紙の本
あの人のお気に入り
2024/04/22 15:31
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投稿者:ぽち - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎駿さんのお気に入りということで興味を持ちました。
ただ、字が小さく、本も分厚いので読めない時間がかかりました。
母親を愛する少年が主人公です。
残酷な描写もあり、救いがあるようなないような、まさにダークファンタジー。
紙の本
生きる辛さを俯瞰するには成長が必要だ
2023/09/04 22:06
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
傷ついた少年がおとぎ話の融合した世界を冒険していくなかで自分の傷と向き合う心の強さを育んでいく、そこかしこが邪悪で不潔なファンタジー。この手のテーマとしては完璧に近い完成度ではなかろうか。単に辛い境遇をどうにかするのではなく、辛いのは辛いし何なら回避も克服もできないことばかりだけど、それでも生きてりゃ何だかんだやっていけるという気持ちにしてくれる点に、非常に好感が持てる。
ファンタジーなのでゆるいルールに支配された世界観でありつつも、きっちり納得させてくれる真摯さもポイントが高い。
惜しむらくは、主人公の成長にスポットライトを当てたいがために、キーパーソンの行動原理の突飛さが真摯な描写の中で浮いてしまっていることだ。
紙の本
ダークな
2021/08/01 21:13
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
まさにダークファンタジー。
最近のファンタジーは全然甘くないですね。
ハラハラしながら読んでいきましたが、ストーリーはきちんと王道で、最後は少しホッとしました。
紙の本
出会えよかった本
2023/09/28 02:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しら - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎駿監督最新作映画の原作のひとつ──とは知らず、訳者の田内さんとTwitter(今はX)でのやりとりが楽しくて、応援を兼ねて購入しました。
読んでいくと、最初はひとりよがりで弱々しい少年が、少しずつ強くなっていきます。
沢山失い、傷つきながら。
“物語を読んでいる”という感覚をひさびさにに味わうことができました。
続巻も楽しみです。
少し残酷な描写もありますが、なるべく早く若い子に読んでもらいたいです。
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物語が何を与えるか? そんなことを読みながら考えてしまった。
児童文学として子どもたちに与える本というよりも、研究者向けと感じたかな。
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ディビッドの冒険は、自分の弱い、他人を蔑む心を克服するためのものだった?随分と残酷な成長の為の通過儀礼だけど。
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読む前は、出版社の宣伝などで「美しくも残酷」とか「ダークファンタジー」という言葉が使われているので、私の好みではありそうだけど、後味の悪さが残るイヤミス的展開だったらしんどいな、と思っていた。
結果そんなことはなかった。
(残酷描写はサラッと次々に出てきます)
母親を亡くした少年デイヴィッドは、父親の再婚相手ローズの屋敷で暮らすようになるが関係はうまく行かず。本の囁きが聞こえるようになっていたデイヴィッドはある日屋敷の庭の沈床園からお伽話の世界へ迷い込み、元の世界へ帰る為、その王国の王が持つという『失われたものたちの本』を探す旅に出る。
少年の成長譚と感じた。
そして、「世界は美しく素晴らしい」ではなく、
「生きる事は辛くも苦しくもある」
「世界は残酷」
「それでも生きる」
「生きる価値はあって救いもある」
って言う話だと思った。
でも、その救いは、現世でのものだったんだろうか。
すっきりカタルシスを得て読了というより、読み終わってもつらつら考えてしまう話だった。
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宮崎駿監督のお気に入り、という帯が気になり手に取った本。
東洋と西洋の違いはあれど、グロテスクな表現あり、象徴(ICON)的表現あり…ジブリのいくつかの作品と世界観が似ているかな?という印象。
ただし、子供向けではなく大人に童心を思い出させる本という表現が適切かも。
巻末についていた『シンデレラ』は無くても良かったように思う。訳者あとがきをうっかり先に読むと白けるので要注意!
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「千の顔をもつ英雄」で解説されている王道のヒロー譚。
前半の現実の話は物語上、必要な物語だが非常に退屈。
もっと短く、まとめても良かったのでは?
異世界に入ってからの物語のテンポは上がり、面白く
読み進める。
しかし、内容は残酷描写のオンパレード。きつい、きつい(笑)
スプラッター好きには、たまらないだろうが僕には、ちょっと
辛かった。
映像化しても十分に面白いと思うが、R指定は免れないだろうな(笑)
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ちょっと血生臭い正統系童話の世界での冒険物という感じでした。夢がある感じではなく、あまり優しくない世界に少年が行くので展開にハラハラしました。面白かったです。
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傷つき、葛藤し、いつしか自分なりに折り合いの付け方を見つけて、その都度うまく交わす逃げるか、乗り越える
どこまでか、どれくらいか、いつまでなのか、それはわからないし、感情が暴走することもあるだろう
ただ見つけるまでに絶望を迎えなければ、それらは経験値となり支えとなる
いつか子供だったわたしたちだからこそわかることが多く、とても重要なメッセージ
ブラザーグリムよろしくおどろ恐ろしい描写は、自分を取り巻く環境なのだ
他社には些細に見えることでも本人にとっては悪夢のように
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2015年東京創元社刊『失われたものたちの本』に「シンデレラ(Aバージョン)」を加えたもの。
王道の少年成長記だが、アレンジされた童話がグロテスクで歪んでいる。
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宮崎駿のお気に入りだけのことはある。ギレルモ・デル・トロ監督に映画化してほしい。そのくらい面白いし、読後の幸福感がたまらない子供向けを装った大人のための異世界冒険ファンタジー。継母に馴染めない12歳のデイヴィッドが死んだ母の声に導かれてグロテスクでちょっと残酷な異世界に迷い込む。そこでは父のように導いて守ってくれる木こりや兵士のローランドと出会い、元の世界に戻るために、狼と赤頭巾の間に生まれた人狼、そして茨の城の魔女や不気味な怪物たちと戦いながら「失われたものたちの本」を持つ王の城を目指して進んでいく。そしてラストでこれまで何が起きてたのか全てがわかり、それまでのダークなシーンも吹っ飛んでしあわせな気分にさせてくれる未曾有の傑作。「だいたいは最後にまた戻ってくるもんだよ」なるほど。
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失われたものたちの本
少年が物語の世界へ入り込む系の話に弱く、手に取る。
病気で母親を亡くした少年、父には新しい女性と再婚、子供までできて少年は自分の居場所を失ってしまう。
そんな時、彼方から声が聞こえてきて物語の世界に飛び込む。
童話風の語りで進むためロングバージョンの話を聴いている感じで進む
荒れ果てた物語の王国では、合間に読んだ探偵者の殺人よりも数倍惨いことが起きていて、よくある昔話の原型はグロさが強いという話を思い出す。
終盤はこれまた昔話風の"それから"の話が怒涛の勢いで話が終わる。
ちょっと疲れたけど、登場人物たちが少年にとっての何の象徴なのかを追いつつ楽しみながら読めた。(ただ長くは感じた。)
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なかなかダークなお伽話だった。ナルニア国物語を思い出す。デイヴィッド、強くなったな…。あんなにたくさん怖い思いをしたのに、それでも困難に立ち向かえる勇気がすごい。木こりとローランドがいてよかった。ねじくれ男が怖すぎる。