投稿元:
レビューを見る
思い立って子供食堂を運営。
それに加わるボランティアの人、通って来る人。
其々に其々の理由はあるけれど、心のこもったごはんを食べれることは幸せ。
ここを頼りに人が集まって来て、おなかだけではなく気持ちも満たされ帰って行くのだろう。
先ずごはん、とにもかくにもごはん。
良いタイトルだね。
投稿元:
レビューを見る
大人側の気持ちと子ども側の気持ち。ボランティア側の事情。それぞれの家の事情。どれもよくわかる作品だった。
親が離婚したとか、片親であるとか血の繋がりはないとかっていう家族は今時本当に多い。
そんな家庭の子どもは小さいながらも親の事情を理解するし、どこか大人びて成長するし、親は親で、その人なりに必死に頑張っている。
子ども食堂。私も子どものときに近くにあったら行っただろうか。
確かに1人だと、知っている人がいないと、行きにくいかもしれない。
だけどきっと、どんな子どもでも温かく受け入れてくれる場所。
ボランティアはすべて自己満足でやっている、「やってあげている」という気持ちは持たない、ということは私も肝に銘じようと思った。
最後、よかった。
やさしくて穏やかな読後感だった。
投稿元:
レビューを見る
昔、ボランティアする位なら
バイトをしたいと思ってましたが
ボランティアは心を豊かにしてくれるもので
アルバイトでは決して
得られないものなのだろうなと思うようになりました
何かに一歩踏み出したくなる本です
失ってから気づいても遅い、
勿論失ったからこそ開く道もあると思いますが
投稿元:
レビューを見る
不慮の事故で夫を亡くした松井波子さんが、生前に夫と交わした会話が忘れられず「こども食堂」を開く。月に2回、第2・第4木曜日の17時から20時まで開かれるこの食堂の、とある1日を舞台にした作品。30分ごと(ほぼ)に章立てされ、章ごとに変わる主人公の一人称で綴られる形式は、連作のようでもあり長篇のようでもある。スタッフや客などの関係や心情が手に取るようにわかり、現代の貧困問題にも関心が及ぶ良作だった。
投稿元:
レビューを見る
ひと、まち、に続き読了。
筆者はとにかく心情描写が繊細で、人の関わりを描くのが丁寧なんだと思う。
大きな事件が起きなくとも、波乱万丈でなくとも。
人と人の関わりだけで、十分心は動くもの。
毎日を生き急いでいるのか…
日々見落としがちな小さな発見、喜び、思いやり。そういった何気ないことが、丁寧に生きるとはこういうことなんだと教えてくれる。
そして、とにもかくにもごはん。
お料理の湯気まで見えてきそうな程、とても美味しそうに描かれている。
あたたかいごはんを、誰かと食べることの喜び。
心がほっと、優しくなる。
投稿元:
レビューを見る
すらすら読めました。
一つの項目ずつ、そこまでしっかり繋がってないのはすきま時間に読み進めるのにぴったりでした。
人と関わる時にこれを言うと失礼になるかも怒られるかもと考えすぎて行動できないときもあるけど、そんなことよりとりあえず自分がしたいことをしてみる。それが人のためになったらラッキーって考え素敵だなと思った。
それが独りよがりになってない波子さんステキ。
p66結局はイスとりゲームなのだ。イスの数は初めから決まってる。いい大学の学生は、イスとりゲームの音楽を少し早く止めてもらえる。だから座りたいイスも選べる。私たちレベルだとそうもいかない。素早い反応が求められる。人を押しのけてでもイスを奪う必要がある。
p234「言われたらうれしいです。でも期待はしないです。言われたいっていえ気持ちは、いつの間にか言わせたいに変わっちゃいそうだから」
p236ありがとうは言ったもん勝ち。
p242「汚いとこをきれいにするのが掃除。きれいなとこをまたきれいにする掃除じゃ意味がないの。それはただの自己満足」
