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サイゼリヤの創業から今に至るまでについて記載された作品。主に創業者の正垣さんにスポットが当てられる。サイゼリヤの安さの秘訣は会社が儲かるためでなく、「食で人々に喜んでもらいたい」という一心であるというのが本書を通じてヒシヒシと感じられた。特にイタリア料理の流れ(アペタイト〜メインに流れ、その過程でワインを嗜む等)をお客様自身でコーディネートしてもらうために値段を安く設定しているというのには衝撃を受けた。また、売れない=価値をお客様が見出していないという考えから、平気で元値の7割引で提供してしまうという点もすごい。その低価格を実現するための研究開発、農作物の自作、キッチン周りを整備し人件費を下げることに対する投資は惜しまない。正垣さんは元東京理科大(中退)の出身のため数字に強い。経営においても数値化して考えることで多くの利点が生まれるという。例えば売れすぎる店があった場合、そばにもう一店舗作成することを考える。というのもそうすることで店舗の売上は減るが、お客様が待たずにすみ、また従業員が疲弊しないため高クオリティなサービスを提供できると考えるようだ。今後は海外・一度失敗したファストフードの舞台で勝負を仕掛けていく。今後のサイゼリヤの動向に注目である。
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積読していた本でしたが、
早く読んでおくべき本でした。
特に社長の発想・視点が
非常に共感しました。
原理原則へ素直に従い、
やり通すという信念。
非常に恥ずかしながら
理系の端くれとして
気を引き締め直したいと
思いました。
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人の心を動かし、ワクワクさせる。そんな「正垣マジック」があった。
そんなサイゼリヤを守ったのは、実は創業者 正垣泰彦の母。
一号店が火災で焼けてしまった時「最高じゃない」・・・
実は、そんな母に支えられてサイゼリヤがあったと私は感じた。
このたぐいの本で、涙したのは初めてかもしれない。
この一冊は、飲食業以外の方にも読んでほしい。
たった、一言で「人に喜んで」いただける何かが見つけられると思う。
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サイゼリヤの創業者の半生を織り交ぜつつ同社の経営方針などを解説。
創業者の考えは素晴らしいし、客の立場から見ると結果として実践できていると思う。但し実際の従業員の待遇などはわからないのでその点はコメント出来ない。
経営方針としては外食産業を他の製造業と同じように捉えているところが面白い。そうやって見るとサイゼリヤの店舗は自動車の販売店のようだ。
自社工場と自社販売店を持つ自動車会社は製造工場と販売店の間に問屋がない。そのような形態にすれば第三者に利益を取られずコストダウン並びに従業員の待遇を改善できる。
ただ外食産業を「製造直販業」と言ってしまうと味気なさも感じてしまうが。
サイゼリヤのメニューに対して「美味くない」ないしは「不味い」という意見を見ることもある。味覚はどうしようもない。確かに多くの人は自分なりに「サイゼリヤより美味い店」を知っているだろう。
しかし、価格と店舗数と営業時間を考えたとき、それらの店はサイゼリヤ以上か?そういったことを考えたらサイゼリヤのコストパフォーマンスは十分高い。そう考えていた僕には納得できる内容の一冊だった。
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経営者であり職人。
お客様のための飲食、初心に帰らせてくれるこの本は飲食経営者必読かと。
サイゼリヤには接客やクリンリネスに欠けてると思わされることがあるけど、商品のCPでは日本一だと思う。パスタを除いて(笑)。
今の自分の境遇にはかなり刺さった!
