紙の本
異色の時代小説
2023/07/09 15:05
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは、ちょっとグロテスクな表現があります。
殺人事件等で遺体の解剖場面が多々出てきて、読んでいて怖くなってしまった。
これも、この時代小説の特徴なのでしょうがないと思いつつ読みました。
けれども、宇江佐氏の本なので人情もしっかりあります。
紙の本
いい夫婦
2017/03/23 09:47
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
おろくって名前かと思ったら、「五臓六腑」の「六」のことと知ってなるほど。そこから「おろく医者」というのは検死をする医師を指す。正哲は医者の家系に生まれながら、死人専門の腑分けを行うおろく医者になった。それが普通に家族に受け入れられているのが良かった。忌み嫌われそうなのに。死体は多くを語るというのは、近頃では常識だけれど江戸時代からもしっかり行われていたのね。殺人事件の解決も面白かったが、正哲と妻、お杏のやりとりがなんとも。憎まれ口をたたきながらもお互い愛し合ってる。そんな理想的な夫婦で嬉しくなっちゃった。
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投稿者:yukko - この投稿者のレビュー一覧を見る
「おろく医者」
江戸時代にもちゃんと検死のプロ?監察医?がいたんですね
主人公は監察医 妻はお産婆さん
死と向き合う医者と 生に向き合う医者の夫婦
それだけでも興味をそそられる事間違いなし
電子書籍
おろく医者
2023/11/08 08:02
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
おろく医者とは、現代の検死担当医のこと、死体から、死因を明らかにしていくドクターのことです。奉行所検屍役・美馬正哲は、華岡青洲に医術を学んでいるので腕も確か。
産婆で妻のお杏との掛け合いもいいです。
紙の本
二人で暮らすってすてき
2001/11/02 14:15
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投稿者:コダック大好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
一気に読んでしまいたくなります。現代と昔、生活様式は違うけど、今も昔も夫婦の形は同じ。共稼ぎの夫婦がお互いを必要とし、互いを尊重し、いたわりあい、暮らしていく中で、友人や姑や舅とのかかわり、仕事の悩みなどかかえつつも、互いのプライバシーをいたわり、徐々に互いを理解しすてきな夫婦へと換わっていく物語です。子供が出来ないお杏の心情や、それを支える正哲の心づかいなど、個々のキャラクターも魅力的ですが、互いのかかわり方に「うーん」と考えさせるものがありました。
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江戸時代版、法医学教室の事件簿という感じでしょうか。
主人公は死を扱う「おろく医者」、恋女房は生に立ち会う産婆、というところに作者の気持ちを感じます。
テンポもよく、かなり面白く読みました。
作者あとがきに、
どうか読者の皆様には存分に生きて、人生を謳歌してほしいと切に祈っております。(略)私もよい小説が書けるよう一層の努力をする覚悟でおります。これからもよろしくお願いします。
とありました。こんなあとがき初めて見ました。作者の人柄が偲ばれ、親近感が涌きました。
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江戸時代の検死医「おろく医者」――杉田玄白が『解体新書』を翻訳し、蘭方医が増え、華岡青洲が麻酔薬を発見した、日本の近代医学の医学の夜明けとも言える時代。本当におろく医者が実在したのではないかと感じるほど、違和感がなかった。宇江佐真理は目の付け所が鋭いと感じた。
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宇江佐作品を読んでいて『おろく』という言葉が
度々登場する。
それが遺体のことを示すのは読んでいればすぐわかる。
それでも『おろく』という言葉はどこからきたのか。
「南無阿弥陀仏」の唱えが六字であることから
そう呼ぶのだとこの作品で説明してあった。
なるほど。
死を扱う「おろく医者」の正哲と
生を扱う産婆の妻・お杏との対比がいい。
そのせいで多少全体が重く固い雰囲気になりがちだが
正哲とお杏の夫婦としての成長ぶりが
それをやわらかくさせ、バランスを保っている。
ミステリーにはちょっと物足りないけれど
このお話はそこに重点を置いていないので
夫婦ってこういうもんだよね?的な読み方をすると
楽しめるんじゃなかろうか。
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あまり覚えていない。産婆の主人公とおろく医者(今で言う検死医師)の夫婦の話。夫の検死の仕事から下手人を推理する形態。
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江戸に専門の検死医がいたかどうかは不明だそうだが、検死ばかりしている医者一家の三男坊とお産婆の妻の話である。彼女の作品の女性主人公はみな職業持ちで、内助の功を誇ってばかりではない。勝手に作り上げられた大和撫子の型にはまらない主人公たちを見ているのはいい気分だ。夫婦としてのバランスもとてもいい。武家や大店はいざ知らず、一般庶民はほとんど共働きだったというし、こちらが本当の江戸の生活かもしれない。獣の肉を食べると出るものが臭いと笑わせて始まる山くじらは寄生虫で終わる悲しい話だった。表題になっている室の梅も暗さやつらさを乗り越え明るく、常套でもいい終わり方だった。
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検屍を行う医者と、産婆の女房。死者の姿からその真相をさぐりあてる医師の姿、日々生命の誕生に立ち会う産婆の姿。生々しいまでの生死の営みが江戸の時代に描き出されていた。面白いんだけど、結構リアルに想像できてしまうのがちょっときたかな(笑)
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私は独りで食事をするときには必ず本を共にしています。この作品は科捜研のナンチャラの時代劇版のようで、とても読みやすいですが、私のように食事時に読むのはやめた方がいいかも。事件の謎解き部分としては初級中の初級だけど、そこそこ楽しめました。
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L 江戸時代の医者を主役にしたものはいくつかあるけれど検死だけど専門にする話はないかなぁ。医者が事件に絡む藍染袴よりも専門的で面白かった。途中主役が江戸を出ちゃって嫁大活躍。しかしあっさり二度流産させて三度目で女の子を出産、を数行で済ませてしまっているのが残念。ページ数の問題?
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どこかNHKの夜の時代劇でありそうな話(すでにドラマ化されていたらすいません)。ただ登場人物の息遣いあるいは生命力みたいなものが少々不足している感があるし、最後もいかにも尻切れトンボ。
今まで読んだこの作家の作品の中では出来が最も悪い。
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検視専門の医者の夫と、産婆の妻。
で、夫婦で事件の謎解きなんかをする、と。
夫婦の仲睦まじさが、そこかしこに出ております。