら待つような、そううなナスミに関わる人たちを、柔らかく包み込んでゆく。
笑子もチャーミング。
ダイヤ、あってもなくても覗いてそうだな。
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脚本家である著者と妻2人の作品。『富士ファミリー』というTVドラマにもなっているようだ。なすみさんは小泉今日子ということだけど、私の中では秋吉久美子が浮かんでいた。病気で早くに亡くなるなすみと出会った人、亡くなった後に続く人生でこの人は誰だろうということを考えながら読んだ。自分が今死んでもみんなの人生は続いていくんだなと改めて思った。
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亡くなったナスミに関わった人たちのお話
死後も生き続けるナスミの言葉と思い出に
関わってきた人たちが悲しみと向き合う
・私がもどれる場所でありたい。誰かが、私にもどりたいって思ってくれるような、そんな人になりたい
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人が死ぬ話というのは基本的に悲しいものですが、作者の書く物語は、死者が残した想いや思い出が温かく描かれていて、優しい気持ちになれます。最初外で読んでいましたが、うっかり泣きそうになって家で一気読みしました。もし自分が死んでも、こうやって思い出してくれる人がいてくれてら良いなと思います。
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個人的には、レビューほど感動することできなかったです。
暖かくて良いお話以上の印象を僕自身で持つ事ができなかったです。
良い人を亡くせば悲しいし、ふとした事で存在を懐かしく思うこともあります。そうして死者は心の中で残っているよというニュアンスの物語ですが…
死者である主人公が、天国から生者を見ているという感覚でしょうか。
それって今僕たちが経験してる事だなぁと感じました。
すでに僕達の人生の中で亡くなって悲しい人、何人かはいると思います。
そう振り返るとリアリティはある様に感じますが、幽霊としてでてくる生き返るとか無く、死ねば人生そこまで、生きてたら継続
けど、今の僕に生きる側の葛藤は伝わらなかったです。その葛藤はその人の独自すぎる感情であり、登場人物は他人だという感覚が強く、感情移入ができなかったです。
感じるべきポイントがズレているようにも思いますが、亡くなった人を振り返るきっかけにはとても良い本だと思います。