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相対性理論から導いた価格の考え方、ストアロイヤリティの構築など、原理原則を大切に一貫した考え方にブレがないところが、企業価値を高めているのですね。。。
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2011.11.9読了。課題図書選定本。
学生の強い見方であり、イタリア料理を身近なものに
してくれたサイゼリア創業者のお話。
今まで何度もサイゼリアは食べたことあるが、筆者と同じように
料金が高すぎると思ったことは一度もない。すべて料金以上の
料理が出てきていた。今思うとすごいことだと思う。
印象に残ったワードは以下のとおり。
・外食業というのは基本的に「脳をびっくりさせる」ことで
成り立っている。
・人事生産性(従業員1人が1時間あたりにどれだけの利益を
あげているのか)を重視する。
・関節をどれだけ曲げるのか、何回曲げるのか、動く距離は
どれだけあるのか、ということを観察しすべて数量化していく
・追求すべきは、これまで普通だと思われていたこと、意識も
していなかったところまで踏み込んで問題を発見し、それを
解決していくこと
・あらゆる経営効率、そしてその裏表となるお客の評価は、
すべて経営の仕組みの結果である
・どんなに困難がともなう物事であっても、自分たちの理念に
向けて絶えず努力を続ければ必ず解決する
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この本を読んだらサイゼリアに行きたくなります。
単に安いというイメージしかなかったのですが
実は価格に対する考え方は
「普通の人たちが日常的に食事ができる価格は?」
「前菜からデザートまでのフルコースで食べても負担に
ならない単品価格は?」
という問いかけから出来ているようです。
また、豊かな食事をしてもらう為に、ワインを飲みながら
前菜からデザートまで、お客が好きなもの選んで食べると
おいしいと思うように設計されているようです。
私は今までサイゼリアは大盛りが無いので、パスタを
ダブルで頼んでいましたが、これからはコンビネーションで
食べようと思いました。
正垣会長がサイゼリアの立ち上げ期に火事でお店を全焼した
そうです。当時はそんなに儲かってもいなかったので
これを機会にやめるつもりでいたそうですが、
その時の会長のお母様のコメントが粋です。
「せっかく火事が起こったのにやめるなんてもったいない。
いいかい、苦労や問題というのは自分を成長させてために
起きているんだから、正面から受け止めなさい。火事で
店が無くなるなんて最高じゃないの」
正垣会長はのちにメラミン検出問題やデリバティブで170億の
損失を出した時も「起こっている事は事実なんだから、
ありのままに受け止めなければならない」と言って
チャンスととらえてどうするかを考えたそうです。
私もサイゼリアファンになりそうです。
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サイゼリヤは、昔から好きで注目していた企業の一つ。
チェーンストア理論を実践し、店舗数を伸ばしてきたサイゼリヤ。
軸がしっかりしている為、従業員としっかり方向性が共有されている。
また、柔軟に新しい事に挑戦する姿勢。まるでベンチャーのような戦い方。読んでいて胸熱でした。
今後も継続して注目していきます。
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最近ファミリーレストランでの外食が少ないので、サイゼリアに行ったのは結婚する15年程前になるでしょうか。この本を読むまでは、サイゼリアと他の外食レストランとの違いを理解していませんでしたが、この本に書かれている創業者(正垣氏)の理念を読んで素晴らしいと思いました。
また正垣氏は東京理科大で学んでいますが、この業界の経営者としては珍しいでしょう。同じ理系として、さらに効率的な作業を研究する「動作研究」を経営に取り入れた点、計画生産で農業に取り組むなど、経営工学の知識が随所に取り込まれている点等に共感しました。機会を見つけてサイゼリアで食事をしてみたいです。
以下は気になったポイントです。
・多くの外食産業は「自分たちの店はどうあるべきか」という哲学から出てきた低価格ではなく、場当たり的なもの(p13)
・サイゼリアにおける価格引き下げは、あくまでゴールに向かうための道標である(p25)
・日本では洋食系の外食産業は「脳をびっくりさせる」ことで成り立っていた、毎日食べるものではなく、誕生日を祝うなど、いつもとは違うものを求めるときに食べるもの(p39)
・正垣の仮説は「味とは速度である」、その国独自の味の体系があり、その体系から他国の味を判断しているから、味の受け止め方がかわってくるので速度(計測する場所で変わる)と同じ(p41)
・サイゼリアの料理は基本的には、ワインや前菜、フォカッチャ等と組み合わせて食べた時に一番おいしくなるように設計されている(p44)
・米の水軍含有量が異なると同じ量の水でも炊き上がりが異なるので、専用精米工場ではその日に精米する米の水分含有量を調べて、1パックの米粒量を決めている(p55)