投稿元:
レビューを見る
心が温かくなる。
そして、人と人とのつながりはとても大切だと改めて思わせてくれた。
「子ども食堂」を開いたのも亡くなった夫が公園で出会った男の子がきっかけ。
そして店舗もカフェ「クロード」が閉店したところ。
昔、息子がガラスを割って決して良い関係じゃなかった相手だが、何度もお願いして…。
こういうスタートだが、スタッフたちにもそれぞれ抱えている悩みがあり、そして来てくれる子どもたちや親もいろんな思いがある。
それが少し話しをするだけで心の中のモヤモヤが解けていくような…そんな気持ちになる。
ここ最近、聞くようになった「子ども食堂」だが
ちゃんとごはんが食べられてない子に提供する、だけではなく現在も模索して進化しているのだろう。
孤食、にならず誰かと食べるのが一番いいだろうとは思うが貧困だけではなくひとりで食事をしている人はかなり多いだろう。
そういう人は子ども食堂には入りにくいものだ。
だが健康でやる気があればスタッフとして働けるというのも一理あると感じた。
投稿元:
レビューを見る
困ってる人は、いるんだな。普段見えないけど。
最近よく聞く子ども食堂。
とある子ども食堂の1日のお話なんだけど、何故始めたのか、なぜボランティアに来たのか、子どもを取り巻く環境、大人の事情、ぎゅっと詰まっていて、構成的にも面白かった!
ラストもよかった!
投稿元:
レビューを見る
あれこれ考える前に思い立ったらすぐ動く。明日何が起きるか分からない。さらりと小野寺サンらしいほのぼの子ども食堂。松井さんのようなおばさんなかなかいない。かくありたい。
投稿元:
レビューを見る
老若男女、誰もが抱えるような大なり小なりの家庭の問題が、陰と陽で表現されています。いくつになっても、人と適度な交流を持ち、冗談の言えるような居場所を築きたいなと思いました。
小野寺さんの作品は、思っていることを全て言葉で表現してくれるところに、ぽっと温かさを覚え、救ってくれます。
メモ:
「ゴールなんてない。強いて言えば、ゴールを先へ先へと遠ざけていくことがゴール。すなわち、続けることそのものがゴール。」
「ありがとうって言われたいっていう気持ちは、いつの間にか言わせたいに変わっちゃいそうだから。」
2021.11/7-8
投稿元:
レビューを見る
最初の「午後4時」の波子さんの話からぐいぐい引き込まれました。
そして、読む前は興味を持てないだろうと思っていた「午後7時」の石上久恵さんの話がすごく刺さりました。
最後はまさかのエイシン(英信)君の再登場!
胸が熱くなりました。
投稿元:
レビューを見る
連作短編集。
子ども食堂を主宰する松井波子とボランティアスタッフ、そこに来る子どもや大人たちは目に見えない糸で繋がっている。
そう思えるエピソードが満載。
P196 カフェの元オーナー・黒沼は言う。
「困ってる人は、いるんだな。普段は見えないけど」
松井波子が笑顔で「とにもかくにもごはん」と言う声が聞こえるようだ。
投稿元:
レビューを見る
注目の売れっ子作家が、子ども食堂をテーマにする時代。まだ始めたばかりの1日の様子。ひとりでここまでやるのは、なかなか大変なこと。牧人母のような人は、世の中にたくさんいるはず。たくさんの苦労と世間の目が見える話になりました。
2021/10/4読了
投稿元:
レビューを見る
子ども食堂を舞台としたお話。
波子さんの人たらし術が素晴らしく心地よい。温かくて美味しいごはんを食べられることの嬉しさ、有り難さ。ごはん食べるって大事だな。
投稿元:
レビューを見る
『ありがとうはね、言ったほうの負けじゃないですよ。言ったもん勝ちですよ。』 子ども食堂たくさん来ちゃったら大変そう。