・客のクレームを減らすために、包丁作業・仕込み作業・火加減を店の調理場からなくす努力をした(p63)
・目指した人時生産性は5000円、労働分配率を50%とするなら、残業なしの基準内賃金で社員一人に500万円の給料を払うために、一人当たり年間1000万円の粗利益必要、これを年間総労働時間の2000時間で割ると5000円となる(p64)
・サイゼリアの商品提供が速いのは、効率化された生産性の高い厨房と調理システムを組み合わせているから(p73)
・商社経由で仕入れたいたスパゲティはキロ270円だったが、直輸入に切り替えて130円と半額以下になった、日本では高級食材と言われているものの現地では高いものではない(p89)
・福島県白河市周辺に農作物の一大生産拠点を持っている、面積は280ha(東京ドームの62倍)である(p98)
・サイゼリアの提案する農業は、店舗で必要な分だけを生産する計画生産なので、収穫した全量は買い上げられる(p108)
・43歳は人生のターニングポイント、43歳でタネをまき、ずっと精進し続ければ10年後に花が咲く、43歳のときに何をするかが大事(p116)
・繁盛店は良い店とされず、原理原則から外れてた店���して、早急に近隣に出店して集中したお客を分散させる(p126)
・飲食ビジネスの利益率が低い(銀行利率以下)のに飲食店をやるのは、脱税で成り立っているからと気づいた(p133)
・数字に置き換えられるとは、標準化ができる、すると問題点の発見も容易になり改善の効果も明らかになる(p134)
・苦労や問題というのは自分を成長させるために起きているので、正面から受け止めるべき(p156)
・ROI(投資回転率と売上高経常利益率の積算)を20%にするには、回転率が1の場合(売上=投資額)は利益率を20%確保、回転率2の場合は10%で達成できる(p189)
2011年11月26日作成
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飲食店にとって、重要なポイントである「おいしさ」の定義を、サイゼリアでは「毎日食べても飽きない」に定めてある。
そして、毎日でもお財布に優しいをテーマに、経営にブレイクダウンしているのが素晴らしいなあと。
元々がレストラン雑誌の著者が執筆しているだけあって、随所に「宣伝色」があるが、さして気にならず。
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「人のために」を考えると力が湧いてくる 失敗を重ねなきゃ、成功なんてありえない なず相手を大きくし、その後恩恵を享受
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サイゼリヤの魅力が濃縮された一冊!
サイゼリヤの歴史や価値観にせまった本で、読み終えた後にサイゼリヤで食事をしたくなります。
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サイゼリアはまずいイメージがあったが、ちょっと変わった。
今度行ってみようと思う。
外食が美味しいのに飽きるのは単品でインパクトを持たせる味にしているから。
家庭の味は毎日でも飽きない。
そんな毎日に耐える味にしている。
しかも単品ではなく数品をコーディネートするのを前提に、値段も毎日を意識しているらしい。
多店舗展開しているのも安く提供することで客の幸せにも繋がるし、効率化で従業員の所得も上げることができる。
稲盛和夫ばりに哲学的。
なんで知らなかったのだろう。
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■高校生の時、ミラノ風ドリア+フォッカッチャ+ドリンクバーで3時間ぐらい居座った記憶が強いサイゼリア。こんなにも食への想いが強い企業だったとは・・・。
■サイゼリアは確かに安くてうまいが、中高生のたまり場的な存在になっているイメージがあるのはサイゼリア発祥の千葉県市川市育ちの自分だけだろうか?ブランディングよりも、みんなにおいしいものを食べてもらうことを優先しているからOKなのだろうか。
■大人〜シニア向けに「コースメニュー」があるといいのでは?
<抜粋>
・相対性理論で価格を見る
→イタリアでは200円で食べられているものが日本に来ると2000円で売られている
・単品が安いのはメニューコーディネートを楽しんでもらいたいから
→事実、サイゼリアの料理はワインや前菜などを組み合わせて食べたときに一番おいしくなるように設計されている
★2000円前後のコースがあれば結構食いつくのでは?
・価格帯のクリティカルポイント(臨界点)は存在する
・イタリア料理は世界で1番味付けが少ない
・野菜や果物は体のためにも毎日食べるべきなのに日本のは甘すぎる。甘さが旨さだと思っているから。
・オーブン:バッチ式→コンベアー式
・科学的思考能力のある人間は「数値化」できる能力があるから採用する
・目の前で起こっていることをありのまま受け取る=物理学
・カミッサリー:ポーションコントロールとディストリビューション機能
※プラントは大量生産工場
・中国での出店も「独立資本」にこだわった
→理念を貫くため
・サイゼリア基本理念「人のため、正しく、仲良く」
→一時的な義援金拠出よりも永続性のある社会貢献を